『北斗の拳 究極版』1巻(徳間書店)

【画像】「タックル」でケンシロウを破ったザコキャラ(?)を見る(5枚)

強烈なタックルでケンシロウもたまらず失神……

「お前はもう死んでいる」のセリフでお馴染みの『北斗の拳』主人公・ケンシロウは、一子相伝の暗殺拳・北斗神拳の継承者です。継承者に選ばれただけあって数々の強敵を倒す強さを誇りますが、実際は何度か敗北を喫した過去があります。

 ケンシロウを1度負かしたことで知られているのは南斗孤鷲拳のシン、南斗鳳凰拳のサウザー、北斗琉拳のカイオウの3人です。いずれもボス級キャラのため、ケンシロウが苦戦するのも当然でしょう。しかし、実はいわゆるザコキャラの中にもケンシロウに勝ったことのあるキャラがいます。それが、カサンドラの獄長・ウイグルです。

 カサンドラはラオウに逆らった者たちを収監している巨大な監獄です。そこを治めるウイグルは処刑する人数を自ら引き抜いたヒゲの数で決めたり、肉親を盾に望まない戦いを強いたりと非情な人物です。ウイグルは恐怖でカサンドラを支配していました。

 囚われている兄・トキを救出するためにカサンドラを訪れたケンシロウは、門番を退けウイグルと対峙します。ウイグルが放つ2本の鞭を高速で操る「泰山流双条鞭」を撃破したものの、次いで繰り出された何本もの鞭を操る「泰山流千条鞭」で動きを封じられることに。そこへ「孟古覇極道」で全身のパワーを込めた体当たりをぶつけられ、あえなく失神してしまいました。

 ウイグルが泰山流の鞭術や蒙古覇極道など多彩な技を使う強敵であることを考慮しても、サウザーなどほかのボス級キャラと比べるとザコキャラ感は否めません。ケンシロウはその後意識を取り戻し、「蒙古覇極道」を止めてウイグルに勝利しています。しかしザコキャラに1度戦闘不能に陥らされたのは北斗神拳の継承者としていかがなものでしょうか。

 このケンシロウの敗北に対して、ネット上では「ただのタックルにやられるなんて北斗神拳も堕ちたものだな」「2000年間無敗だったのにケンシロウだけで4敗してるじゃん」などと残念がる声が。

 しかし一方で、「そもそも北斗神拳は暗殺拳だから、真正面から行くのが間違いでは?」と指摘する声や「もしかしたらケンシロウが弱いんじゃなくて、ウイグルがザコにしておくには惜しいくらい有能なやつかも」とウイグルを評価する意見もあがっています。