Wiiの時代も、今や一昔前

【ランキング】あなたのゲーム黄金期はどの時代? 「どこまでがレトロゲーム?」の結果を見る

あなたが現役で遊んでいたゲームは、もう「レトロ」?!

 時代の流れと共に、最新だったはずのゲーム機やゲームソフトは、クラシカルな存在へと変化していきます。一般的には「レトロゲーム」と呼ばれる形になり、唯一無二の思い出と共に振り返ることもあれば、今も現役でプレイするプレイヤーもおり、接し方は人それぞれです。

 また、どこまでを「レトロゲーム」と判断するのか、その意見も大きく分かれるところ。時代が経てば線引きも変化するため、この価値観自体が常に変動しています。

 この令和4年における「レトロゲーム」の線引きはどこになるのか。その傾向へと迫る、アンケート結果の第1位~第5位を今回お届けします。初めてゲーム機に触れたあの時代は、もう「レトロ」に属するのか。気になる結果をご覧ください。また、回答者による「レトロゲームと感じるポイント」も合わせてどうぞ。

第5位:Wii/PS3/Xbox360 [2000年代中盤~後半](12票)

 まず第5位に食い込んだのは、「2000年代中盤~後半」。ゲーム機としては、WiiやPS3、Xbox360などが台頭していた時代です。PS3やXbox360ではHDDが標準搭載され、ゲームデータの増大が加速する一方で、シンプルかつリモコン操作という新たな切り口のWiiが大ヒットを遂げるなど、特に変化が激しい時代でした。

 人によっては、まだそれほど昔とは感じない人もいるかと思いますが、12年~17年ほど前となれば、生まれた子供が中高生になるほどの年月。今の学生世代からすれば、リアルタイムに触れていない場合がほとんどなので、ここに線を引く判断も納得です。

【回答者コメント】
・現行機から2世代前がレトロの線引き。
・15年から20年以上前はレトロかな…。
・カクカクしたポリゴンまでがレトロ。
・セガハードがあった頃までがレトロだと思う。
・ソフトメーカーより新作が発売されなくなってから1年以上経過した機種がレトロになると思います。

第4位:ファミコン [1980年代前半~中盤](25票)

 第5位を退け、家庭用ゲーム機の一大ブームを巻き起こしたファミコンが活躍した「1980年代前半~中盤」が、第4位を飾りました。第5位の2倍以上の票を集め、堂々のランクイン。ファミコンは、一般的に名が知れたゲーム機のなかで最も古く、レトロゲームの象徴的な存在なので、ここを区切りと考えた人も多くいました。

 この頃のゲーム機は性能がかなり厳しく、華やかなアーケードゲームとの差は歴然。しかし、アーケードの人気ゲームをファミコンで遊びたいという要望は多く、各メーカーがアレンジを交えながら可能な限り原作に近づけた移植作は、この時代ならではの味わいと言えるでしょう。極力近づけた『ゼビウス』や『グラディウス』から、一転してデフォルメ表現に切り替えた『スプラッターハウス わんぱくグラフィティ』まで、いずれも思い出深い作品ばかりです。

【回答者コメント】
・ドット数。画面をドットで勘定していた時代はレトロでしょう。同時にROM容量がM単位とかもあるかも。
・8ビットのグラフィックが、レトロを感じます。
・親の世代がやってた。
・小さなドットキャラ、独特のサウンド、フィールドが1画面か2画面。
・粗いドット絵に音数の少ない音楽、名作もクソゲーも一緒くたな雰囲気。

第3位:PS(初代)/セガサターン/NINTENDO64 [1990年代中盤](51票)

 続いて多かったのは、初代PlayStationやセガサターン、NINTENDO64などが競い合った「1990年代中盤」でした。これまで破竹の勢いだった任天堂が、ソニーの放った初代PSに押され、ゲームユーザーの意識が大きく変わった印象的な時代です。

 ここから3Dゲームの躍進が始まり、新たな活気に満ちていたため、このほかのゲーム機も数多く登場しました。3DOやプレイディア、PC-FXにバーチャルボーイなど、一例だけでもこれだけのゲーム機を挙げられます。この多様性と試行錯誤が、今のゲーム業界に少なくない影響を与えており、当時を知る人にとっては感慨深いことでしょう。

