『松本梨香が歌うポケモンソングベスト』(メディアファクトリー)

【画像】平成アニソン大賞! 松本梨香の大ヒット曲(5枚)

「ポケモン、ゲットだぜ!」

 11月30日は、声優・松本梨香さんの誕生日です。おめでとうございます! 「ポケットモンスター」シリーズのサトシ役として世界的な知名度を誇り、初代主題歌「めざせポケモンマスター」や二代目主題歌「ライバル」など多くの楽曲でボーカルも担当しています。現在は講師として若手の育成も行っており、声優業界への貢献は計り知れない人物です。

 ここ20年ほどの間に子供時代を過ごした方ならば、『ポケットモンスター』を知らない人はまずいないでしょう。1996年にゲームとして発売され、翌1997年にアニメ化された際に、作品の看板となる主人公とオープニングテーマの両方を託されたのが松本さんなのです。実は松本さんは当初、別のキャラクターでオーディションを受けており、勧められてサトシを受けたところ見事に合格。以来25年近くにわたりサトシを演じ続けています。人の運命とは些細なことで大きく変化しますが、松本さんはささやかなチャンスを見事にモノにし、飛躍へとつなげた方なのです。特に「めざせポケモンマスター」は2017年には劇場版用に「めざせポケモンマスター -20th Anniversary-」として松本さん自身によってリメイクされ、2019年に開催された「平成アニソン大賞」では作品賞を受賞しています。平成から令和をまたいで愛されている曲として、今後も聴かれ、そして歌い継がれていくのでしょう。

 そんな松本さんが声優としてのデビューを果たしたのが1988年放送の『おそ松くん』のチョロ松役。1987年の『ミスター味っ子』でもクレジットされているようですが、『おそ松くん』が正式デビューのようです。元々は父親が大衆演劇の座長をしていたこともあり、舞台俳優を目指していたものの大病を患い降板。快癒したものの再発が懸念されたため舞台は諦め、舞台共演者の勧めでオーディションを受けて声優への道を歩んだのだそうです。

 松本さんの声からしばしば感じられる底知れない強さは、目指した道を諦めなければいけなかった不運にも負けず、新たな道で成功をつかんだ人としての強さが現れているのかもしれません。



『絶対無敵ライジンオー』日向仁で初の主人公役 画像はBlu-ray BOX(NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)

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役者として ボーカルとして 講師として

 デビュー後は順調に仕事を増やすと、1991年の『絶対無敵ライジンオー』の日向仁で初の主役を射止めます。翌1992年には『伝説の勇者ダ・ガーン』でやはり主役の高杉星史役を務めるなど、松本さんの存在感はますます高まり、『ポケットモンスター』へとつながっていきます。アニメ以外にも松本さんは吹き替えで活躍している声優で、サンドラ・ブロックやドリュー・バリモア、ミラ・ジョヴォヴィッチなど名だたる名女優の声を担当しています。また、映画、ドラマ、ナレーション、CM、ラジオのパーソナリティとおよそ声優が務める仕事のすべてをこなしており、松本さんの実力はさまざまな業界で高く評価されていることがうかがえます。

 松本さんの活躍で特に印象深いのが、2000年に結成されたアニメソング歌手グループ「JAM Project」の活動です。水木一郎さんや影山ヒロノブさんらと共に初期メンバー唯一の女性ボーカル として活躍した松本さんは、『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』のオープニングテーマ「GONG」など多くの楽曲に参加しましたが2008年に脱退。以降はJAMとしての活動は行っていません。しかしご自身のTwitterなどで周年ライブに参加したい気持ちがあったことを明かしています。いつかまた、松本さんの力強い歌声がJAMに加わることはあるのでしょうか。1ファンとしては期待したいところです。

 特撮でも2002年に『仮面ライダー龍騎』のオープニング「Alive A Life」を担当し、『仮面ライダー』シリーズ初の女性単独ボーカルとして歴史に名を刻んだ松本さん。2019年には松本さんが原作・イラスト・ナレーション・主題歌のすべてを担当した絵本「ゆめらっちょ!」を世に送り出したことでも話題となりました。

 現在では現役声優として活動する傍ら、声優学校での特別講師を務め後進の育成を行っています。松本さんが自ら育て上げた生徒と共に同じ作品で共演する。そういう出来事も起こっていくのかもしれません。