サザエとマスオのフグ田夫妻はある事情から磯野家と同居 (C)長谷川町子美術館

【画像】サイコパス過ぎ? ぶっ飛びエピソードの多い「サザエさん」一家(5枚)

まさか! 大家をフルボッコって……。

「世界のテレビアニメ番組で最も長く放映」されていると認定を受けたほど、言わずと知れた国民的アニメが『サザエさん』です。長きに渡る放送のなかでサザエとマスオのフグ田夫妻が、サザエの実家である磯野家に同居することになった理由が、明かされる放送回が存在します。しかも、その理由があまりにもぶっ飛んだ内容で視聴者を驚かせました。

 同居の理由が明かされたエピソードは、2019年3月24日に放送された第2497話「カツオのサクラ狂想曲」です。

 ある日カツオは、立派な桜の木が生えている広い空き地にいる、悲しそうな表情で佇む美しい女性・桜子を見かけます。カツオは友人の花沢の父にそのことを話したところ、彼女は以前にその空き地にあった家に住んでいた女性と判明しました。同時に立派な桜の木は、新しい家が建つ際に伐採されてしまうことを知るのです。

 それを知ったカツオは、なんとか木が伐採されないように家族に救いを求め、波平に土地を買って欲しいと無茶な要求をしてしまいます。見かねたサザエは、得意げな様子で自ら地主と掛け合おうとしますが、波平に遮られてしまうのです。

 止める理由をサザエが波平に聞いたところで、サザエとマスオが磯野家に同居するようになった驚きの真実が明かされました。

 サザエとマスオは新婚当初は借家に居住していましたが、マスオは木製の塀を勝手にのこぎりで切って、棚の材料に使おうとしてしまいました。目撃した大家は当然ながら怒り狂い、サザエとマスオを追い出そうとします。しかし、追い出されそうになったサザエが逆上し、大家をボコボコに。

 騒ぎを聞きつけた波平が大家を訪ねてみると、既に大家は顔中傷だらけで見るも無惨な姿になっていました。

 その結果、波平はサザエたちの代わりにお詫びをし、借家の契約を解消することにします。マスオの失態とサザエの暴挙により、ふたりは磯野家で生活するようになったのです。



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「裁判沙汰」になってもおかしくない!?

 マスオが借家の塀を勝手に壊してDIYしたことや、サザエが大家にぶちギレて暴行した事実にネット上には驚きを隠せないコメントが多く投稿されています。「大家をボコるって人としてどうなの?」「同居の原因はマスオ! しかも勝手にDIYってやってることがサイコパス」「裁判沙汰になってもおかしくない」といった声が上がり、フグ田夫妻の暴挙に衝撃を受けている様子でした。

 ちなみに、このエピソードの発端である伐採予定の桜の木は、磯野家と桜子が嬉しそうにお花見をする姿に地主が胸を打たれたことで、伐採計画は無くなりました。

「カツオのサクラ狂想曲」の物語は全般的にあたたかい雰囲気で展開されます。しかし途中のマスオとサザエの起こした事件のインパクトが強すぎて、歴史ある『サザエさん』屈指の驚愕エピソードといえるでしょう。