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日本の“外見いじり文化”に対し「怖くなった」の声も 渡辺直美を使った不適切演出、ドイツではどう捉えられた?

リアルライブ

 東京五輪・パラリンピック開閉会式の演出で、お笑い芸人の渡辺直美を豚に変身させるプランが演出チームのグループLINEで提案されていた問題で、日本では世間から「太っている人に対する侮辱」との批判が殺到した。この問題は欧州でも同様に報道されているが、容姿に関する発言はタブーとされているドイツでも、一連の流れが報道され話題になっている。ドイツではネット媒体を中心に複数のメディアが報道したが、ドイツ人の多くは「いくら外に出ないであろう会話の中でも女性の容姿について言及することは間違っている」「あらゆる技術が進んでいる日本で、いまだにこんなことを言う人がいることに驚く」など否定的な見方をしていたようだ。

 もちろん日本でも渡辺に対する侮辱発言を問題視する人が多いものの、一方で、渡辺が過去に容姿を笑いに変える格好でコントをしていたり、顔を黒塗りにした格好をして笑いを取っていたことを指摘し矛盾をつく声も世間からは挙がっている。世間では一部の人がLINEでの侮辱発言以前に、日本には容姿をいじることを面白いとする風潮がそもそも存在していると指摘しているのだ。

 ドイツでは渡辺が過去に容姿を笑いのネタにしていたことや、日本では“容姿いじり”をする風潮があるというところまで報道している機関はほぼないが、ドイツ人に話を聞くと、ドイツには日本のように外見をいじるという文化はないそうだ。バラエティ番組で女性、男性関係なく、外見を笑いに変えようとすることは「人種差別を笑いにするくらいあり得ない」と言い、「そもそもそれを面白いと思う人自体、少ない」と言う。

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 また、日本に10年近く住んだことのある30代のドイツ人男性は、日本で容姿いじりの場面に多く遭遇し、違和感を覚えたと話す。テレビをつければ女性お笑い芸人が自らを「ブス」と言い、太っていることや、はげていることを笑いに変えようとしている人も多く、驚いたそうだ。日本では日常でも親しくなればなるほど外見についていじってくる人や自虐で笑いを取ろうとする人もいて「他人の価値を下げたり、自分で自分の価値を下げることで笑いを生もうとしていることがショックだったし、それで笑っている日本人を見た時もショックだった」と話す。

 さらに日本に長期滞在した人だけではなく短期の旅行で日本を訪れた人も、容姿いじりの場面に遭遇したという。日本に旅行した30代のドイツ人女性は、ホテルで何気なくテレビをつけたところ、言葉は分からないものの女性が外見について何か言われ、周りが笑っている場面を見て衝撃を受けたそうだ。このドイツ人女性は、「私が親だったら、体型や見た目など、人と違うことは個性でいいことだと教えるのに、それを日本では面白おかしく捉えようとしていた。個性を生かすと言う面ではいいのかもしれないが、こんなことがテレビ起こっていてはいじめが確実に助長されると怖くなった。日本の文化はもっと進んでいると思ったのに」と話す。

 海外から見ると、日本のいじりは時代遅れとも言えそうだ。渡辺への侮辱発言が広く報道されたことをきっかけに、日本人一人ひとりがいじりについて深く考えることになればいいだろう。

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