『機動戦士ガンダムDVD-BOX』(バンダイビジュアル)

【悲劇】コロニーが落とされた後のオーストラリアってどうなった? 衝撃の風景を見る

怒涛の展開に驚愕の声

 2023年6月現在放送中のアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(以下、『水星の魔女』)をきっかけに、初代の『機動戦士ガンダム』を視聴する新規ファンが増えています。なかにはシリーズ初心者の若者も多いようで、「初代ガンダム」のストーリー展開、特に第1話
に驚いている声も出ていました。

 2022年に放送開始した『水星の魔女』は、シリーズのなかでも異色の世界観を展開し、「学園モノ×女性主人公」の、比較的「若者ウケ」しやすい作品となっています。一方、シリーズの初代作品である『機動戦士ガンダム』は、通称「宇宙世紀シリーズ」と呼ばれる王道の「戦争モノ」で、過酷なシーンが描かれることも多いです。

 初代『機動戦士ガンダム』の世界では、地球連邦政府に独立戦争を仕掛けたジオン公国軍によって、多くの人々が居住する「スペースコロニー」が、宇宙から地上へ墜落させられる事件が発生しています。通称「コロニー落とし」と呼ばれるこの出来事の他、「宇宙世紀0079年」に起きた地球連邦とジオンの「一年戦争」の最初の1か月で、総人口の半数が死亡する被害が出ていました。

「初代ガンダム」は上記の大事件が、第1話の冒頭のナレーションにて語られています。ナレーション内で「コロニー落とし」という言葉は使われていませんが、ナレーション中に崩壊したコロニーの前端部分が地球(オーストラリアのシドニー)に落ちる場面が描かれていました。

 そして、あっさりと「(戦争開始後の)この1か月余りの戦いで、ジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた」「戦争は膠着状態に入り、8か月余りが過ぎた」という説明が入り、本編が始まる……という展開を見て、新規ファンは「なんとなくワードは知ってたけど、初手でもうコロニー落ちるの!?」「これ末期戦でやる作戦じゃ……」「淡々としたナレーションでとんでもない被害語られて、余計衝撃」「一年戦争ってそんな端折られるの?」と、いろいろと度肝を抜かれたようです。

「コロニー落とし」という言葉は知っていても、「てっきりストーリーの序盤の山場でやる敵側の計画のひとつで、主人公がそれを防げなくてトラウマになる、みたいな出来事だと思っていた」という人もいました。また、なんとなく「ジオンがやることは非道」というイメージを抱いていた人も多かったようですが、初見のファンは「これがあの有名なジオンのやり方なのか……」「想像以上の非道で驚き」と、空いた口が塞がらない様子です。

 ベテランファンは、この新鮮な反応を見るのが楽しいのか、SNSなどで「コロニー落としは始めてかい?」「普通は異常に感じるんだ…普通はな」と、洗練された返しで新規ファンを歓迎しています。「この後、派生作品を見ていくともっと被害が具体的に分かって怖いよ」と教える人や、「『あの時代(初代放送時)にネットがあったらどういう反応だったのか』と思うことがあるから、ある意味それに近いものを見られてうれしい」などの意見もありました。

 他にも第1話を見終わった段階で、「名前だけ知ってたシャアとかフラウ・ボゥって、こんな序盤からいるキャラなのか」「アムロをぶったことがない親父(テム)が1話から出てくるとは」「アムロが一般市民は嘘だろ!」「『こいつ…動くぞ!』ってガンダムが由来の言葉なの?」といった、視聴前のうっすらとしたイメージとの違いや、鑑賞して分かった事実に驚く人も多くいました。『水星の魔女』はシリーズ中でもかなり特異な作品ですが、「初代ガンダム」のインパクトも変わらず健在のようです。