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#3 世界大会Oi Rio Proを振り返り感じたこと -水野亜彩子のTake it easy.-

FINEPLAY

皆さん、こんにちは。水野亜彩子です。
今回は地球の裏側、ブラジル リオデジャネイロ サクアレマで2022年6月23日〜6月30日に開催されたWorld Surf League Championship Tour 第8戦 Oi Rio Proについてお話しをさせていただきたいと思います!

トッププレイヤーたちのメンタルの強さを痛感した大会

Thiago Diz/World Surf League

早速ですが今大会で優勝したのは、メンズ部門がフィリぺ・トレード(BRA)、ウィメンズ部門がカリッサムーア(HAW)でした。両者ともにイエロージャージ、現在の世界ランキング1位の今シーズン絶好調な選手です。
サーフィンの大会は相手も居ますが自然の中で行うスポーツなので、波をよむ力、波を待つ忍耐力、そして良い波でしっかりと技を決めていくメンタル力が必要となります。

今大会は高難度の技を決めるスキルはもちろんのこと、波を待つ忍耐力、その待った波で決めきれるメンタル力が重要ということを改めて感じるファイナルでした。メンタル面が好調な選手はどの波でも、どのような波のコンディションでも対応できる上に、ツアーは世界各国で行われるので、時に連戦や、夏の気候からすぐに冬の気候などにも対応出来る強さが必要となります。現在世界ランキング1位の両者は今シーズンは特にコンディションや自身のメンタルのコントロールが優れているなと感じました。

今シーズン初優勝となったカリッサ・ムーア

ワールドチャンピオンを5回獲得し、TOKYO2020オリンピックでも金メダルに輝いたカリッサ・ムーアは、今シーズンも常に上位をキープしていましたが、あと一歩というところで優勝には届かないもどかしい状況が、続いていました。

今大会のファイナルでは世界ランキング2位のジョアンナ・デフフェイ(FRA)との戦いになり、2022年5月末から6月の頭にかけて行われていたRoxy Pro G-LANDでも、この2人がファイナルで対戦し、その試合ではジョアンナ・デフェイに軍配が上がりました。

Daniel Smorigo/World Surf League

今シーズン2回目のマッチアップとなった今大会は、中盤に7.5ポイントをジョアンナ・デフェイがスコアし終盤まで1位の座をキープしていましたが、その間もカリッサ・ムーアは果敢にかなり際どいセクションに技を繰り広げるも、着地でバランスを崩してしまい、なかなか得点に繋げることのできない苦しい時間が続いていました。

誰もが、このままジョアンナ・デフェイの優勝か・・・と思っていた残り時間1分。カリッサ・ムーアのところに、LIVE配信でもわかるほどサイズがあり形が良さそうなビッグウェーブが。これがラストチャンスという波で、逆転に必要なスコアが6.41ポイントでしたが、今大会のウィメンズ部門ハイエストスコア9.5ポイントを叩き出し、逆転初優勝となりました。

見ている私もドキドキヒヤヒヤなラストウェーブ。窮地に立たされた状況で、あの波を引き寄せ、そして決められるメンタルの強さに感銘を受けました。

また、逆転に必要なスコアが6.41ポイントのところ、無難にいかずしっかり攻めきり、9.5ポイントを出すというスキルの高さと、メンタルの強さ。この最後のチャンスというシチュエーションで女子のハイエストスコアをマークできる強さはやはり、ワールドチャンピオンに6度輝き、オリンピックでも金メダルを獲得したメンタル力なのだなと感じました。

母国ブラジルでの優勝となったフィリペ・トレード

続いてご紹介するのは、2015年、2018年、2019年とRio Oi Proで優勝経験のあるフィリペ・トレードです。今シーズンのオーストラリアで行われたRip Curl Pro Bellsで優勝し、今シーズンはどの試合でも9位以下の成績が無く、好調をキープしていた選手です。今回は母国ブラジルでの開催。さらに、3度の優勝経験のある今大会はかなり気合が入っていたと思います。

ブラジルの熱狂的なファンの応援もあり、順調にファイナルまで勝ち進み、ファイナルの相手も同じブラジルのサミュエル・プポ。サミュエル・プポはワイルドカード、特別枠で2度Oi Rio Proに出場経験はありましたが、CT選手(※CT選手とは男子36名、女子18名のみが出場できるWorld Surf Leagueが組織する世界最高峰のプロサーフィンツアー)になってからは今シーズンが初めてのルーキーの選手です。エアーを得意とする選手でどのような試合運びを見せるのか楽しみでした。

開始早々は両者共に攻め続けるものの、技を決めることが出来ず点数が伸びない時間が続き、10分が経過するというところで動きがありました。プライオリティー(優先権)を持っているサミュエル・プポがライト方向に乗り、プライオリティーを持っていないフィリペ・トリードがレフト方向へ。サミュエル・プポは最後のセクションでバランスを崩してしまいますが、プライオリティーを持っていなかったフィリペ・トリードは、前から来た波にタイミングを合わせ、バックサイドエアーリバースを決めてなんと10ポイント、満点を叩き出したのです!!

Daniel Smorigo/World Surf League

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波の大きさ、エアーの高さ、ボードのテール(下の部分)が上を向く、3Dのような動きの難易度の高いバックサイドエアーリバースをこのタイミングで決めることができるメンタルに驚愕しました。 10ポイントを出したことでリズムに乗ったフィリペ・トリードはその後すぐにマニューバーで8.67ポイントを出し、トータルスコアを18.67ポイントにします。

サミュエル・プポが優勝するためにはコンボ2本を揃え直さないと行けない状況に追い込まれ、最後に8ポイント出すもここでタイムアップとなり、フィリペ・トリードがRio Oi Pro4勝目を飾りました。母国での試合はパワーにも繋がりますが、想いが強いだけにプレッシャーになることもあると思います。そんな中、全てパワーに変え、最後も10ポイントを出せるメンタルの強さを見ることのできた試合でした。

今大会の優勝者はRip Curl Finals出場権を獲得

CT上位5名のみが出場できる2022年9月8日から16日までローワー・トレッスルズで開催されるRip Curl World Surf League Finals への出場権を、今大会の優勝者であるフィリペ・トリードとカリッサ・ムーアが獲得しました。この試合に出られないと、ワールドチャンピオンになることができないので、この後の試合で誰が出場権を得ることが出来るのか注目して見ていきたいと思います。

ブラジルにおいてサーフィンの盛り上がり方

今大会見ていて感じたのがブラジルの中でサーフィンというスポーツがかなりメジャースポーツになっていると感じました。ビーチで観戦している人の数を見ているときっと万単位の観客が集まっており、CTの試合で1番盛り上がっているように感じました。

Tiago Diz/World Surf League

これは選手としてもかなりモチベーションに繋がると思います。現に今大会のブラジル選手の勢いは凄く、メンズ部門に関しては準々決勝に進んだ8名中6名がブラジリアン。セミファイナルは4名全員がブラジリアンでした。選手のレベルもさることながら、サッカーや野球などのメジャースポーツ同様、ホームという強さもかなり感じることができる大会でした。

いつか日本で行われるサーフィンの試合でも、盛り上がってくれる日が来ることを願いたいです。

次は2022年8月11日からパリオリンピックのサーフィン会場(フランス領ポリネシア・タヒチ島チョープー)で行われるOuterknown Tahiti Pro大会が開催されます!ぜひ皆さんも注目してみてくださいね!

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