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cinefil連載【「つくる」ひとたち】インタビュー vol.23 「想像することの大切さを考えるようになりました」映画『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』前原滉さん×池田暁監督 対談インタビュー

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長編2作目の『山守クリップ工場の辺り』(13)がロッテルダム国際映画祭とバンクーバー国際映画祭でグランプリを受賞。『うろんなところ』(17)では多くの国際映画祭で上映され、世界から注目を浴びる池田暁監督による『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』が3月26日(金)より公開となります。目的を忘れ、知らない相手と毎日戦争をしている町を舞台に、1人の兵隊と周りの人々の暮らしが変化していく様をユーモアを交えながら独特のリズムで描いた本作は、第21回東京フィルメックスで日本人監督作品としては初となる審査員特別賞に輝きました。今回は、本作の主演で映画・ドラマ・舞台と活躍の場を広げる前原滉さんと池田監督に、本作への想いや池田監督作品の魅力などをお聞きしました。

ーー『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』とても面白かったですし、独特の味わいがありました。まず、本作の着想を教えていただけますでしょうか?

池田暁(以下、池田):僕の住んでいるマンションの部屋の窓から実際に川が見えるんです。そしてある朝、起きて外を見た時に川の向こうのことが気になりまして。一本の線(川)の向こう側って何か違うのかなとか、どんな人が住んでいるのかなとか、ちょっと想像したんですよね。そういうなんてことない日常から生まれた作品です。

ーー細かな設定などは、脚本を書いていくときに膨らませていったのでしょうか?

池田:そこからすぐに脚本を書き始めたというよりは、一つのポケットにしまっておいたものを取り出していった感じです。描きたいものがいろいろあるなかで、川の向こう側と戦争の話であれば、「こういうものを描きたい」とポケットから取り出していき、最終的に一つの脚本になりました。

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©2020「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」フィルムプロジェクト

ーー前原さんは、はじめて脚本を読んだときどんな印象を受けましたか?

前原滉(以下、前原):最初に脚本をいただいて、その後池田さんが以前撮った作品を拝見したんですけど、文字で読んだときの印象と、映像を観たあとでは印象が違ったんです。脚本を読んで、露木という人はこういう感じなんだろうな、こういう動きをするんだろうなと想像していたものが、池田監督の作品を観たときに、全部覆されたというか。ひっくり返る感じがありました。脚本を読んだ印象というよりも、脚本と映像が合わさったときの印象が僕の中で結構衝撃的で、「あ、やったことないことだ」と思いましたね。

普段はお話をいただいてからあまり人に相談することはないのですが、どう想像してもどういう風になるのかが見えなかったので、今回はいろんな人に相談したんです。そうしてマネージャーさんとかに話をしていくうちにだんだんワクワクしてきて。不安もあったんですけど、最終的に「やりたいです」「この世界に飛び込みたいです」という話をしました。

ーー池田監督の作品は芝居のトーンが特徴的で、そこが魅力でもあると感じたのですが、演出はどのように伝えていったのでしょうか?

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