「いいから1話を見てくれ!」冒頭から忘れられない衝撃

 毎期たくさんのアニメを追っていると、どうしても見きれない作品が出てきますよね。ただ、「1話だけでも見てほしい!」とお伝えしたくなる、秀逸な第1話が話題になった作品もあります。この記事では、もし未見ならぜひ見てほしい、衝撃の1話に驚くアニメを3作品ご紹介します。SNSでも「とんでもないアニメ始まったって感じ」「1話切りする人はいないと思う」と評判です。

【涙が止まらない】超カワイイのに… 異常な「鬱展開」で話題だったアニメ(7枚)

『デカダンス』(2020年7月~放送)



『デカダンス』 (C)DECA-DENCE PROJECT

 未知の生命体「ガドル」に滅ぼされかけた人類は、巨大移動要塞「デカダンス」を作り、そのなかで暮らしていました。ガドルと戦う「ギア」と、ギアをささえる「タンカー」という2種類の職業があるなかで、タンカーの少女・ナツメ(CV:楠木ともり)は、戦うギアに憧れていました。

 ある日、ナツメは寡黙なデカダンスの修理人・カブラギ(CV:小西克幸)と出会います。カブラギのもとに配属されたナツメは、デカダンスの清掃を担当することに。しかし、ふたりの出会いは、物語を意外な展開へと導いて――?

『デカダンス』は、『幼女戦記』などを手がけるアニメ制作会社「NUT」による、オリジナルアニメです。監督には、『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人』の演出家・立川譲氏、構成・脚本には『BANANA FISH』『ヴィンランド・サガ』などの脚本家・瀬古浩司氏を迎えた、壮大な世界観を誇るSFアニメーションです。

 第1話では、タンカー孤児院で育ったナツメについて、彼女の過去と、カブラギのもとに配属され働き始めるエピソードが描かれます。ギアたちの集まる「かの力」に入隊希望をだしたものの、ひとりだけ通知が来ず入隊拒否のような扱いを受けるナツメ。しかしめげずに、清掃の仕事に精を出します。

 しかし、ガドルの襲来の影響で、ナツメは巨大要塞・デカダンスの外壁から落下。そこをまるでギアのような華麗な立ち回りで、カブラギが助けます。なぜカブラギはギアのような動きができたのか、カブラギ視点からのナツメに、虹色の枠が出る意味とは……? ダイナミックかつ美しい作画とともに、1話終盤の謎のゲーム風画面にも注目です。

 そして第1話はもちろん、それまでの世界観が180度変わるような設定が、第2話で明かされることに。第1話と第2話、ネタバレ前にぜひ続けてご覧ください。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「Netflix」などで見ることができます。

『無能なナナ』(2020年10月~放送)



『無能なナナ』 (C)るーすぼーい・古屋庵/SQUARE ENIX・「無能なナナ」製作委員会

 50年ほど前に出現した謎の怪物・「人類の敵」。敵たちと戦うため、「炎や氷を操る」「自由自在に宙を飛べる」といった特殊能力者の少年少女たちは、孤島の学園で特殊な訓練を受けていました。生徒のひとりである中島ナナオ(CV:下野紘)は「僕には大した能力はない」と思っており、周りからも「無能クン」「人類の敵」と呼ばれてしまう始末でした。

 そんなある日、人の心が読める能力者・柊ナナ(CV:大久保瑠美)が転校してきます。隣の席になったナナオとナナは次第に仲良くなり、内向的なナナオも心を開いていきます。一緒にご飯を食べ、海を見に行ったナナオとナナでしたが、ナナは何者かに崖から海へと突き飛ばされて――?

『無能なナナ』は、同名マンガ(原作:るーすぼーい、作画:古屋庵/スクウェア・エニックス)を原作としたアニメです。原作は現在も月刊マンガ雑誌「月刊少年ガンガン」で連載されており、アニメは既刊7巻のうち4巻までの内容にもとづいて制作されました。

 第1話でクラスのリーダーを決めたり、かわいらしいクラスメイトと仲良くなっていったりと、能力者の集う学園物語に見える本作。「無能」と軽んじられていたナナオも、その能力を発揮し認められるという、王道の展開を繰り広げます。

 しかし、その「王道ぶり」は第1話終盤で一変。放送当時、SNSでもその意外な展開が話題となりました。実はサスペンス要素満載の本作では、第2話から本当の『無能のナナ』が始まります。

 その後も、クラスメイトたちの能力が明らかになったり、意外な伏線が回収されたりと、予測不能な展開が続きます。終盤まで飽きずに楽しめる作品といえそうです。この作品は、「dアニメストア」「バンダイチャンネル」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。



『ゾンビランドサガ』 (C)ゾンビランドサガ製作委員会

『ゾンビランドサガ』(2018年10月~放送)

 2008年、佐賀県の高校2年生・源さくら(CV:本渡楓)は、アイドルに憧れて新人オーディションを受けようとしていました。応募書類を抱えてさっそうと家を出たところ、さくらは突如不測の事態に見舞われ、意識を失います。しばらくしてさくらは目を覚ましますが、そこは10年後の2018年で、見知らぬ洋館でした。

 洋館でゾンビの少女たちと出会い、混乱するさくら。わけが分からないまま外へと逃げだしましたが、またもや倒れてしまいます。そんなさくらを洋館まで運んでくれた謎のプロデューサー・巽幸太郎(たつみ・こうたろう/CV:宮野真守)は、少女皆でアイドルグループ「フランシュシュ」を結成せよと言い出して――?

『ゾンビランドサガ』は、アニメ制作会社MAPPA・エイベックス・ピクチャーズ・Cygamesの共同企画による、オリジナルアニメです。ストーリーの意外性が評価された本作は、「ニコニコ動画」のアンケート「ネットユーザーが本気で選ぶ!アニメ総選挙2018年間大賞」で得票数1位を記録。舞台である佐賀県のイベントや、各種食品とのコラボも盛んに行われました。

 第1話の導入は、アイドルに憧れるさくらが希望に目を輝かせて出かける、なんとも爽やかなシーンです。しかし、本編開始1分半で事態は急変。もはやコント番組かと思うほどの急展開に合わせ、タイミングよく流れ出すメタル調のOPも秀逸です。

 その後もさくらは、ゾンビの少女たちに追いかけられたり、謎の男に「仲間たちとともに、佐賀を救うんだ!」と言われたり……。視聴者を置いてきぼりにしかねない情報量で、どんどん物語が展開していきます。宮野さん演じる謎のプロデューサー・幸太郎の勢いあふれた進行も、作品の予測不可能さに拍車をかけています。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

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 つい誰かに話したくなってしまうような、第1話で驚きの展開を見せてくれるアニメ。気になる作品があった方は、ぜひネタバレを食らう前にご覧ください。

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