40年以上も前の作品とは思えない魅力! DVD-BOX『機動戦士ガンダム(完全初回限定生産)』(バンダイビジュアル)

【画像】全部わかったらツウ! 「どっちがMS・MA問題」(6枚)

案外忘れている『ガンダム』のマメ知識

  令和になった現在も、最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が好評放送中の『ガンダム』シリーズ。その原点となる初代『機動戦士ガンダム』のTVアニメが放送されたのは1979年のこと。今から40年以上も前の作品になるので、ガンダム好きの方でも記憶が曖昧になっている部分は多いのではないでしょうか。

 そこで今回は、知ってるようで知らなかったり、うろ覚えだったりする初代ガンダムのマメ知識をご紹介します。

ニュータイプといえば「あの音」!

 ガンダム作品に登場するニュータイプが何かを察知した時、額のあたりに閃光が走るエフェクトと同時に、独特の効果音が鳴ります。以降のアニメシリーズだけでなく、ゲームでも頻繁に見かける演出なので、印象に残っている方は多いことでしょう。

 ですが、あのニュータイプ独特の効果音は、実は初代ガンダムのTVアニメのなかには登場しません。

 最初に登場したのは『劇場版 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』の中で、黒い三連星のジェットストリームアタックを回避した時や、マチルダを回想するシーン、ランバ・ラルの弔い合戦に出撃したハモンの存在を察知した際などに使用されていました。以後、ニュータイプを象徴する「音」として定着することになります。

 ちなみにニュータイプの効果音は、フレクサトーンという楽器を奏でた音で作られています。

MSとMAの違いについて

 ガンダムに登場する機体の大半は、モビルスーツ(MS)やモビルアーマー(MA)などに分類されます。なんとなく「人型で小型なものがMS」、「異形で大型なものがMA」と、アバウトに認識されている方も多いかもしれません。

 さらに『Zガンダム』以降の世代になると可変機が数多く登場。より一層MSとMAの見分け方は難しくなっていき、視聴者を困惑させることになります。

 そんな「MS・MAのカテゴライズ問題」ですが、ガンダムの公式情報ポータルサイト「GUNDAM.INFO」のコラム内に、ひとつの答えらしきものが存在します。

 そのコラムには、MSとMAの違いについて「正確には完全にその違いや区分けとなる指標となるものは存在しない」と書かれており、各作品の世界ごとに区分けに関わる設定は変化するとのこと。つまり、明確に区分できないというのが結論のようです。

 同じくらいの大きさのサイコ・ガンダムがMAで、クィン・マンサはMSという分類ですが、あまり深く考えなくて良いのかもしれません。



TV版と劇場版にはさまざまな相違点が存在。DVD『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編 特別版』(バンダイビジュアル)

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TV版と劇場版で扱いが異なるキャラも!

テム・レイの辿(たど)った最期は複数存在する?

『機動戦士ガンダム』の主人公アムロの父テム・レイは、『劇場版 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』に登場。TVに映し出されたガンダムの活躍に大喜びし、勢いあまって階段から転落し、動かなくなるシーンがありました。

 映像ではこれで死んだのかは不明でしたが、後に富野由悠季さんの小説『密会~アムロとララァ』の中で、同じ場面で死亡したと書かれています。そのため、テム・レイは階段から落ちて死んだと記憶しているファンは多いことでしょう。しかし、実はTVアニメには階段から落ちるシーン自体がないので、テム・レイの生死は不明のままです。

 ただTVアニメの34話には、父親のもとを訪れたアムロが、父の死を予知したかのような描写があります。そこではテム・レイが机に突っ伏すように倒れ、父の最期らしき姿を見たアムロは涙を流していました。

 ニュータイプとして覚醒しつつあったアムロが未来を視たのかは分かりませんが、この未来視が正しいとすれば、TVアニメでは階段からの転落死とは別の死が待っていることになります。

 ちなみに富野由悠季さんが企画段階に構想を記した「トミノメモ」によると、テム・レイはソフィア(ジオンのフラナガン機関を指す)が唱えるマグネットコーティング理論を連邦に横流ししたことにより、機関に抹殺されたと書かれていました。

 もしかするとアムロが未来視したテム・レイの姿は、トミノメモにあったフラナガン機関に暗殺された時の姿だったのかもしれません。