「るろうに剣心 星霜編」Blu-ray(アニプレックス)

【画像】驚愕!第1話で主人公が死ぬアニメ!

「人斬り抜刀斎」の死因は? OVAで描かれたストーリーが「鬱すぎる」と話題に

 アニメ、マンガの主人公は、物語の最後で死んでしまうキャラも少なくありません。それだけでもファンにとってはショックですが、その「死因」によってはさらに物議を醸すこともありました。

『るろうに剣心』(著:和月伸宏)の主人公は、幕末に暗躍し、「人斬り抜刀斎」の異名を持っていた剣士・緋村剣心です。大義のためとはいえ、大勢の人を殺めた過去を償うため、剣心は「逆刃刀」を用いて「不殺(ころさず)」を誓い、人助けのためにその力を使ってきました。

 そんな剣心は、2001年12月と2002年3月に発売された、原作最終回の10数年後の剣心とヒロイン・神谷薫の物語を描いたOVA『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-星霜編』にて、まさかの死を遂げています。先に結論から書くと、彼は病気で死亡したのですが、その病は一部で「梅毒」ではないかといううわさがあったようです。作中で明言されているわけではありませんが、剣心の病状や妻の薫も同じ病に冒されていることで、そう考える人が増えていきました。

 なかには「剣心が梅毒になったということは、薫以外の女性と関係を持ったということ?」と、困惑する意見もあったようですが、同作のDVDの特別版の解説では、監督の古橋一浩さんが「(剣心が病にかかった理由は)各地の療養所をめぐっていたというのが実相で、その病は架空のものとなってはいます」とコメントしています。剣心がかかった病は、症状は似ていてもあくまで梅毒ではなく、贖罪のために療養所を手伝っていた時に患者から感染してしまったようです。

 さすがに浮気して梅毒にかかったということではなくてひと安心ですが、最強の男・剣心が病で弱って死亡し、薫も剣心のその病気に自ら望んで感染して死んでしまうという展開は、「鬱すぎる」「悲しいけど、剣心と薫の絆に感動する傑作」と賛否を呼びました。原作者の和月先生が考えたものではない、「もしも」のストーリーですが、これは確かに衝撃的です。

『魔法のプリンセス ミンキーモモ』の主人公・モモは、魔法の力によってさまざまな職業のプロフェッショナルに変身することができます。毎話登場するゲストキャラの夢をモモが叶える物語で、メインターゲットの女の子たちのハートをしっかりつかんだ同作でしたが、第43話から最終回に向けての伏線を張り始め、いよいよ最終回(になるはずだった)第46話「夢のフェナリナーサ」を迎えます。そこでは、魔法の力を失っていたモモが、交通事故によって亡くなってしまうというまさかの展開が描かれました。

 そして、モモは地球にいるかりそめのパパとママの「本当の子供」として生まれ変わり、赤ん坊として新たな人生を始めます。その後、大人の女性になったたモモの前に、夢の国「フェナリナーサ」が下りてくるという夢を見て物語は終わるはずだったのですが……当時のスポンサーから制作陣に番組を延長するように要望が入り、総集編を2本挟んだ後で、49話から何事もなかったかのように、モモが主人公の第2部の物語が続きます。

 さらに、最終回の63話では49話以降の物語は、「生まれ変わって赤ん坊になったモモの見た夢」だったということも明らかになりました。「死んでいないのかと思いきや、やっぱり死んでいた」という衝撃的な構成で、当時の視聴者はかなり驚いたようです。

 言わずと知れた人気マンガ『ドラゴンボール』(著:鳥山明)では、主人公・孫悟空がラディッツ戦とセル戦で2回死亡しています。どちらも、悟空自身の自己犠牲による死亡でした。

 上記のような「戦死」は悟空らしい死に方ですが、一部のファンの間で「当時ショックだった」と言われているのが、未来から来たトランクスにより告げられた、「悟空が未来の世界で心臓病を患い死ぬ」という事態です。実際にはトランクスの持ってきた特効薬で、悟空は死なずに済んだのですが、スーパーサイヤ人にまでなった悟空でも病気には勝てない、いつもの頼みの綱である仙豆も病気には効かない、ドラゴンボールでも「自然死」の場合は生き返れない、という事実は、確かにショックでした。

 さらに、この心臓病は「ウイルス性」で、「未来では特効薬があるが、現在では治せない」ことも語られており、今でもネット上で「あの病気、怖すぎないか」「悟空たちの知らないところで何人も感染して、バタバタ死んでいたのだろうか」と話題になっています。悟空が瞬間移動を身に付けた「ヤードラット星」などの、「他の惑星からやってきた病気では」とも考察されていますが、真相は不明です。ただ、他のキャラには感染していないようなので、致死率が高すぎて逆に広まりづらい病気なのかもしれません。

 ちなみに、1993年2月24日に放送された『ドラゴンボールZ』のTVスペシャル『ドラゴンボールZ 絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』では、トランクスが過去に関与していなかった場合の展開が描かれており、ここでは悟空が本当に心臓病で死亡するという展開で、ファンにショックを与えています。