ジョニィ・ジョースターたちの冒険はアニメで見られるのか? 画像は「超像可動 『ジョジョの奇妙な冒険 第七部スティール・ボール・ラン』ジョニィ・ジョースター・セカンド 約155mm PVC&ABS&POM 塗装済可動フィギュア」(メディコス)

【画像】立ち方完璧!フィギュアで見てもかっこいい『ジョジョ』7部のメインキャラたち(6枚)

今までのアニメ化とは違うリアルなハードル

 アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』(著:荒木飛呂彦)は2期がNetflixで配信開始となり、古参はもちろん新規ファンも巻きこんで熱狂を生んでいます。第6部に当たる『ストーンオーシャン』は、アニメ化前までは「第1話冒頭の徐倫のセリフは大丈夫なのか?」「どんどんスタンド能力が複雑化していくが「映像」で再現可能なのか?」など一部のファンが不安で素数を数えることもありましたが、どうやら杞憂に終わりそうです。圧倒的な絵の躍動感で複雑なスタンドバトルもわかりやすくなり、さらに豪華声優陣の骨太演技もあって大好評。『ストーンオーシャン』の完結は3期になりそうですが、アニメ「ジョジョ」シリーズはひとつの大きな区切りを迎えようとしています。

 さて現在、原作の『ジョジョ』は第8部『ジョジョリオン』まで完結しています。このまま順調に第7部『スティール・ボール・ラン』もアニメ化して欲しいのがファンの願いではありますが……前述の第6部のときとはまた違う、「ハードル」の存在を指摘する声が少なからず存在するのです。

 それは決して、クオリティへの不安ではありません。例えばネタにされがちなヴァレンタイン大統領の体型など、『ジョジョ』で往々にして発生するキャラデザの変化問題は第3部のイギーの時点でとうにクリアしています。また、「聖人の遺体」など特定宗教への配慮は若干入りそうですが、いずれにせよアニメの「完成度」に関してはすでにファンから全幅の信頼を勝ち得ているといって良いでしょう。ルーシー・スティールと大統領夫人のエピソードなどのきわどい部分も、6部の過激シーンの描き方を見れば多少マイルドになるとしてもクリアできるはずです。

 ではどのような点が不安視されているのかというと……第7部は連載当時、途中から「週刊少年ジャンプ」から月刊の「ウルトラジャンプ」へと移籍しました。結果として週刊連載では実現できなかったより複雑な構成が可能になり、さらなる面白さにつながったわけですが、一方で読者の母数自体が減ってしまったことも事実です。確かに「週刊少年ジャンプでなんとなく読んでいた人」がいなくなり、一般認知度が下がったことは否めません。それによって、アニメ化への「ハードル」が上がってしまったのでは……というのがファンの懸念理由のようです。

 しかし、冒頭で述べた通り「ジョジョ」シリーズはアニメ化によって、若い世代の新規ファンを獲得し続けています。2022年夏より全国各地で開催されている「『ジョジョの奇妙な冒険』アニメ10周年記念展」も大盛況。このアニメ『ジョジョ』が今、新たに作ってくれた勢いこそが、「黄金の回転」を描き『スティール・ボール・ラン』をアニメ化に導いてくれる、そう信じております。『ジョジョ』は部ごとに2、3年のスパンを置いて制作されているので、今は続報を待つのみです。