【回答者コメント】
・10年前ならスーパーファミコン以下の年代と返答したが、時代の流れとともにレトロゲームの幅も増やさぜる得ない。
・初代プレステはポリゴンが粗いからなー。
・ゲームを思い返したときにその時代の自分の生活が自然と思い起こされたらレトロ。
・ニンテンドー64からゲームを始めたので、自分からしたらレトロゲームというとそのあたり。それ以前は化石の領域です(笑)。
・PS・SSまでは「絵画的」で空想の余地があったけど、PS2以降は「写実的」でリアル志向になった気がします。



多くの回答者が「スーパーファミコン」が活躍した時代を境目に選んだ(画像:写真AC)

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気になる第1位は…

第2位:PS2/ドリームキャスト/ゲームキューブ/Xbox [2000年前後](56票)

 第3位と僅差ながら、頭ひとつ抜け出し、「2000年前後」が第2位に着地。主な据え置きゲーム機が全て光学ディスク対応となり、写実的な表現を目指す作品が次々と世に放たれた時代です。20世紀と21世紀の境目でもあるので、大きな節目としてこの時代を選ぶ気持ちも理解できます。

 また、インターネットを活用する家庭用ゲームが徐々に広がり始めたのもこの時期。2000年に発売されたDCソフト『ファンタシースターオンライン』は、後にGCやXbox、PCにも広がるほどの人気作に。また、2002年に登場した『ファイナルファンタジーXI』は、対応機種こそ変化していますが、今もなお現役で展開中です。

【回答者コメント】
・デジタルテレビへのデジタル出力対応、HD解像度への対応が分かれ目かと思うので、PS2世代までがレトロゲームだと感じました。(Wiiはちょっと特殊ですが)
・個人的に発売から20年経ったハードはレトロゲーム扱いにしている。
・発売より10年を超えるものは古いゲーム機、20年を超えたらレトロゲーム機。
・今では「本体にゲームをインストールするか、直接ソフトを起動するか」がレトロゲームの分岐点になってるような気がします。
・HD画質以前と以後で大きく変わったと思う。また、レトロというくくりと別に、「ヴィンテージ」ともいえる一層古いゲームのための総称があってもいいはず。非レトロとレトロの二分だけで語れるほど浅い文化ではもはやないでしょう。

第1位:SFC/PCエンジン/メガドライブ [1980年代後半~1990年代前半](81票)

 さまざまな時代が線引きとして挙がるなか、回答者が最も集中したのは「1980年代後半~1990年代前半」でした。時代的には、ファミコンのライバルとして「PCエンジン」や「メガドライブ」が登場。これらのハードは、周辺機器との接続でCD-ROMの対応も可能とするなど、当時のゲームユーザーに新たな時代の到来を予感させます。

 しかし、それを迎え撃ったスーパーファミコンが、パワフルなゲームソフトでライバルを圧倒。扱えるデータ量も大事ですが、それだけがゲームの魅力ではないと実績を持って証明しました。

 ここをレトロゲームの線引きとした回答者たちは、「ゲームソフトが、ロムカセットか光学ディスクか」「主流となるのが、ドット絵かポリゴンか」「グラフィックが、2D表現か3D表現か」などの分かれ目として、この時代を選んだ模様です。

【回答者コメント】
・「カセット」が主流だった時代をレトロと感じます。
・互換機が複数の会社から発売されるぐらい、技術の解析や一般化が進んだのがいわゆるレトロゲーム機だと思います
・ドット絵がやはりレトロであり、PSやセガサターンになると3Dなので古くてもレトロ感が薄い。
・レトロゲーとは現時点からの年数経過で増えていくようなものじゃない。PS/SS以降のゲームは別の呼称を宛てがうべき。
・媒体がCDになったことで、キャラボイス、豪華音源が実装され、荒いとはいえポリゴンで作られた3Dキャラが動くようになった。なのでそれ以前のスーファミまでをレトロゲーとしたい。
・自分が「懐かしい」と感じるのかどうか。

 どこまでを「レトロゲーム」と感じるか。それは、時代の移り変わりだけでなく、当人の立場によっても変わってきます。また、「過去の時代を「レトロ」だけでまとめず、それぞれの時代に合わせた呼び名が必要」といったコメントも届いており、過去に対する新たな認識がこれからの未来に必要なのかもしれません。

 現行機が過去になった時、果たしてどのように呼ばれるのか。次の時代に移行した時に、その結果を見届けましょう。

※本アンケート企画は、アニメ・マンガ・ゲームファンにおける意識調査の一環として実施しました。優劣や良し悪しを判断する意図はございません。読者の皆さんにとって、今の時代を知るきっかけの一助となりますと幸いです。