
image credit:Disney
歴代のディズニーのアニメーション映画には、キャラクターに命を吹き込み、どの年代の人が観ても夢や希望を抱くことができる「ディズニーらしさ」が引き継がれている。
その「ディズニーらしさ」の1つにキャラクターの特徴的な動きがある。
実はその動きなのだが、別作品の異なるキャラクターがまったく同じ動きをしているシーンがいくつかあることが、Twitterユーザーの指摘で明らかになった。というかよっぽどディズニー映画が好きなのだろう、良く気が付いたものだ。
同じ動きなのにキャラクターらしさを損ねていないディズニーの驚くべきリサイクル術を見てみよう。
異なるディズニーアニメのキャラの動きが一致してた件
Twitterユーザーのフレッド・シュルツさんは、2つのディスニーアニメーション映画のキャラクターが全く同じ動きをしていたことに気が付いた。
I’m so confused right now. 😳😬🤯 pic.twitter.com/gnAExj9bin
— Fred Schultz (@fred035schultz) February 6, 2021
映像の序盤は上が「くまのプーさん」(1977年)で下は「ジャングルブック」(1967年)。パッと見ではちょっと古めな点を除けば無関係に思えるが、その作品には驚くべき一致が見られた。

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舞台もキャラもストーリーもまったく異なる2つのアニメ。ところがそこには「同じ動き」という共通点があったのだ。

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セリフも全然ちがうのに同じポーズで石を投げたりよろけたり。ほぼまるっきり同じ動きになっている。それでいてキャラクターらしさはまったく失われていない。
この件についてシュルツさんは「私は今とても混乱しています」と顔文字付きでコメント。確かに偶然とは思えぬほどの完全なるの一致。
子ども時代に見た作品も?混乱するユーザー続出
ある意味動きのリサイクルみたいな感じだが、このツイートが広がるやいなやユーザーからはさまざまな声が上がった。
この件に関するツイッターの反応は…
・じゃあ子どもの時に見たのも…?って混乱中!
・私の子ども時代は面倒くさがりのアニメーターが作った作品でできてたのか
・アニメは膨大な量の作業で成り立ってます。ディズニーや他のほぼすべてのスタジオが生まれて以来、時短は欠かせないものになりました。 この方法はかなり良く機能してます!それでも膨大な時間がかかるんです。 どうかアニメーターに優しくしてください
・アニメって作るの大変だから賢い方法じゃない?
キャラの動きをテンプレ化。昔からあるディズニーの手法
実はこれ、ディズニーアニメが昔から行ってきたキャラの動作のテンプレート化という手法でとりわけ初期のアニメーターの間では普通に使われていたそうだ。

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初耳だと新発見にも思えるが、実はシュルツさんのような指摘は以前からある。以下の動画はおよそ10年前にYouTuberが投稿したものだが、それを承知のディズニーファンも当時から存在する。
なおこの手法に関して、母親が元ディズニーのアニメーター、というユーザーもこのようにコメントしている。
この動画の内容に同意します。私の母は元アニメーターで、1990年代の初頭までディズニーのプロジェクトに参加してました。当時のアニメーターはシーンの流れを表す静止画の絵コンテとテキストの指示だけもらい、その間のコマを自分たちの創造性で埋めていました。
これがディズニーらしさ?効率化と創造性から成るディズニーアニメ
特定の動きをテンプレにして効率化し、つなぎのシーンをアニメーターにまかせることで今までにない動きを取り入れることでキャラクターらしさを演出する。
これこそが「ディズニーらしさ」であり、たとえ新作でも妙に懐かしさがあるディズニーアニメの秘訣なのだろう。
ちなみに以下は、ディズニーアニメのリサイクルシーンを解説付きでまとめた動画だ。有名作品に共通するシーンのほか、俳優をリアルな動きを採用する一方で効率化をはかり、ディズニーらしさを保ちつつ商業アニメの道を拓いたディズニーの歴史などが語られている。
References:laughingsquid / creativebloqなど /written by D/ edited by parumo