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第 2 回大島渚賞!坂本龍一、黒沢清ら審査員の総意として、なんと「該当者なし」!その、理由とは…!? コメント掲載!

cinefil

昨年、PFF(ぴあフィルムフェスティバル)が、新たなる映画賞「大島渚賞」 を創設しました。 大島渚賞は、映画の未来を拓き、世界へ羽ばたこうとする、若くて新しい才能に対して贈られる賞です。 かつて、大島渚監督が高い志を持って世界に挑戦していったように、それに続く次世代の監督を、期待と称賛を込めて顕彰します。
[選考対象:日本で活躍する映画監督(劇場公開作3本程度)。原則として前年に発表された作品がある監督とする]

第1回は、『セノーテ』『鉱 ARAGANE』が世界各国で高い評価を受けるな ど、次々に新たな作品を生み出している小田香監督が受賞し、話題を呼びました。

この度、第2回目の受賞者を発表すべく選考を進めてきましたが、審査員 の総意として、「該当者なし」という結果に至りましたのでお知らせします。 以下、審査員長である坂本龍一氏(音楽家)、審査員の黒沢 清氏(映画 監督)、荒木啓子(PFFディレクター)よりコメントです。

◎審査員長・坂本龍一

Photo by zakkubalan ©2020 Kab Inc.

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もし大島渚賞などという形で大島渚が権威になるのだったら、それこそ大島渚が最も嫌ったことだろう。
だから大島渚に迎合するのは絶対にだめなのだ。そうではなく大島渚を挑発し、批判し、越えていくことこそ最も大島渚賞にふさわしいと言えるのだ。
そのような映画にわたしたちは出会いたい。

◎審査員・黒沢清

「いろいろあったけど、よかったよかった」となる映画が多すぎる。
本当にいろいろあったなら、人は取り返しのつかない深手を負い、社会は急いでそれをあってはならないものとして葬り去ろうとするだろう。
人と社会との間に一瞬走った亀裂を、絶対に後戻りさせてはならない。あなたがささやかに打ち込んだクサビは、 案外強力なのだ。
よかったよかったと辻褄を合わせる必要なんかどこにもない。
「たかが映画だろう」と周りは言うかもしれない。
しかし映画とは何だ?ぼんやりとみなが想像するものだけが映画ではない。
表現の極北から見出される鋭い刃物のようなクサビで、人と社会とを永遠に分断させよう。これら二つが美しく共存するというのはまったくの欺瞞だ。
このような映画製作に挑む若者を探している。
それは大島渚が切り開いた道であり、決して閉ざしてはならないと思うから。

◎審査員・荒木啓子

国内外の映画キュレイターやジャーナリストから推された新人監督たちを語りながら、映画、そして映画監督への期待のみならず、映画の可能性、喜び、を覚醒させる坂本、黒沢両氏の、映画愛、大島渚愛溢れるスリリングな時間があっという間に過ぎていった。
青春映画、子供映画、恋愛映画、戦争映画、時代劇、実験映画にドキュメンタリー。そのフィルモグラフィーの多彩さ、絶え間ない挑戦に驚かされる大島渚監督は、映画の技術を会得し、映画とはメロドラマであると言い切れる人だった。
いち早く海外に飛び出し、また、テレビという媒体の面白さも発見した人だった。多面体過ぎて掴むのが難しいほどのその活躍の芯にある、映画という創作。
大島渚賞の審査会議は映画についての長い熱い対話となり、思い切った決断結果となった。

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