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JTのテレビCMにたばこが登場しないのは、なぜ? 理由を調べたら心がポカポカした

Jタウンネット

なお、同時期の女性の平均喫煙率は15%ほどだ。

ところが年々、男女共に喫煙率は下降の一途を辿っている。

同調査によると、平成が始まった89年には成人男性の喫煙率は61.1%(女性12.7%)。2002年には49.1%(女性14.0%)と5割を切った。

そして、最後の調査となった18年のデータでは、喫煙率は、男性平均で27.8パーセント、女性平均で8.7パーセントに。

周りを見渡して「喫煙者、少なくなったな」と感じていた人も、この数字を見て、その減り方に驚いたかもしれない。

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喫煙率の低下は、たばこと健康への関心が高まったからだという。そして90年代後半には「たばこの広告自体の批判も強まってきた」と話すのは、「たばこ」の歴史と文化をテーマとする「たばこと塩の博物館」の学芸部長・鎮目良文(しずめよしふみ)さんだ。

「たばこと健康の問題や、喫煙率の低下、かつ世界でも、たばこ広告に関する規制もが始まったこともあり、日本でも、各メーカーが主体となって自主基準を定めることになりました」(鎮目さん)


「たばこと塩の博物館」にある、たばこメディアウォール

たしかに、JTの公式サイトによると95年から「『日本たばこ協会(=TIOJ)』が、未成年者の喫煙防止と喫煙マナー向上のために広告および販促での自主基準を改正。テレビおよびラジオでの『たばこ』の広告の自主規制を実施する」とある。

自主的にテレビCMを規制――。JTはそれまでゴールデンタイムでも流していたたばこのCMを、未成年のもとに届きにくい深夜帯に放送するようになった。

「その自主基準の中で各メーカーは、たばこを広告するための条件を考えていきました。法律などで規制される前に、JTなどのメーカーやその他関連事業団体が、社会との兼ね合いを考えたのだと思いますね」(鎮目さん)

そして98年には、JTがテレビやラジオ、ネット上でのたばこ銘柄のCMを自粛するように。この時、たばこを吸う人が映ったJTのCMは消えたのだ。

つまりJTは、たばこをくゆらせるCMをメディアで放送できなくなったため、現在のような「たばこの登場しないテレビCM」を打ち出しているのだろうか?

Jタウンネット編集部はJTにも話を聞いた。

「想うた」シリーズでは、人と人との関係を

取材に応じたJTの担当者は

「(自主規制の)代替で、現行のCMを流しているわけではないんです」

と話す。では、「想うた」シリーズなどのCMは、どのような考えのもと、どういった狙いで展開しているのだろうか。

「その基本的な目的としては、企業価値を高めるために行っています。
また、その時々の世の中や弊社としての課題に応じた題材を選んでいるというのが戦略です。ですので、過去のCMでは弊社がグローバル展開や多角化をしていること、CSR(企業の社会的責任)の取り組みなどを含めて紹介してきました。企業として社会の中で価値向上しうる活動、ないしはメッセージというものを、込めています」


「想うた」の歌詞(提供:JT)

JTは、企業理念を表すコミュニケーションワードとして「ひとのときを、想う。」を掲げている。

現在放送中の「想うた」シリーズも、この理念を伝えるために制作されたものだ。

「18年から想うたシリーズは始まっていますが、サブコピーでは『人が人を想うとき、それはすべてうたになる』という叙情的なメッセージを伝えています。
そういった楽曲や歌に加えて、人と人との関係性を、『ひとのときを、想う。』とともに伝えていくというのが、3年間継続していることです」

なるほど。それでCMには夫婦、親子、姉妹、同僚…といった関係の人々が、すれ違いながらもそれぞれを想いあうシーンが描かれていたのか。

さっきテレビを見ていたら「想うた」が流れた。そこに「たばこ」はないが、心にグッとくるものがあった。

「どうしてJTのCMなのに、たばこの広告じゃないんだろう」

以前はCMが流れるたびにそう思っていた筆者だったが、こんなに温かい理由があったなんて。

「想うた」を見る目が、変わってしまった。

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