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「つくる」と「届ける」の分断。作り手の部品化とは?

BOOKウォッチ

 ここで小野さんの言葉を引用したのは、「「つくる」と「届ける」が有機的に結合した状態として「ものづくり」を捉えるほうが本質的」という部分。これは、製造業だけでなく、多くの業種でも当てはまるのではないだろうか。
 当メディア、BOOKウォッチにおいても、例えば、取材先や情報提供各社から入った情報が、当編集部を経て記事になり、その後はBOOKウォッチ記事の掲載先各社、そして読者へと情報が伝達されていく。この記事も、BOOKウォッチ本体サイト以外で閲覧している方も多いのではないだろうか。

 本号は、「つくる」と「届ける」を意識して「いいものをつくる」という考え方に改めて思いをはせ、同時に、プロダクトアウトに偏っていないかなど、バランスを考える契機にもなるだろう。

錚々たるメンバーが登場

 本誌の主な収録内容は以下の通り。錚々たるメンバーが顔を並べている。

・流通と社会 ~ 経営学者 石井淳蔵 ×『 広告』編集長 小野直紀
・アマゾンがなくなる日
・68 世界的ラグジュアリーブランドのなりたちと展望 ~ エルメス前副社長 齋藤峰明 インタビュー
・「韓流ブーム」から「アジアで独り勝ち」へ ~韓国ポップカルチャーを加速させた新しいシステムと新しい流通
・メディアに対する映画監督の目線 ~ ニコラス・W・レフン、 岩井俊二 インタビュー
・CDとレコードと、 曽我部恵一の音楽
・「よい本」が生まれる環境を、 出版流通から考える
・「ことば」と流通 ~ 劇作家・小説家 本谷有希子 インタビュー
・アップルの流通戦略
・タンザニアの商人とオルタナティブな経済 ~ 文化人類学者 小川さやか インタビュー
※ほか全30記事を収録。


 最新号の『広告』を手にし、思い返したラジオ番組がある。

 先般、FMヨコハマの「ちょうどいいラジオ」(月~木 6:00~9:00am)という番組で、「送料無料」という表現について話題となっていた。DJの光邦さんと、コーナー担当の若松さん(はぴねすくらぶ)によると、暮らしを支える運送・流通業に携わる方の仕事の価値を大切に考え、そのコーナーでは送料無料とは言わずに「送料は弊社負担」と表現しているそうだ。たしかに、「届ける」ことは無料の仕事ではない。
 何気なく使われている言葉の一つ一つにも、「届ける」ところまで大切にする思いが込められていることに気づかされる放送だった。


広告の後にも続きます

 なお、雑誌『広告』は、特徴のある装丁だけでなく、魅力あるテキストやインパクトのある写真も多く綴られている。ぜひ、手に取って、流通経路の確認だけでなく中面も楽しんでみてほしい。


(BOOKウォッチ編集部 編集長 木村寛明)


書名:  広告 Vol.415 監修・編集・著者名: 小野直紀 編 出版社名: 博報堂 出版年月日: 2021年2月16日 定価: 3,000円(税込) 備考: 『広告』は、全国の書店およびオンラインショップで販売されている
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