2021年11月12日公開の最新作『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』 (C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

【画像】クール、強い! 声優・田中敦子が出演するアニメ(5枚)

知的な戦う女性を演じる第一人者

 11月14日は声優・田中敦子(たなか・あつこ)さんの誕生日です。おめでとうございます! 

 さて、田中敦子さんと言えば迫力と色気を併せ持つ低音ボイスで、多くのファンから熱烈な支持を受けている声優です。特に1995年に公開された劇場版アニメ『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』から足掛け27年間(収録は1994年のため)演じ続けている草薙素子少佐は田中さんの代名詞と言えるキャラクターで、田中さんご自身が「少佐」の愛称で呼ばれるほど強い印象を残しています。

 最近では11月12日から『攻殻機動隊 SAC_2045』を劇場版として再構築した『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』が2週間限定で公開されています。2013年の『攻殻機動隊 ARISE』で一時素子役を降板したこともあってか、バトー役の大塚明夫さん、トグサ役の山寺宏一さん共々「今回は私たちじゃないかも」と心配されていたそうです。しかしふたを開けてみれば「S.A.C.」シリーズのオリジナルメンバーが見事に復帰となりました。やはり「草薙素子=田中敦子」のイメージは、多くの人の心に強く刻み込まれていたのでしょう。田中さんご自身も「素子に支えられ30年近く歩んできました」「演じるとなると、素子のゴーストが降りてきます」とコメントするほどに演者とキャラが一体化しているそうです。ファンの方は、田中さんの極まった演技を堪能するために、劇場へと足を運んでみてはいかがでしょうか。

 草薙素子を演じて以降、田中さんはさまざまな媒体で「知的でクールな戦う美女」役を務めることが多くなりました。なかでも特に印象的なキャラは、『Fate/stay night』のキャスター/メディアや『ジョジョの奇妙な冒険』のリサリサ/エリザベス・ジョースター、『ベヨネッタ』の主人公ベヨネッタなどが挙げられるでしょうか。魔法、波紋、銃とアクション。手段は違えども戦う意志と力を持つ女性には、本当に田中さんの声がよく似合います。



『にゃんこい!』猫の「ニャムサス」役 (C)藤原里・フレックスコミックス/にゃんこい!製作委員会

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下ネタを連発する、ファンキーな役も

 もちろん戦う女性以外にも、田中さんは数多くのキャラクターを演じています。2009年に放映されたTVアニメ『にゃんこい!』では近所の猫たちから「姐さん」と慕われている猫、ニャムサス役を務めあげています。また『超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズリターンズ』では女科学者ポタニカを演じ、変身するときには「ジュセ~イ」と叫び、攻撃のときは「かふーん!」「はーなー!」の叫びながら腰からビームを放ち、地中を移動する際には「くるくるくるぅ~」と叫び、さらにアドリブで下ネタを連発するなど非常にファンキーな演技でファンを驚かせてくれました。

そして田中さんと言えば、アニメやゲームだけではなく、吹き替えでの実績も非常に豊富です。 特にゴールデングローブ賞を5回受賞したニコール・キッドマンに『アイアンマン』のペッパー・ポッツ役を演じたグウィネス・パルトロー、『アンダーワールド』シリーズの主役ヴァンパイアの処刑人であるケイト・ベッキンセールなどの声を吹き替えています。その他にもサンドラ・ブロックにジェニファー・ロペス、ジュリア・ロバーツ、レイチェル・ワイズ、モニカ・ベルッチらそうそうたる美女たちの吹き替えを田中さんは務めあげており、その功績から2020年に第14回声優アワード外国映画・ドラマ賞を受賞しています。

 演技では常にプロとして振る舞う田中さんですが、意外とお茶目な性格をしていることでも知られています。和歌山のアドベンチャーワールドで生まれたジャイアントパンダの名前の公募に一般人として応募し、見事名付け親のひとりとなります。そして、TBSラジオの番組『安住紳一郎の日曜天国』恒例の赤ちゃんパンダ命名予想企画に「完熟マンゴー」と名乗り一般人として登場したのです。ただ、あまりにも一般人とかけ離れた性質と語り口だったため、安住アナに田中さんだと気付かれ、本人も認める結果に終わりました。

 声優として「完璧な女性」を演じながらも、プライベートでは「面白い女性」というギャップも魅力的な田中さん。これからも凛とした声を聞かせ続けていただければ幸いです。