マンガ「思わせぶり」のカット(福田雄一さん提供)

【マンガ】「今日は壁の下地が終わったら上がり」という現場監督を信じて頑張ったのに、待っていたのは「一番やる気が無くなる言葉」 本編を読む

「上がっていいですよ」でやる気がアップするけど?

 工務店の「現場あるある」について描いたマンガ「思わせぶり」が、Instagramで1.1万以上のいいねを集め話題となっています。ある日「作業が終わり次第、今日は帰宅していい」と、現場監督に言われたスタッフたち。気合を入れて休憩も取らず作業したものの、現場監督から衝撃のひと言が……という内容で、「あるある!」「お疲れさまです!」などの声があがっています。

 このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、イラストレーターの福田雄一さんです。福田雄一さんに、作品についてのお話を聞きました。

ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?

『工務店の日報』というマンガは、2022年の2月から始まりました。ただ、マンガそのものは、新型コロナウイルスが流行り始めた時期から描き始めていました。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

 マンガに登場する工務店の社長「松本」とは、中学のときからの付き合いです。以前、ふたりで飲んでいたとき、「40歳を過ぎると、それなりに仕事の経験や実績がついてきて、ネタもたまってきたから、いつか本とか出してみたい!」と松本が言い出しました。私が「内装の作品集的なやつ?」と尋ねると、「違う。工事現場あるある的なやつ」との返答が。そのときは笑い話で終わったのですが、「いつか本当に本を出版したい」という淡い夢を抱きながら、マンガを発表し始めました。今回のマンガは、そのネタのひとつです。

ーー今回のエピソードが起きたのは何時頃でしたか?

 今回のようなエピソードは、現場では特にあるあるで、この1回だけでなく何度もあった出来事です。そのため、時間はさまざまです。

ーー「作業が終わり次第、帰宅してよい」と言われたとき、どのような気持ちでしたか?

 とてもやる気が出ます。仕事は丁寧にしつつも、できるだけ早く終わるように全力を尽くします。

ーー追加で仕事を頼まれたとき、どのような気持ちでしたか?

 最悪な気持ちです。「この現場監督は、一生信用しない」と思います(笑)。

ーー今回のように、「話が違う」ことはよくあることなのですか?

 コメント欄にも多くの方が共感してくださっているように、多くの現場スタッフが経験していることかと思います。

ーーもし帰宅できていた場合、何をしようと考えていましたか?

 飲みにでも行こうかと思っていました。とりあえず早く帰れたら、自分の時間を多く取れるので、うれしいじゃないですか(笑)。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?

「分かる!」「あるある!」など共感の意見が多かったです。同じような実体験をしている方々が多いことに気付き、改めて「あるある」なんだな、と感じました。

ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。

 将来的に、『工務店の日報』のマンガを、ドラマ化や映画化するのが夢です! まだ詳しいことは決まっておりませんが、いつの日か単行本が出版できるよう、現在執筆中です。ぜひお楽しみに。