大ヒット作品『鬼滅の刃』に登場するキャラクターの魅力に迫る連載コラム、今回は『無限列車編』で炭治郎の前に強敵として立ちはだかる魘夢をピックアップします。「煉獄零巻」に描かれた人間時代とは。

TVアニメ版も大反響を呼ぶアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』。いよいよ物語も佳境へと突入となりました。
本作に登場する様々なキャラクターの魅力を解説する本連載コラム、炭治郎&禰󠄀豆子や我妻善逸や煉獄杏寿郎らに続く第9回目、本コラムでご紹介する鬼滅キャラは下弦の壱の鬼・魘夢です。

夢を操り、人々を眠りに誘うことでこれまで多くの人間を食らってきた魘夢。その手口は下弦の壱の名に相応しい厄介さで、炭治郎を始めとした鬼殺隊の面々を大いに苦戦させました。



DVD『テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編』
via DVD『テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編』
無限列車編のエピソードに見る、そんな魘夢の鬼としての魅力や強みを今回はピックアップ。ぜひTVアニメシリーズの物語と併せて、敵である彼の秘密にも迫っていきたいと思います。

※本記事は性質上、アニメ未放送の原作内容を含みます

下弦の壱の位でありながら、作中随一のいやらしい戦い方をする鬼

『鬼滅の刃』という物語の山場のひとつでもある無限列車編。そこで主人公・炭治郎たちと対峙する事となったのが、下弦の壱の称号を冠する鬼・魘夢でした。

単身の実力こそ、遠く上弦の鬼たちには敵わない魘夢。ですが能力や力こそ劣るものの、彼の最たる強みはその策略と言うべきです。彼の戦い方は、ずばり作中随一で「いやらしい鬼」と言っても過言ではないでしょう。

ポイントはずばり鬼殺隊との戦い方、人間を食らうやり方として、彼が作中で唯一の「人間を手先に使った鬼」である、という点です。
本来であれば鬼にとって人間は食料でしかなく、上弦下弦の位を持たない鬼であれば、人間の姿を見かけた途端迷いなく食らいつく、というのが普通の姿です。
ですがその中でこと魘夢に関しては、人間に対して食料以外の役割をいち早く見出していました。
夢の中への侵入者、あるいは列車を動かす乗員。彼ら数名を単純に食らうのではなく、彼ら数名を利用することで、二百名近くの人間を結果として食らうことができる。

目の前の利益のみに飛びつかず大局を見極め、結果として大きな利益を出す。そういった策略を計画し実行するという点では、上弦下弦を含めた鬼たちの中でも、ずば抜けて彼が高い能力を有していたのではないでしょうか。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 予告編第1弾 2020年10月16日(金)公開
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食料への誘惑を耐え鬼が人を手先として使うことで、鬼側には様々なメリットが発生します。
普通の人間はおろか、敵である鬼殺隊にすら気付かれるリスクを極限まで減らしながら、多くの人間を食らうことができる点。
さらにはアニメでも描かれた列車内での一悶着のように、鬼殺隊の隊士は鬼を斬ることはできても、その刃を人間に向けることはできません。
いざ反撃を許したとしても、鬼殺隊側にとっても非常にストレスを抱えた戦いを敷くことができる。そこまでの先を見据えて、魘夢は人間を手先に加えた可能性も否めませんね。

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悪の策略家。その素質は人間の頃からも

このように、いわゆる悪の策略家としての才能を遺憾なく発揮する鬼・魘夢。実は彼の才能は、鬼になる前からすでに彼自身が有していたものでもありました。

劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』が上映された際、劇場特典として配布されていた煉獄零巻。実はこの小冊子には、魘夢が鬼となる前の人間の頃のお話しが、大正こそこそ噂話として収録されています。

その内容によれば、人間の頃の魘夢は自身の身分を偽り、悪徳な催眠療法で多くの人を騙す悪事を働く人物だったとのこと。
余命の短い者や身体の動けない病人を偽の療法で騙し、最後に正体を明かして彼らを絶望させるという、非常にタチの悪い悪事を働いていたんだそう。
そういった悪事を働くためには、言わずもがな頭の回転の速さや、ある程度の賢さが必要になってきます。

人間の頃からそういった事においては、非常に悪知恵の働く人物であった魘夢。彼が人間から鬼となってしまったのも、なるべくしてなった結果であったのかもしれません。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 [2021年9月25日(土)夜9時放送]
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