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プロ野球2億円プレイヤー33人に捕手はゼロ…「守れればよい」の定説は本当か?

SmartFLASH

5位タイ:1億1000万円 梅野隆太郎(29・阪神)

7位:1億円 小林誠司(31・巨人)

 

 日本人の1億円プレイヤーは73人いるが、捕手は7人で全体の1割にも満たない。絶対数が少ないこともあるが、ほかのポジションと比べて低額に留まっている。

 

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 首脳陣や評論家などは、「捕手はちゃんと守ってくれればいい」と言うものの、現実には守りだけを磨いても、相対的な年俸ランキングでは上位に行けない。上記の順位を分析すると、捕手の年俸上昇には「打撃力」「チームの優勝」「FA権の取得」という3要件が必須だとわかってくる。

 

 たとえば、3位の森は2021年を4000万円ダウンで契約したが、2020年シーズンは優勝を逃したと同時に、打撃が奮わなかった。優勝した2019年は、打率3割2分9厘で首位打者を獲得し、23本塁打、105打点と文句なしの成績を残した。しかし、3位に転落した2020年は打率2割5分1厘、9本塁打、38打点と大幅に数字を落としている。

 

 4位の炭谷は、2018年オフに西武から巨人にFA移籍した。5位タイの伊藤は、国内FA権を取得した2019年オフに4年契約、7位の小林は、翌年の国内FA権取得が見込まれた2019年オフに複数年契約を結んでいる。

 

 1位の會澤は打撃、優勝、FA権という “捕手の年俸上昇3要件” をすべて満たしたことで、球界最高年俸キャッチャーになった。2018年には規定打席不足ながら打率3割5厘をマークし、チームの3連覇に貢献。2019年には年俸9200万円だったが、国内FA権を取得した同年オフに3年契約を結び、2020年と2021年の年俸は1億8000万円となった。

 

 過去を振り返っても、“3要件” を揃えた捕手が年俸を上げている。阿部慎之助(巨人)は国内FA権を取得し、セ・リーグ3連覇、7年ぶりの日本一に輝いた2009年オフの契約更改で3億5000万円に到達。この年も2割9分3厘、32本塁打、76打点と捕手では別格の成績を残していた。

 

 阿部は2013年に5億7000万円で、捕手として初の球界最高年俸になったが、前年に「4番・捕手」として日本一に輝き、首位打者と打点王の2冠になっている。

 

 古田敦也(ヤクルト)や城島健司(ダイエー・ソフトバンク、阪神)などの例をとっても、優勝したうえで打撃を爆発させて、ほかのポジションの選手たちに遜色ない高給取りになった。

 

 谷繁元信(大洋・横浜、中日)も、日本一になった1998年オフに1億円を突破、FA移籍2年めの中日で2億円の大台を突破している。その後、落合博満監督のもとで4度のリーグ優勝を果たしたが、打撃成績がよくないこともあってか、3億円には届かなかった。

 

 ただし、近年は少しずつ傾向も変わりつつある。2021年に捕手年俸2位の甲斐は、2020年に2割6分から2割1分1厘と打率を落とした。しかし守備面が高く評価され、チームも3年ぶりの優勝、4年連続日本一となり、年俸の5500万円アップを勝ち取った。

 

 契約更改後の会見で、「球団から守備面はすごく評価してもらったが、打撃面で結果を求めていかないといけないと思っている」と語ったように、ソフトバンクは守備面の貢献を重視し、1億6500万円で契約した。

 

 5位タイの梅野は2019年オフの契約更改で、5000万円アップして年俸1億円に。プロ7年めで大台を突破したが、優勝も経験しておらず、同年は2割6分6厘、9本塁打、59打点という成績で、過去の打てる捕手たちと比べれば、打撃成績も突出していない。だが、補殺123でシーズン最多記録を65年ぶりに更新し、2年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞した点が評価された。

 

 キャッチャーは “重労働” といわれ、レギュラー定着まで時間のかかるポジション。相対的に見れば、甲斐や梅野のように、守備面の貢献がもっと査定に反映されてもいいのかもしれない。

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