あおりハンドルとは?どんな運転のこと?

あおりハンドルの危険性とは?どんな事故の要因になる?
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「逆あおり運転」とは?該当する違反や対処法など!損害額3,000万円の事故も

皆さんは「あおりハンドル」という言葉を聞いたことはありますか?

「あおりハンドル」とは、いわゆる危険運転、迷惑運転に類する運転行動のことで、“左折する際、ハンドルを一旦右に切ってから左折する”という行為を指します。
運転免許を取得する際、自動車教習所で教官から「あおりハンドル」のような運転は絶対にしてはいけないと教わるはずなのですが、これを守らない悪質なドライバーも多く、実際に街中を走っていて「あおりハンドル」に遭遇することも多いはずです。

後続車や周囲の車からすれば、右に曲がると思っていた車が突然左に曲がるというフェイントのような運転なので、危険以外の何物でもありません。
最近では、この「あおりハンドル」が日本の交通マナーにおける大きな問題となっており、ネット上でも非難する声や、何故そのような運転をするのかといった疑問の声が上がっています。

そこで本記事では、「あおりハンドル」の危険性や、してしまう理由などについてまとめました。

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あおりハンドルの危険性とは?どんな事故の要因になる?

あおりハンドルの危険性とは?どんな事故の要因になる?
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「あおりハンドル」の危険性は、フェイントのような運転そのものにあります。
そのまま右折すると思っていた先行車が、突如ハンドルを切って左折を始めた場合、先行車の動きを見て直進を始めた後続車は、先行車の横っ腹に衝突してしまうことになるのです。

大型車が細い道で左折するのであれば、内輪差によって後輪が歩道に乗り上げるのを防ぐために、一旦右にハンドルを切るのも仕方のないことだといえます。
ところが近年では、内輪差による乗り上げなど心配する必要がないような軽自動車までもが、「あおりハンドル」を行っているというのです。

増えた「あおりハンドル」は、衝突事故そのものを増やします。
また、車通りの多い大きな交差点などで「あおりハンドル」による事故を起こせば、後続車だけでなく周囲の車まで巻き込んだ、大規模な交通事故となる危険性まであるのです。

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「合図不履行違反」の危険性

「あおりハンドル」と合わせて問題となっているのが「合図不履行違反」です。
「合図不履行違反」とは、車線変更や右左折する際にウインカーを出さない交通違反のことを指します。

「あおりハンドル」では、一旦ハンドルを右に切った後で左折するため、ウインカーを付けずに曲がる車も多く、結果として「合図不履行違反」にもなってしまいます。
ウインカーを出さずに曲がるという運転は、後続車にとって非常に危険な行為である上に、「あおりハンドル」と合わせて行えば、その危険性はさらに増加することになるのです。

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「合図不履行違反」の罰則

■違反点数
1点
酒気帯び:0.25mg/L以上25点、0.25mg/L未満14点

■反則金
大型車:7千円
普通車:6千円
二輪車:6千円
小特:5千円
原付:5千円

道路交通法第53条 合図

車両(自転車以外の軽車両を除く。次項及び第四項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。

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