1990年代後半、スクウェアとエニックスは如何なるタイトルを放ったのか。画像は、ニンテンドースイッチ版『ファイナルファンタジーVII』

【画像】名作の続編も! 2022秋~冬のスクエニ注目作を見る(7枚)

注目作が目白押しだった、1990年代後半のスクウェアとエニックス

 スクウェア・エニックスといえば、数あるゲームメーカーのなかでも知名度が特に高く、ゲームファンたちが熱狂した代表作を挙げればキリがないほどです。

 いつの時代も活躍し続け、今や国内外にその名を知らしめていますが、この秋・冬は特に同社の新作や話題作が相次いでおり、その勢いはまさの怒涛のごとく。すべての作品を追いかけたら、とても時間が足りないほどです。

 こうした活気は、毎月のように注目作がリリースされた初代「PlayStation」時代を思わせます。あの頃はまだ合併前だったため、スクウェアとエニックスは別会社でしたが、それぞれの路線で魅力的な作品を次々と放っていました。

 初代PS時代は、もう20年以上も前の話。そのため、当時の活躍を知るどころか、それ以降に生まれたゲームファンも数多くいます。そこで、スクウェア・エニックスがこの秋・冬に行うパワフルな展開に迫るとともに、PS時代のスクウェアとエニックスが放った主なタイトルなども併せて振り返ります。

PS時代のスクウェアは熱かった!

 初代PSが発売されたのは、1994年12月3日のこと。ですが、この時はまだ新参のゲーム機だったため、各メーカーの参戦にはバラつきが見られます。PSの発売日と同時に参戦したナムコ(『リッジレーサー』)やコナミ(『極上パロディウスだ! DELUXE PACK』)とは異なり、スクウェアのスタートは遅めでした。

 ですが同社は、1997年からPSに向けた果敢なアプローチを行います。まずは、1月に『ファイナルファンタジーVII』を投じ、大きな衝撃を与えました。そして、3月には『ブシドーブレード』、4月には『トバル2』、6月に『ファイナルファンタジータクティクス』と、上半期の主だった人気作だけでも、これだけのものが並びました。

 また下半期も、『サガ フロンティア』(7月)、『フロントミッション セカンド』(9月)、『アインハンダー』(11月)、『フロントミッション オルタナティヴ』(12月)、そして『チョコボの不思議なダンジョン』(12月)と、上半期に劣らぬ話題作が登場。

 その勢いは1998年に入っても変わらず、今もリメイクやリマスターの要望が大きい『ゼノギアス』(2月)をはじめ、『ブシドーブレード2』(3月)、『パラサイト・イヴ』(3月)、『双界儀』(5月)、『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』(7月)、『エアガイツ』(12月)、『チョコボの不思議なダンジョン2』(12月)など、意欲的な新作から人気作の続編まで多彩な編成を見せました。

 そして1999年には、満を持して『ファイナルファンタジーVIII』(2月)が登場したほか、『チョコボレーシング ~幻界へのロード~』(3月)、『サガ フロンティア2』(4月)、『レーシングラグーン』(6月)と、充実したラインナップで上半期を飾ります。

 ですが、下半期はさらに力強いタイトルが並び、『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』(7月)、『フロントミッション サード』(9月)、『デュープリズム』(10月)、『クロノ・クロス』(11月)、『パラサイト・イヴ2』(12月)、『チョコボスタリオン』(12月)が登場。今も高い人気を集めるシリーズ作や、復活を望む声が後を絶たない作品などが当時のゲーム業界を賑わせました。

 2000年に入ると、「PlayStation 2」が発売されたため、新作へのリリースはそちらへと移り、PS向けの完全新作はこの年で区切りを迎えました。ですが、完全新作だけでも『ベイグラントストーリー』(2月)や『ファイナルファンタジーIX』(7月)といった大作が出ており、PS最後期を鮮やかに彩ります。

人気シリーズから個性的な作品まで、力強かったエニックスの展開

 一方エニックスも、第1弾の『RIVEN THE SEQUEL TO MYST』を発売したのは1997年12月。PSへの本格参入は遅めでしたが、しかし1998年から一気に躍進を見せ、『スターオーシャン セカンドストーリー』(7月)、『アストロノーカ』(8月)、『いただきストリート ゴージャスキング』(9月)と、シリーズ作や話題作が相次ぎます。

 そして1999年は、『トゥームレイダー3』(3月)、『ミスティックアーク まぼろし劇場』(3月)、『せがれいじり』(6月)、『ラクガキショータイム』(7月)と、海外の人気作から個性的なタイトルまでズラリ。そして、『ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン』(9月)、『プラネットライカ』(10月)、『ヴァルキリープロファイル』(12月)などが続き、猛攻ぶりを示しました。

 スクウェア同様、2000年に入るとプレイ環境が変化し始めたため、エニックスも移行の準備を進めます。ですが、個性的過ぎて今も話題になる『鈴木爆発』(7月)や、エニックスの代名詞とも言える人気シリーズの『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』(8月)を放つなど、最後までPSに向けて全力を出し切りました。

 ちなみに今回挙げたタイトルは、両社がこの時期にリリースした全作品ではなく、主なものだけをピックアップしています。それなのに、これだけのタイトルが年単位で出続けており、当時の活気には改めて驚かされます。



この秋・冬にリリースするスクウェア・エニックスのタイトルは、両手の指でも足りないほど。画像は、『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』

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PS時代の勢いを上回る!? スクエニの秋・冬ラッシュが凄まじい

今年のスクエニは一味違う!?

