大盛り上がりの『ONE PIECE』は読むのにどれくらい時間がかかるのか?(画像:写真AC)

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今読み始めれば年内には間に合う!?

 連載25周年の2022年の夏、累計発行部数が5億1000万部を突破した日本が誇るマンガ『ONE PIECE』。日本で暮らしていれば、『ONE PIECE』の存在を知らずに過ごすことは不可能と言っても過言ではない、超有名作品です。しかし、その長さゆえに手をつけるタイミングを逃し、読んだことがない人も少なからず存在するのではないでしょうか。

 そんな『ONE PIECE』ですが、25年の時を経て、いよいよ最終章に入ってきました。今後、さらに盛り上がることは必至です。新作映画も大きな話題になっていますが、「ブームに乗りたい!」「気になるけどまだ読んだことがない!」という方に向けて、今から読み始めた場合、どのくらいの時間をかければ追いつけるのか、『ONE PIECE』初心者の筆者が検証してみました。

 まず、『ONE PIECE』はアニメも放送されており、執筆時点ではアマプラなどサブスクサービスでも配信されていますが、アニメの初回放送は1999年と、こちらも長寿作品です。なるべく早く追いつくという点では、23年分のアニメを一気見するのは少し厳しいかもしれません。一方の単行本は、現在まで103巻が発売されています。これも相当な巻数ではありますが、単行本を読む方が効率的かも……ということで、漫画喫茶に1日こもってどのくらい読み進められるか試してみました。マンガを読むペースには個人差があるかと思いますが、筆者は決して早いタイプではないため、漫画喫茶の利用はコスパも重視して「9時間パック」を利用しました。

 まず、結論から言うと、9時間を利用して読破できたのは11巻まで。1巻あたり平均45分で読み進められました。シリーズで数々の「〇〇編」がありますが、最初の「イーストブルー編」が12巻までのため、これはまだまだ序盤の段階です。この時点では、まだチョッパーすら登場していません。このペースで読み続けると、103巻を読み終わるには単純計算で約77時間、3日強かかることになります。ただ、今後巻を追うごとに情報量がどんどん増えていくと聞いているので、もっとかかるかもしれません。ちなみに、漫画ではなくアニメで追いつこうとすると、アマプラでは現在1030話まで配信中。これを全て鑑賞するには約429時間(1話25分)かかるため、約18日間ぶっ通しで視聴すれば追いつけます。

 さて、「偉大なる航路(グランドライン)」に突入する前に漫画喫茶を後にした『ONE PIECE』初心者の筆者は、「麦わらの一味」と言われれば、ある程度のメンバーは知っていますが、フランキーやブルックといった近年のメンバーはほとんど存じ上げないレベル。そんな薄い知識しか持っていないなか、1巻から読み進めることにはなかなかの楽しさがありました。

 まずいちばんの驚きだったのは、ルフィの代名詞であるあの麦わら帽子は「預かり物」だったということ。預け主のシャンクスという名前も聞いたことがある程度でしたが、シリーズにとっての超重要人物であったことは新たな発見でした。

 今回読んだ序盤の仲間を集める道中はシリーズでも人気が高いようで、1巻のゾロから始まり、ナミ、ウソップ、サンジ……と未読でも知っている有名キャラたちが徐々に仲間となっていく様子は壮観。なんとなく知っているからこそ、ルーツを知っていく感覚が味わい深く、ゼロ知識から読み始めるマンガと比べても、格別の楽しさがあったと思います。この「『ONE PIECE』はキャラ名を知っている程度」という状態の人は結構多いと思うので、ぜひとも1巻から読んでいただきたいと感じた体験でした。

 知識十分で新作映画『ONE PIECE FILM RED』を劇場で鑑賞するのは難しいかもしれませんが、今からマンガ・アニメのどちらかでも見始めれば、ギリギリ2022年内には『ONE PIECE』最新話に追いつくことは可能そうです。とにかく、これだけ盛り上がってる作品なので、休みに漫喫や家にこもってぶっ続けで『ONE PIECE』を浴び続ける価値があるのは間違いないでしょう。