大原部長の悩みのタネである両さんが描かれた『こちら葛飾区亀有公園前派出所 セレクション2 “登場編”』 DVDパッケージ(バンダイビジュアル)

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部長の怒りがエスカレートし、ついにはヤバイ乗り物でやってきた!

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』では、両さんにブチギレた大原部長が「両津のバカはどこだ!」と叫ぶのが定番のオチとして知られています。時折奇抜な恰好で現れることもあり、時を経るごとにどんどんエスカレート。連載初期の頃はまだ警察官の制服を着用していましたが、軍服を身にまとってバズーカを持ち出すまでになったのです。

 そして第69巻の「ザ・留守電電話パニックの巻」では、部長が鎧を身にまとい、日本刀を両手に握りしめて派出所に突撃。部長の顔は鎧兜で覆われており、その姿はまさに戦国武将そのものといえる格好でした。

 その後も「部長オチ」はエスカレートし、戦車で派出所に乗り込むまでになります。戦車オチも何回か描かれていますが、なかでも印象的なのは104巻の「プリクラ大作戦2の巻」。部長は派出所を完全に破壊しながら、「世界最大の重戦車 エレファント 68トン」というスペックの巨大な戦車で現れました。戦車の車体には「BUCHO」と名前が書かれているのがこだわりポイントで、ミリタリーの知識に詳しい秋本治先生の矜持も見てとれます。

 最後に紹介するのは、156巻の「こちらクマさん警察署の巻」です。この回では子供たちに対して警察官の仕事内容に親しみを持ってもらうため、署員全員がクマさんの着ぐるみを着用することに……。

 さらに公園前派出所のメンバーのみ密着取材ということで、24時間着ぐるみを着たままでした。最後は部長の着ぐるみに両さんが落書きをして、気づいた部長がクマの着ぐるみ姿のままマシンガンを両手に持って派出所にやってきました。怖い格好ではなく、クマのぬいぐるみというかわいい外見とマシンガンのギャップが印象的です。

『こち亀』はいつも通りのオチでも部長がさまざまなコスプレをしてくれるので、読者も飽きずに楽しめたのかもしれません。