1998年まで13年ものロングセラーとなった初代トゥデイ
過去にMOBYの「推し車」シリーズとして紹介した車種の中から、評判の高かった記事をセルフリメイクした「MOBY推し車リバイバル」シリーズ、今回は1980年代に軽乗用車市場へ復活した際にデビューした傑作、初代「トゥデイ」を紹介します。
前回記事(「国産車で、これ以上カワイイ車はあるのだろうか…」初代ホンダ トゥデイ【推し車】)では丸目の初期型開発エピソードを中心にしましたが、今回の記事は3気筒エンジンを積み角目ヘッドライト化、660cc化を経て1998年まで販売した後期型が中心です。
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エンジンの3気筒化と角目ヘッドライトで「ミニシティ」化
モックアップ段階での横長楕円形ヘッドライトから、コストを考慮した入手しやすい丸目ヘッドライトに変更、それを収めるためボンネットやフロントバンパーを切り欠いた設計変更によって、かえってキュートな見た目になり、好評となった初代ホンダ トゥデイ。
ホンダにとっては、1970年代に初代シビックへ注力するため、撤退を余儀なくされていた軽トラ以外の軽自動車へ再参入した軽乗用車(正確には商用登録の「軽ボンネットバン」)第1号で、丸目ヘッドライトも当時のアクティや初代シティと共通イメージでした。
しかし、1985年9月の発売から3年後の1988年2月にビッグマイナーチェンジを敢行すると、それまでのイメージから一変した硬派な軽スポーツ路線へと鞍替えします。
もともと、短いボンネットにエンジンやミッションなどパワートレーンをギリギリ押し込み、ルーフは極端に低いもののテールエンド近くまで目一杯伸ばし、前後スペースの余裕でキャビンのゆとりを稼ぐという、当時のシビックと共通のパッケージだったトゥデイ。
1986年にモデルチェンジ後、1988年のマイナーチェンジで精悍な顔つきへとフェイスリフトしていた2代目シティと似たような角目ヘッドライトに、SOHCながら直列3気筒12バルブの新開発エンジン「E05A」を搭載しました。
このE05Aにはキャブレター仕様と電子制御インジェクションのPGM-FI仕様が設定されましたが、同時に追加された乗用登録版の排ガス規制対策という側面が強かったPGM-FI仕様より、キャブレター仕様の方がよく回った、という話も伝わっています。
ただしE05Aを積んだのは2年足らずの短期間で、軽自動車規格の改正で660ccへの排気量拡大が認められると、1990年2月にはボア・ストロークともに拡大した660cc版のE07Aへと更新されました。
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