本人は至って明るいけれど……「ドラゴンボール それいけ!筋斗雲!!-孫悟空:少年期- 亀胴着Ver. 単品」(バンプレスト)

【画像】尊い!悟空とチチの馴れ初め、プロポーズの瞬間!

実の兄も殺す羽目に!

『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空は、非常に明るい性格で、周りのキャラからも、読者からも愛されていますが、いざ振り返ると、彼の人生は「悲劇の連続」です。出生から悲劇が始まり、自分自身だけではなく周りの人たちにも不幸が続いてしまいます。今回は、ネットで改めて話題になった、孫悟空に起こった悲劇的なエピソードをご紹介します。

 サイヤ人の孫悟空(サイヤ人としての名はカカロット)は惑星ベジータで生まれますが、幼いうちに「下級戦士」に分類され、強敵のいない地球へ侵略目的で飛ばされてしまいました。そして、その後故郷はフリーザによって破壊され、父・バーダックと母・ギネも死んでしまったのです。

 地球に到着した幼い悟空は、亀仙人の一番弟子・孫悟飯(じいちゃん)に拾われ育てられます。事故で頭をぶつけてサイヤ人としての凶暴な本性を忘れたこともあり、悟飯と仲良く暮らしていました。しかし、悟空が満月を見てサイヤ人の特性で大猿に変化した時に、悟飯を踏みつぶして、育ての親も失ってしまうのです。この後に、悟空がブルマと出会って『ドラゴンボール』本編の物語が始まります。

 その後、悟空は亀仙人の元でクリリンと一緒に厳しい修行に励み強くなっていきました。しかし、第22回天下一武道会のあと、ピッコロ大魔王の手下・タンバリンにクリリンを殺され、亀仙人もピッコロ大魔王を「魔封波」で封じ込めようとして失敗し、死亡してしまいます。ドラゴンボールによってクリリンや亀仙人は生き返るものの、定期的に両親や育ての親、親友、恩師を失ってしまう悟空の人生に、ネット上では「人生ハードモードすぎるだろ」「育ての親を踏みつぶすって辛すぎる」「ドラゴンボールなかったら精神崩壊していたのでは」との声がありました。

 それだけでなく、本人も原作マンガ『ドラゴンボール』だけで2回死亡しています。まず最初は、悟空の実の兄・ラディッツが悟空を探しに地球にやってきて、悟空を仲間にしようと息子の孫悟飯を人質にとられた時のことです。ピッコロと共闘した悟空は、ラディッツを背後から羽交い絞めにし、ピッコロの「魔貫光殺砲」を受けてラディッツとともに死んでしまいました。その後、2回目の死亡となった「セル編」では、自爆しようとするセルを連れて界王星に瞬間移動し、死亡しています。

 その他、トランクスが未来から特効薬を持ってこなければ「心臓病」で死亡していたこと、スーパーサイヤ人になったきっかけは、目の前でまたしてもクリリンが殺されたからだったこと、「魔人ブウ編」では地球を爆破されて息子・悟飯も一度殺されていることなど、原作マンガだけを振り返っても、悟空の人生はかなり壮絶です。

 ネット上では「本人が落ち込んだりしてないだけで、境遇は悲惨すぎるよね」「クソ野郎とはいえ、実の兄を死なせなきゃいけないのもつらい」「まともになったと思ったベジータが、『魔人ブウ編』でおかしくなった時もキツかったはず」「チチが鬼嫁化してるのも、地味に世知辛い」と、悟空の境遇に同情する声も上がっています。

 しかし、「結局本人は楽しそう」「亀仙流の教えの通り、面白おかしく人生を送ってる」「ドラゴンボールありきとはいえ、楽観的に生きられていてうらやましい」と言われている通り、壮絶な過去を背負いながらも、孫悟空本人は人生を満喫しています。悩みの多い現代人は、学ぶべきところもありそうです。