オープンカーの軽自動車一覧

年々縮小されている軽自動車のオープンカーは、トヨタとダイハツから販売されているコペンを残すのみとなっています。軽自動車のオープンならではの、風を感じて走る爽快感と、フットワークの軽さが病みつきになりそうです。

以前は各メーカーからさまざまな軽オープンカーがラインナップされ、選ぶ楽しさもありました。現行車として新車で購入できる車種は限定されてしまいますが、中古車としてならまだまだ選択肢の幅は広がります。今までに販売されていた車も含めて軽オープンカーについてご紹介していきましょう。

軽スポーツカー現行モデル&人気おすすめ車種ランキング|2022年最新情報

トヨタ コペン GRスポーツ

ダイハツのコペンをベース車両にして、『TOYOTA GAZOO Racing』が手掛けたコペンGRスポーツが誕生したのは2019年のことでした。コペンとの差別化が図られ、専用のフェンダー、グリル、リアのコンビネーションランプなどが変更されています。

インテリアも『レカロ』のシートの採用、『MOMO』のステアリング、『BBS』のホイールといった、走るためのパーツブランドが惜しげもなく投入。またボディ剛性を向上し、サスペンションもチューニングされています。走行性能に特化したGRならではの仕上げは、まさに走ることを喜びに変えることのできる軽オープンです。

ダイハツ コペン

「GRスポーツ」を除いて3グレードが用意され、それぞれに異なるスタイルが特徴となっています。「Robe(ローブ)」は立体的ながらも流麗な曲線のデザインで、高速走行でのダウンフォースを安定させる「ダックテール」を採用しました。

「XPLAY(エックスプレイ)」は、多角形を採用した斬新で押し出しの強いデザイン性です。また「Cero(せろ)」は雫をイメージした柔らかな曲線を多用し、柔らかな美しさを表現しています。3つのグレードはそれぞれ、自分らしさにこだわる「スモールスポーツ」の可能性を広げたスタイルを確立しているといえるでしょう。

早すぎ…ダイハツ コペン「20周年記念車」発表から1週間未満で受注終了

ダイハツ リーザ スパイダー

1991年に誕生したリーザスパイダーは、ダイハツとしては「コンパーノ スパイダー」以来の30年ぶりとなるオープンモデルです。若い女性をターゲットに、スタイリッシュでありながらも、丸いボディを特徴としています。本格的なスポーツモデルではなく、幌を降ろしたスタイルがリーザのかわいいスタイル性が失われているという厳しい評価が課せられました。

オープン化に伴い約100㎏の重量増となるボディの補強が行われたほか、エンジンは659㏄のターボユニットを搭載していました。しかし同年にホンダ ビートやスズキ カプチーノなどのスポーツモデルが誕生したこともあり2年足らずで販売を終了しています。

ホンダ ビート

1991年から1996年まで販売されていたビートは、ミッドシップレイアウトの本格的スポーツカーです。ホンダならではのNSXで実証されたミッドシップに『F1』 のテクノロジーまで搭載された、走る楽しさを詰め込んだ軽オープンでした。

商用車のアクティをベースに開発されていますが、そのパーツの95%はビートの専用設計。ボディ剛性も軽自動車としては他に類を見ないほどの高剛性を誇ります。インテリアの計器類も独自設計で、ホンダならではのバイクのようなメーターが設置されました。軽自動車でありながら徹底した造り込みによって現在でも人気の高い一台となっています。

ホンダ S660

ホンダ S660 α フロント

ビートの生産終了後、約19年ぶりに復活したS660は、ビートを踏襲したミッドシップの2シーターオープンカーです。性別や年齢を問わず、幅広いユーザーに楽しんでもらえる車を目指して開発が進みました。フロントマスクは薄型で、全高も低く低重心に作られたコンパクトスポーツといえるでしょう。

開発責任者は当時22歳のエンジニアで、「ゆるいスポーツカー」を目指して開発が進み、結局「ガチスポ」へとコンセプトが変更されていきます。軽スポーツとして際立ったキャラクターで、スポーツカー好きを唸らせる一台が誕生しました。スポーツカーでありながら、それを感じさせない「塊感」が特徴のエクステリアとなっています。

ホンダ S660の純正ドレスアップ「ネオクラシック」知ってる?レトロポップな雰囲気がカワイイ!