 スクウェア・エニックスによる2022年秋と冬の猛攻に迫る前に、年明けから9月までの動きも振り返っておきましょう。まず春までの動きですが、完全新作は『Voice of Cards できそこないの巫女』(2月)や『トライアングルストラテジー』(3月)からスタートし、 『ストレンジャー オブ パラダイス ファイナルファンタジー オリジン』(3月)、『チョコボGP』(2022年3月)などが順次登場。

 シリーズモノの展開が目立ちますが、大国に挟まれた小国の立ち回りをプレイヤーが実感できる重厚な物語も話題となった『トライアングルストラテジー』など、意欲的な作品がリリースされている点も見逃せません。

 そして、こちらはファンが待望したリマスター化を遂げた『クロノ・クロス:ラジカルドリーマーズエディション』(4月)や、実写によるサスペンスADVを描いた『春ゆきてレトロチカ』(5月)と、新旧が交わる路線で春までのランナップを締めくくります。

 そこからしばらくは展開がやや緩やかだったものの、この秋・冬の新作ラッシュの口火を切る9月に攻勢へと一転。2月に続編が出たばかりのシリーズ最新作『Voice of Cards 囚われの魔物』や、RPG世界の日常を味わえる『バリアスデイライフ』、人気オンラインゲームのオフラインバージョンというチャレンジ心溢れる『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン』を、9月前半にリリースしました。

 また後半に入ると、『トライアングルストラテジー』とも異なる路線の新規IPのシミュレーションRPG『ディオフィールド クロニクル』、そしてPS時代から続く人気シリーズの最新作『ヴァルキリーエリュシオン』と、ここでも挑戦的なタイトルが続きます。

 9月だけ切り取っても豊富なラインナップですが、もちろんスクウェア・エニックスの勢いはこれだけでは終わりません。

この秋・冬を埋め尽くす、スクウェア・エニックスのラインナップ

 9月の本数が多かったためか10月は、名作アクションRPGのスイッチ版『NieR:Automata The End of YoRHa Edition』に、ファンの期待に応えて登場する『スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE』といったラインナップ。本数自体はやや寂しいものの、前者は待望のスイッチ上陸、後者は人気シリーズの新たな一歩と、背負った重みはなかなかです。

 11月に入ると、同社としては稀有なスローライフゲームの『ハーヴェステラ』、このジャンルを語る上で欠かせない名作の復活『タクティクスオウガ リボーン』と、ここでも新旧が交錯する刺激的な展開が待ち受けています。また、現時点では『フロントミッション・ザ・ファースト:リメイク』も11月に発売される予定です。

 そして12月には、『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』、『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤』、『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』を展開。『サガ』『ドラクエ』『FF』という3つのRPGシリーズが一堂に会する、贅沢極まりない月になります。

 さらに年が明ければ、完全新作のオープンワールドアクションRPG『FORSPOKEN』(1月)、シリーズでは久々の最新作『シアトリズム ファイナルバーライン』(2月)、「HD-2D」で描くRPGシリーズ最新作『OCTOPATH TRAVELER II』(2月)などが、この冬を最後まで盛り上げてくれます。

2023年の展開も目が離せない!

 PS時代のスクウェアとエニックスは、毎月のように話題作をリリースしました。当時のゲームファンにとって、あの頃の熱気は今も忘れがたいものがあります。ですが2022年現在、スクウェア・エニックスは今年の9月からこの冬の終わりまで、同じ月に何本ものタイトルをリリースし、息をつく暇すら与えてくれません。

 さらに同社は、2023年夏に『ファイナルファンタジーXVI』を、そして冬には『ファイナルファンタジーVII リバース』を発売予定。また、発表時にネットの一部で話題となった『結合男子』も、同年にリリースする予定です。

 個々のゲームが肌に合うかどうかは、ユーザーの好みもあるので一概には言えません。ですが、人気作の続編はもちろん新規IPにも挑戦しながら、これだけのタイトルを世に送る姿勢は、かつての熱気を連想させます。ここから、後の世が名作と称えるゲームがいくつ飛び出すのか。これからのスクウェア・エニックスにご注目ください。