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【背番号物語】オリックス「#16」再び平野佳寿の背中に輝くのは日本一と縁が深いラッキーナンバー

週刊ベースボールONLINE

阪急には“日本シリーズ男”のサブマリン



オリックスに復帰して前在籍時と同じ背番号「16」を着ける平野

 この2021年、メジャーから復帰した平野佳寿が背負うオリックスの「16」。これは平野がプロ1年目からオリックスで一貫して背負い続けていたナンバーで、17年オフに平野がダイヤモンドバックスへ移籍して以降、すでに紹介しているオリックスの「51」、広島の「15」などと同様に、欠番となっていたものだ。平野は“バファローズ”となったオリックスを支え続けたリリーバー。当初はスターターだったが、故障を経てセットアッパーとして復活、13年からはクローザーとしてチームを支えてきた。ただ、“バファローズ”となってからのオリックスは優勝とは無縁。だが、再び平野が背負う「16」は、チームの歴史では優勝、そして日本一にも縁が深い“ラッキーナンバー”だ。

 オリックスの前身は阪急。1936年にプロ野球の創設に参加した老舗だが、やはり優勝とは無縁の時代が長く、初優勝までは”灰色”と揶揄されたチームだった。初代の「16」は外野手の山下好一。戦局の悪化する43年まで阪急ひと筋で在籍して、主にクリーンアップを担った強打者だった。投手の背番号となったのは戦後、プロ野球が再開されてから。「21」で41年にチーム史上最多のシーズン30勝を挙げた森弘太郎が46年に「16」を着けたが、すぐに新人の今西錬太郎が継承。森が「21」に戻った一方、今西は巨人の「16」で“打撃の神様”川上哲治が「カミソリのよう」と評したシュートを武器に、翌47年に21勝を挙げた。

 2リーグ制となって大洋(現在のDeNA)へ移籍した今西は53年に復帰して「47」となり、1年で東映(現在の日本ハム)へ移籍、2年間プレーしてキャリアを終えている。50年には一時的に副島虎雄が着けたものの一軍出場はなく、すぐに新人で右腕の原田孝一が「16」に。“灰色”のチームにあって54年に47試合で15勝、防御率3.01と奮闘したが、58年オフに南海(現在のソフトバンク)へ移籍して1年で引退、その後は審判としてプロ野球を支え続けた。


阪急の黄金期に活躍したサブマリンの足立

 原田が去り、迎えた59年。新たに阪急の「16」を背負ったサブマリンの足立光宏が、“灰色”のチームを黄金時代へ、そして初の日本一へと導いていく。1年目から一軍で投げまくったものの勝ち星は増えず。初の2ケタ勝利は6年目の64年で、以降4年連続2ケタ勝利。自己最多の20勝、防御率1.75で最優秀防御率に輝いた67年は、阪急が初のリーグ優勝を飾ったシーズンでもある。翌68年からは肩痛に苦しめられたが、71年に復活の19勝。阪急は67年から78年までで9度のリーグ優勝という黄金時代を迎えたが、その前半は巨人のV9と重なり、日本一には届かず。75年に広島を破って初の日本一。宿敵の巨人を破った翌76年の日本シリーズ第7戦(後楽園)で、巨人の日本一を願う満員のファンからのヤジを浴びながら「騒ぐなら騒げ」と冷静に投げ抜き、日本一を呼び込んだのが“日本シリーズ男”の異名を取る足立だった。

オリックス日本一の四番打者も



助っ人のニールは背番号「16」を着け、オリックスの日本一に貢献

 足立の引退で81年に右腕の小嶋正宣が継承したが、86年オフに中日へ。1年の欠番を挟み、阪急の最後、オリックスの最初に「16」だったのが右腕の伊藤敦規だ。ただ、伊藤の全盛期は3チーム目の阪神だろう。伊藤が横浜(現在のDeNA)へ移籍したことで、95年に「16」を継承したのが系譜で初の助っ人となるニールだ。以降、チームはリーグ連覇。主に四番打者を務めたニールは、96年には32本塁打、111打点で本塁打王、打点王の打撃2冠、巨人との日本シリーズで3安打ながら6打点を稼いで日本一に大きく貢献した。

 だが、そこからオリックスは歓喜から遠ざかっていく。ニールは97年オフに退団、98年シーズン途中に復帰したときには「99」を着けた。一方、「16」の系譜は98年からドライチ左腕の川口知哉が2003年まで背負うも大成せず、04年はリリーフ右腕で1年だけ在籍した谷中真二が、05年は近鉄で活躍したブライアントが当時と同じ背番号を1年だけコーチとして着けるなど迷走。再び安定したのは平野が後継者となってからだ。

 平野の復活は、“バファローズ”初の頂点への序章となるか。平野の「16」には、その可能性も秘められているはずだ。

【オリックス】主な背番号16の選手
山下好一(1936~43)
足立光宏(1959~80)
伊藤敦規(1988~94)
ニール(1995~97)
平野佳寿(2006~17、21~)

文=犬企画マンホール 写真=BBM

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