湘北スタメン5人が描かれた映画『THE FIRST SLAM DUNK』ビジュアル (C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 SLAM DUNK Film Partners

【画像】みんなどうなっている?湘北メンバーのかっこいいポスター(6枚)

木暮にカウンセリングされたい?

 大ヒットマンガ『SLAM DUNK』を夢中で読んでいた少年時代から、約26年が経ち、当時のファンはそこそこ大人になりました。そこでふと、「湘北メンバーが大人になったらどんな職業に就いて、誰が成功するだろう?」という疑問が湧いてきます。今回は、「湘北メンバーの将来」を考察(妄想)をしてみます。

大学に進学したい3年生3人の将来を妄想してみる……

 まずは3年生、「湘北優等生軍団」の赤木剛憲、木暮公延、そして期末テストで追試を受けることになった「赤点軍団」のひとり・三井寿の将来はどうなるのでしょうか? 

 まず、キャプテン・赤木が向いていそうな職業はマスコミ関係、とくに「テレビ番組制作」と妄想してみました。赤木は学力があり、短気な面もありますが、情熱的で試合中に涙を流したり感謝の言葉を吐いたりするなど、やや陶酔型の傾向にあるのは、ディレクターとして大事な個性です。作中で深体大推薦の話はなくなっていましたが、その分持ち前の学力でよりいい大学に入り、バスケ経験も生かして大手テレビ局内定というのはありえそうな未来です。

 またリーダーシップ、赤点軍団のために勉強合宿をひらく面倒見のよさ、そして湘北をインターハイに導く実行力は、プロデューサーの素養ももっています。TV関係でなくとも、彼が社会に出てからもリーダーポジションに収まるのは間違いないでしょう。

 もうひとりのお勉強できる組の木暮も、頭脳、性格面で成功できそうな要素が多い男です。低学年時、志の低いバスケ部員が多かったなか、赤木がモチベーションを維持できたのは、木暮の存在が大きかったことでしょう。3年生時では見事にシックスメンを務め、チームを支えた裏の立役者です。また、桜木花道のよき理解者で、個性強めな湘北メンバーの潤滑油的な役割も担った心優しい人物。不良時の三井を叱咤した際も、怒りのなかに諭しがこめられていたように思います。

 そんな木暮が似合いそうな職業は「カウンセラー」です。知恵もあり、人と向き合い聞く力、相手の気持ちを理解する思いやり、シックスメンで培った自己を殺して必要な局面で力を発揮する能力などを考慮すると、カウンセラーになれば、彼を頼る人たちも多くいそうです。

 黒板マンガ『あれから10日後』によると、バスケで大学推薦を狙っていた三井。彼は「体育教師」になる道があると思います。身体能力はもちろん申し分ない他、不良化する前はそれなりに勉強ができたようなので、赤点軍団とはいえ詰めこめば、教員試験はなんとかなりそうです。

 また、更生してからはバスケを真面目に取り組み、闇落ちしていた時期を後悔すらしています。このような経験があるため、中学、高校で道を踏み外しそうな生徒の相談に乗るいい先生になりそうです。さらに犬猿の仲だった宮城リョータと後に程よい距離感まで修復できたこともあるので、多感で人間関係がセンシティブな時期の生徒たちにアドバイスもできるでしょう。尊敬する安西先生の後を継いで湘北バスケ部監督になる、という将来も夢があります。



『あれから10日後』で彩子はダイエットをしていることが明かされる。画像は「スラムダンク『あれから10日後-』完全版」(フラワー)

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桜木花道のスター性は将来性No.1?

闘争心むき出しの宮城、流川、桜木の将来を妄想

 つづいて、血の気が多い「赤点軍団」の宮城リョータ、桜木花道、流川楓はどんな大人になるのでしょうか。

 3人のなかでも宮城は当初喧嘩っ早かったですが、本格的に部活に取り組み始めてからは、煽られてもラフプレーを受けてもキレない忍耐力を身につけました。そんな彼はポイントガードを任されるだけに、桜木軍団を見てすぐに洋平をボスだと判断する観察眼や、俊敏性、状況把握、場の情報処理、臨機応変に対応する能力にも長けていると思います。

 また勉強面では、好意をよせる彩子に指導されると好成績をあげるのでやればデキる子なようです。さて、そんな宮城が向いていそうな職業ですが、「探偵」ではないでしょうか。

 人探しや調査に必要な観察眼や臨機応変性、情報処理、張り込みに必要な忍耐力や俊敏性は申し分ありません。小柄なため、身を隠しやすいというのもポイントです。

 つづいて、高校1年生ながら神奈川県ベスト5、新人王に輝いた天才プレイヤー・流川です。普段はいつも眠そうで無口ですが、バスケのことになれば努力を惜しまず、コートでは狂気じみた負けず嫌いぶりを発揮するのも特徴。勉強は得意ではないようですが、『あれから10日後』ではアメリカ留学のためか、英語のリスニングの勉強をしていました。

 そんな流川ですが、当然「NBAプレイヤー」という道があるでしょう。飽くなき向上心で英語力とバスケスキルを高め、その美形ぶりも相まってスタープレイヤーになるかもしれません。また、豊玉の南烈がくれた南龍生堂の塗り薬の即効性に感心していたので、英語力を活かし南と組んで薬を海外に輸出する仕事をする世界線もあるのではないでしょうか。

 そして、主人公・桜木は、ボードに頭をぶつけるほどのジャンプ力や隙を生じぬフンフンディフェンスなど並外れた運動能力に加え、こっそりひとりで練習したり、2万本シュートを達成したりする努力家でもあります。また、中学3年間で50人の女性にフラれてもなお、赤木晴子に恋をする強メンタルと切り替えの早さも持っていました。

 フィジカル、メンタル両面で驚異的な能力をもつ桜木もやはり、「NBAプレイヤー」として活躍する姿を見たいところです。ライバル視する流川同様、渡米の野心をもっているので、彼の突破力があれば可能な気もします。性格や髪の毛の色を考えても、日本よりアメリカが性に合っているかもしれません。

 また、怪我の影響でプロは無理だったとしても、別ルートで「モデルから俳優」路線はどうでしょうか。流川をはじめ格上ライバルたちに食らいつく闘争心と物おじしなさは芸能界で必要ですし、フラれまくりとはいえ、見た目が悪いわけではなく、スタイルも抜群。威嚇したわけでもないのにチエコスポーツの店主が安価でバッシュを売ってくれた迫力と魅力、カリスマ性はスターの素質があり、いちばんの成功者になりそうな風格があります。

 その他、カク、ヤス、シオや彩子&晴子のマネージャー陣、1年生メンバーも予想したかったところですが、これくらいにしておきましょう。なんにせよ、レギュラー、控え、マネージャー関係なく、みんな熱くて優しいハートの持ち主なのは間違いないので、どの分野に進んでもしっかりと誠実に生きていそう(生きていてほしい)です。この記事を読んでいただいた皆さんは、彼らのどんな将来像をイメージしたでしょうか。