スズキ カプチーノ

ロングノーズ・ショートデッキのスタイルは伝統的なスポーツカーの証です。軽自動車の中で唯一といえるフロントエンジン・リアドライブのFRを採用しています。ライトウェイトを目指し、目標に掲げた車重は450㎏でした。軽量化に伴うコストの問題もあり、市販化されたのは700㎏でしたが、それでも当時の軽オープンの中では最も軽量となっています。

最も大きな特徴となるのは、ルーフの形状を4パターンに変更することができたことです。通常の「クローズ」、ルーフパネルの中央を残して左右のルーフを取り外せる「Tバールーフ」、セミオープンとなる「タルガトップ」、そして「フルオープン」を可能にするというおしゃれなスタイルが魅力な一台です。

スズキ ジムニー 幌車

ジムニーの初代が誕生した1970年のLJ10型から、1998年の2代目JA22型までは、オープンカーがラインナップされています。注意が必要なのは、ジムニーの場合には「オープンカー」ではなく、「幌車」というのが一般的です。軽自動車の規格改正による安全性などの点から設定がなくなったといわれていますが、現在でもジムニストの間では人気が高いといえるでしょう。

幌の脱着はスナップボタンやファスナー方式で簡単に行うことができますが、寒くなると幌の生地が硬くなり、脱着がしにくくなるということもあるようです。幌を外した際の開放感と、軽四輪駆動車として唯一のジムニー幌車の魅力は尽きないといえるでしょう。

マツダ オートザム AZ-1

1992年に誕生したオートザムAZ-1は、個性の塊といえる一台でした。スズキ
キャラのエンジンをOEM供給されていますが、開発はマツダ独自で行っています。「世界最小のスーパーカー」と呼ばれていたことからも、超小型な車体にはスポーツカーとしての資質が詰め込まれていたといえるでしょう。

カウンタックなどで知られる「シザードア」とは異なり、本来のカモメの翼のような開き方をする「ガルウィング」を採用した唯一の軽自動車です。軽量化したボディとミッドシップレイアウトは、本格的スポーツモデルで、AZ-1、ホンダ ビート、ダイハツ カプチーノの頭文字を取って「平成のABC」と呼ばれていました。

【マツダオートザムAZ-1は短命な名車】カスタムや人気エアロパーツも紹介

スバル ヴィヴィオ タルガトップ

ヴィヴィオは1992年~1998年まで生産されていたレックスの後継モデルで、ラリーにも参戦しています。そんなヴィヴィオのタルガトップは、1993年にスバル40周年記念として制作された特別仕様車です。

ルーフは外した後、トランクに収納できるほか、窓は電動で開閉することを可能にしています。限定販売で3,000台を発売し、翌年にスーパーチャージャーを搭載した「GT-X」が1,000台限定で販売されました。販売終了以来、同様の車を販売することがないため、現在では希少性のある車として位置づけられています。

スバル360、レックス、ヴィヴィオなど今もファン多数!スバル軽自動車の名車たち【推し車】

(広告の後にも続きます)

マニュアル操作が楽しい軽自動車オープンカー3選

手足を使ってアクセル操作を行うことに連動して、ダイレクトに伝わる感覚がたまらないマニュアル(MT)車の魅力は、軽自動車でも同じです。また軽自動車には「DCT(デュアルクラッチトランスミッション)」や「2ペダル」が採用されていないことからも、ドライビングを楽しむにはMT車といえるでしょう。

風を感じることのできるオープンカーならではの開放感と、運転を純粋に楽しむための軽オープンを3台ピックアップしてみました。

ホンダ S660

エンジンをボディの中央に搭載したミッドシップは、重量配分が良く高い旋回性能を発揮。電子制御の「アジャイルハンドリングアシスト」によって、ハイスピードでのコーナリングを実現します。軽唯一となる6MTを搭載し、操作性の正確さと確実性を高めているのは、ホンダならではといえるかもしれません。小さなスポーツカーを意のままに操る醍醐味を体感できるでしょう。

S660にキャリアを装備!収納力をカバーして外遊びへ【車に積んでいるオススメギア】

トヨタ コペン GRスポーツ

トヨタGR SPORTのテストドライバーのフィードバックを受け、走行性能を格上げしたモデルとなったコペン GRスポーツ。低重心でワイド&ローとなったスタイルは押し出しの強さがあります。5MTには「リミテッドスリップデフ(LSD)」を標準装備。コーナーでの立ち上がりでデフの動きを制限しスムーズな立ち上がりを実現。ダイレクトにMT車の手ごたえを感じられる車に仕上がっています。

ホンダ ビート

当時、新開発されたエンジンは、「660MTREC(エムトレック)」で、『F-1』エンジンのテクノロジーが応用されました。トランスミッションは5速MTのみが採用され、ライトウェイトスポーツに対するホンダの本気度が伝わってくるようです。手首で素早くシフトできるよう、シフトストロークを40mmに設定し、気持ちの良いシフトフィーリングを実現しています。