Twitterへ投稿された作品「HG 1/144 νガンダム」
【画像】イラストにしか見えない!「ボックスアート風vガンダム」を見る(4枚)
ボックスアートから飛び出したような迫力!
前多ミライさん(@fgl_mirai )制作のガンプラアートが、SNS上で大きく話題となっています。前多さんは、水彩画のようなタッチで施された緻密な塗装で知られる有名モデラーのひとり。
今回の作品は、35年前に発売されたガンプラ「vガンダム」のボックスアートを再現したもので、多くのガンダムファンから注目を集めています。νガンダム旧キットと言えば、高荷義之さんによる迫力あるボックスアートを思い浮かべる方も多いでしょう。この作品は、そんな迫力のイラストを、ガンプラを使用し表現したものです。ボックスアートの巨匠・高荷さんの表現する独特な雰囲気がガンプラ上で見事に再現されています。
Twitterへ投稿された作品の写真は瞬く間に拡散され、記事執筆時点では1.5万件ものいいね!がつけられているほど。そこで今回、制作者の前多ミライさんに作品について詳しくお話を聞きました。
--今回の作品を制作しようと思ったきっかけは?
私は最近、プラモデルをイラスト風に塗装し、ボックスアートの再現をメインに活動しております。これまでは、普通にプラモデルを作ったり、フィギュアの塗装をしたりするなかで、自分が本当にやりたい事を模索して参り」ました。
そのなかで、フィギュア塗装の第ひとり者「村上圭吾(@keigon52000jp)」氏に出会います。その「絵画的」な塗装方法に魅了され、それからは同氏の塗装方法をずっと学んできました。それ以降は「絵画的」な物に自然と目がいくようになり、高荷義之先生のボックスアートに辿(たど)り着きます。
それからは、塗装の対象が、フィギュアからロボットへと移りました。何作か制作していき、自分なりに納得がいくような物を作れるようになったと感じたので、今回はこの有名なガンダムをやろうと決意した次第です。
--総制作期間や、使用キット、ツール等、制作面でのお話をお聞かせいただけますでしょうか?
今回はYouTubeの撮影、編集を並行して行っていたので、それを含めて1ヶ月になります。使用キットはバンダイ「HG 1/144 vガンダム」です。高荷先生のボックスアートのキットは35年前に発売された物だったので、持っていませんでした。
当初は、ネットでの購入を検討していたのですが、ふと立ち寄ったプラモデル屋さんに、最新のvガンダムのキットが売っているのを見て、「今現在、普通に手に入るキットを使って、昔のボックスアートを再現すれば、面白いのでは?」とひらめきました。
ボックスアート再現あるある、なのですが、普通に作ったプラモデルでは、(特に古いキットは)箱絵と同じポーズがとれない事が多いです。ですが、今回は最近のキットだけあり、自由にポージングできてしまい、大掛かりな改造をせずに済みました。
「当時のキットを持っていない、現在のキットは手に入る」という状況が、不幸中の幸いでした。
(広告の後にも続きます)
気になる次回作は?
--今回の作品で特に気に入っているポイントはどこでしょうか?
元絵の作者、高荷義之先生の描かれる絵は、力強い筆のタッチが残っており、それに近い表現が出来たところです。
--作品に対するリアクション、反響はどうでしたか?
「昔、作った事を思い出した!」「子供の頃に買ってもらった!」「お小遣い(またはバイト代)を貯めて買った!」等、当時の懐かしい思い出を振り返ることができてよかった…というコメントを多くいただけました。
多くの方々にとって、とても親しみのあるキットなのだと知りました。私の作品で、昔を思い出し、懐かしい気持ちになって頂けるとは、思ってもいなかったので、とても嬉しかったですし、おかげで達成感も湧いてきました。
--元になった高荷義之さんのボックスアートや当時のキットについて、エピソードや思い入れ等がありましたらお聞かせください。
先ほどお伝えした、私が魅了された「村上圭吾」さんは、筆だけを使って塗装されます。
その影響で私も筆で塗装する事が多いのです。恐れ多いのですが、その塗装方法が高荷先生の画風と、すごく相性が良いのかなと感じています。
--今後制作してみたい作品やキット、お知らせなどがありましたらお願いします。
今回制作させて頂いた、高荷先生のイラスト「vガンダム」と対になっているイラストで「サザビー」が存在します。いつか、そのサザビーも再現して、対にして公開してみたいと思っています。
これからは、YouTubeと連動して発信していく予定なので、是非そちらもチェックして頂けると嬉しいです!