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NASA「ひらめいた!」地球外文明を探すには宇宙で汚染物質を検出すればいい

カラパイア

地球外文明発見の鍵は汚染物質の検出にあり(NASA)

 果てしなく広がる宇宙の大きさを考えれば、文明を持った惑星が地球だけであるはずがない。きっとどこかに高度な文明を持ち合わせた惑星が存在するはずだ。そんなロマンを捨てきれずにいるのは科学者だって同様だ。

 もし知的生命体が存在しても、彼らも地球人とほぼ同じレベルの文明を持っていたとしたら、母なる惑星を汚している可能性もなきにしもあらずだ。

 『arXiv』(2月9日)に投稿されたNASAの新しい研究によれば、宇宙で知的生命体が産業活動を通じて排出される汚染物質を検出することが地球外文明発見の鍵になるかもしれないそうだ。

地球外文明の痕跡「テクノシグネチャー」を探せ!


 これまでに太陽系の外では4000個をこえる系外惑星が発見されてきた。そうした中には、生命が生存できそうな環境が期待でき、それどころか高度な文明を築き上げられるくらい生命が進化していたとしてもおかしくはないものもある。

 残念なことに、現在の地球の技術レベルでは、そうした系外惑星に直接探査機を送り込んで調査することはできない。できるのは、せいぜい超高性能な望遠鏡でそれらの大気を眺めてみることくらいだ。

 だが、それだって生命の存在を示す有力な手がかりを探すことはできる。たとえば、生物学的なプロセスで発生する酸素やメタンガスを検出できれば、生命の痕跡と考えてもいいかもしれない。

 それと同様に、文明の存在を示す痕跡(テクノシグネチャー)と考えられるのが大気汚染だ。

 今この地球上では、産業活動を通じて「二酸化窒素(NO2)」などが排出されているが、同じような活動が行われている系外惑星では、同じような汚染物質が排出されているに違いない。

産業活動で排出される汚染物質
Pixabay

二酸化窒素の検出が地球外文明を探し出す鍵となる


 これまで、「フロン(炭素・フッ素・塩素のみからなるクロロフルオロカーボン/ CFC )」をテクノシグネチャーとして分析した研究はあった。

 今のところ、生物学的プロセスによって生成されたCFCは確認されていない。そのためにこれが検出されれば、NO2よりも強力な文明の痕跡となるはずだ。

 ところが、CFCはそれなりに特殊な化学物質であるために、文明があるからといって必ずしも作られているとは限らない。

 それとは対照的に、二酸化窒素ならば普通の燃焼によって生じるので、ずっと一般的なテクノシグネチャーと考えることができる。

産業活動の痕跡、二酸化窒素を検出すれば地球外文明が発見できる可能性
iStock

遠く離れた惑星の二酸化窒素をどうやって検出する?


 大気中のNO2は、可視光に含まれる一部の波長(つまり色)をたっぷりと吸収する。だから系外惑星が反射する光のその色が薄れていれば、それがNO2が存在するというサインになる。

 今回の研究では、既存あるいは開発中の望遠鏡で、NO2汚染によって生じるサインを検出できるのかどうか、コンピューターモデリングを通じて検証された。

 その結果、地球と同じような条件の惑星なら、NASAが将来的に開発する大型望遠鏡を使って400時間も観測すれば、最大30光年先までNO2を検出できることが明らかになったという。

 400時間という観測時間はかなり長く感じるが、それと似たようなことをハッブル宇宙望遠鏡はすでにやっている。

 もう1つ明らかになったのは、温度が低いK型星やM型星の方が、NO2のサインをもっと楽に検出できるということだ。その理由は、このタイプの星はNO2を分解する紫外線の量が少ないからだ。

 幸いなことに、K型星とM型星は太陽よりもずっと一般的な恒星だ。テクノシグネチャーを検出可能な候補がたくさんあれば、それだけ地球外文明を発見するチャンスが高まることになる。

宇宙望遠鏡で二酸化窒素の検出
iStock

ただし産業由来じゃない場合もあるから精査が必要


 ただしNO2のテクノシグネチャーを検出したとしても、それが間違いである可能性もあるという。

 たとえばNO2は自然なプロセスによっても発生する。たとえば地球の場合、産業に由来するNO2はおよそ76%だ。

 そのため系外惑星の調査にあたっては、自然由来NO2の最大排出量を推定し、それが本当に文明に起因するものかどうか検証する必要があるという。

 また雲やエアロゾルにも注意が必要となる。これらはNO2と似たような波長の光を吸収するために、テクノシグネチャーのように見える可能性もある。そうした微妙な違いを区別するためのモデルも必要になるとのことだ。

 地球外文明、知的生命体の痕跡が発見されたら、これ以上にワクワクすることはないが、そう遠くない未来に、それは起きるのかもしれない。

References: Nitrogen Dioxide Pollution as a Signature of Extraterrestrial Technology / NASA: Pollution Could Be the Solution, To Find an Extraterrestrial Civilization/ written by hiroching / edited by parumo

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