ルッチがパッケージに描かれた『ONE PIECE Log Collection“CP9”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

【画像】許せん!ルッチが危害を加えた人気キャラ(6枚)

「友」にかけるとは思えない冷酷すぎるセリフ

 大人気マンガ『ONE PIECE』の「エニエス・ロビー編」でラスボスだった元CP9のロブ・ルッチは、ルフィに敗北後も、CP「AIGIS」0(サイファーポール・イージス・ゼロ)として活動しています。ネット上では、過去のルッチの言動を振り返って、「改めて恐ろしい」と話題になっていました。

※この記事では『ONE PIECE』単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。ご了承の上お読みください。

 ルッチが初めて登場したのは、「ウォーターセブン編」です。CP9のスパイとしてカクやカリファとともに、造船会社・ガレーラカンパニーに職人として潜入していました。いつもハトのハットリを肩に乗せた寡黙なキャラクターで、主な発言は全てハットリがしゃべることが特徴です。

 潜入の目的はガレーラカンパニー社長・アイスバーグが持つ、古代兵器「プルトン」の設計図を入手することでした。正体を現したルッチたちはアイスバーグを襲撃。そして現場へ駆けつけた職長・パウリーに対して、ルッチは「どの道消す命……」「悲しいが友よ……」と言い放ち、殺そうとします。

 パウリーのことを一応「友」と呼んでいるこのセリフには、多くの読者が「まったく心がこもっていない」と感じたようです。表情や言い方含め、一緒に仕事をしてきた仲間にかける言葉としては冷酷すぎます。ちなみにパウリーはルッチのことを、「本当の仲間だと思っていた」と叫んでいました。「ハトにしゃべらせているとはいえ、ちゃんと仲間と思い込ませるコミュ力もあるのがマジで怖い」「カクが本当に『船好き』で、正体判明後後もかわいいキャラだった分、ルッチの冷酷さが際立つ」「無口に見えて、言葉でいたぶるのも好きそう」と、恐れられています。

「ウォーターセブン編」「エニエス・ロビー編」では、ルッチはその他に「(潜入期間の思い出に関して)名残惜しむ情も湧かない」と発言、さらにCP9に所属する理由に関して「『血』ですかね ここにいると… 『殺し』さえ正当化される」と言うなど、恐ろしい名ゼリフを数々残しました。

 ちなみに、CP9といえば、世界政府に非協力的な市民の「殺害」を許可されている部隊です。なかでも特に「殺戮兵器」と呼ばれるルッチには、人質になった兵士500人を皆殺しにした上で海賊の頭の首を取った過去も……。彼の理論では、「国民を守るべき兵士が国を危機に陥れるということ自体が悪」だそうです。そんなルッチの言動に関して、ファンからは「人を殺したい以外の感情がないのでは?」「これで政府側なのだから恐ろしい」との声があがっています。

「エニエス・ロビー編」の後も、「世界会議編」で天竜人・チャルロス聖がしらほし姫を奴隷にしようとした際に、ルッチは淡々と「『神』が欲する物は全て差し出すのは必然」と発言。さらに、歯向かったネプチューン王を殺すよう命を受けた際は、うれしそうに笑みを浮かべています。かといって、その後ミョスガルド聖がチャルロス聖を殴って止めたのを見ても、特に無反応だったため、天竜人への忠誠心もなさそうです。ちなみに、かつて上司だったスパンダムのことも、当然というべきか、全く尊敬していませんでした。

「政府や天竜人の命という名目で殺しがしたいだけ」「一応は『国家公務員』何だろうけど、戦闘力だけで出世してるし、ほとんど修羅」「諜報員の仲間たちからはちゃんと信頼されて、助け合っているのがまた不気味」と、悪役のなかでも異質な存在として、読者から怖がられています。

 そんなルッチは、最終章の「エッグヘッド編」で再登場しました。現在は悪魔の実の能力である「ネコネコの実 モデル・豹(レオパルド)」を『覚醒』させ、当時よりも強くなっています。さらに、四皇となったルフィとは五老星からの許可がないと戦えない状況でも、「『麦わら』を四皇と認めていない」と屁理屈をこねて戦い始めるなど、戦闘狂ぶりも増しているようです。

「もはや政府にとっても危険だろ」とツッコまれているルッチですが、まだまだ物語をかき回すキャラとして期待もされています。