TVアニメ『東京リベンジャーズ』天竺編より (C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

【画像】「再現度高ぇ」と話題になった『東京卍リベンジャーズ』第1巻表紙(黒表紙版)と実写版『東京リベンジャーズ』の北村匠海さん

アニメや実写映画で大人気の『東リベ』だけど物議アリ

 連載開始当初は、斬新な設定や登場するキャラクターの魅力から話題沸騰したマンガでも、物語後半で人気が低迷する事はままあります。物語の前半がうまくできすぎていたからか、はたまた後半の展開が読者にとって物足りなかったからか、本記事では後半や終盤の展開で物議を醸したマンガ作品を3つ、見ていきましょう。

※以下、作品のネタバレが含まれますのでご留意ください。

『東京卍リベンジャーズ』

 北村匠海さんや山田裕貴さんらの出演する実写映画が大きな盛り上がりをみせた、マンガ『東京卍リベンジャーズ』(著:和久井健/講談社コミックス。以下『東リベ』)は2022年11月、「週刊少年マガジン」にて最終回が掲載され連載を終えました。

『東リベ』は、26歳でフリーターとして底辺の生活を送っていた主人公、花垣武道(たけみち)が、とあるできごとをきっかけに過去へタイムリープする能力を手にしたことから物語が動き始めます。この能力を駆使し、武道は、現代では死んでいる中学時代の彼女、橘日向(ひなた)を救うために奮闘します。

『東リベ』の前半は「タイムリープサスペンス×ヤンキーマンガ」という目新しい設定や、主人公である武道の熱いキャラクターが魅力となり、話題作となりました。しかし最終回が掲載されると、その内容についてネット上では不満の声が続出してしまいます。

 そもそも武道の目的は日向を救うことでした。最終章を前に、すでに武道は日向を救うことに成功していましたが、武道は止りません。変わった現代で闇落ちして不幸になっていた「東京卍會」総長のマイキーこと佐野万次郎も救うこと、さらにその先では稀咲鉄太(きさきてった)などのかつて敵対した者を含めて、誰も不幸にならない現代を目指していくのです。

 迎えた最終回では、「東京卍會」解散から11年後の武道と日向の結婚式が描かれました。それぞれの道で活躍する主要キャラの近況も描かれており、ハッピーエンドで幕を閉じます。「ハッピーエンドなら何も問題ないのでは?」と、概要だけ耳にすれば思うかもしれませんが、上述した「誰も不幸にならない現代を目指した最後のタイムリープ」からたったの2話で最終回を迎えるという、かなり駆け足な展開だったのです。

 そのためネット上では「最終章は蛇足だった」「マイキーそこまでして救わないとダメだったか?」「終わり方が雑すぎる」などの不満の声や、打ち切りを疑う読者の声も見られました。また、未回収の伏線や謎を残して終わったので、考察などを楽しんでいた読者も不満を抱いたようです。

 ただ、『東リベ』は人気のキャラが次々と死んでいく物語だったため、「ハッピーエンドで良いと思った」「無難ではあるかもだけどいい最終回だった」など、この終わり方で良かったと感じる人の声も挙がっていました。



TVアニメ『DEATH NOTE』ビジュアル (C)大場つぐみ・小畑健/集英社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ

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おなじみ『DEATH NOTE』のやり玉に挙がる後半にも「賛」の声アリ

『DEATH NOTE』

『DEATH NOTE』(原作:大場つぐみ/作画:小畑健、ジャンプコミックス)は、2003年12月から2006年5月にかけて集英社「週刊少年ジャンプ」で連載され、アニメ、実写映画、舞台などさまざまなメディアで人気を博した作品です。

 頭脳明晰でスポーツ万能な主人公の夜神月(らいと)はある日、名前を書いた人間を死なせることができるという死神のノート「DEATH NOTE」を拾います。犯罪が横行する世界を変えるため、月はノートを使い世界中の犯罪者を裁き始め、やがて「キラ」と呼ばれるようになりました。そのような「キラ」を止めるべく、世界最高の探偵である「L」が「キラ」逮捕に動き出し、こうして月とLの高度な頭脳戦が幕を開けます。結果的に月がLを殺し、後半ではLの後継者である「ニア」「メロ」と月の対決という構図になっていきました。

『DEATH NOTE』は、ダブル主人公のように描かれた前半の月とLの頭脳戦が大人気だったため、Lが月に殺されてしまった後半が物足りないと、連載当時よりずっと言われ続けています。ネット上でも「読者が望んだ展開ではなかった」「読者も作者も月がLに勝って終わるのを望んでいたのに、編集が許さなかったのかな?」など、月がLに勝った時点で連載を終了して良かったのではないか、といった声は、繰り返し大いに聞かれたものでした。

 しかし、月が二代目Lとして、世界中の犯罪者を裁く「キラ」とLのいたちごっこを演出しているシーンや、ニアやメロとの頭脳戦など、後半もしっかりと構成されており、最後まで読みごたえのある作品である、という声も大いに聞かれます。「後半も十分面白い、前半が神過ぎたせいで相対的に低く評価されているだけ」「月の最期の表現は圧巻。これ以上ないクライマックス」と、後半の展開や終わり方を称賛するネット上の声も少なくありません。



TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』ビジュアル (C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

『NARUTO -ナルト-』

 1999年から2014年まで「週刊少年ジャンプ」で連載された『NARUTO -ナルト-』(著:岸本斉史、ジャンプコミックス)も、後半の物語に不満の声が挙がっています。本作は里一番の落ちこぼれである主人公、うずまきナルトが木ノ葉隠れの里の里長の称号である火影(ほかげ)を目指しながら仲間とともに歩んでいく王道ストーリーのマンガです。

 その物語の後半で「第四次忍界大戦」が勃発、これが本編のクライマックスにあたるエピソードになります。ただ、その大戦の首謀者である「オビト」を倒せば物語が完結するのかと思いきや、「穢土転生(えどてんせい)」なる死者を蘇らせる術で蘇生した「うちはマダラ」を止める流れに。さらにはそのマダラと戦っている最中に、「大筒木(おおつつき)カグヤ」という、いわゆるラスボスが登場したことにより、読者は困惑状態になりました。

 ネット上でも「ラスボスはマダラでよかった」「次から次へと黒幕が出てくるのホント酷い」と次々にボスキャラが出てくる展開に不満を覚えていた読者も多かったようです。一方で「週間連載で読んでいた頃はついていけなかったけど、コミックスで一気に読むと面白い」「歴代の火影が出てきたときはワクワクした」など、クライマックスにて強キャラが続々登場したことに興奮した読者も多く、賛否に分かれるエピソードとなりました。