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息子の分を注文しない家族。女性店員の機転が虐待されていた11歳少年を救う(アメリカ)

カラパイア

女性店員の機転が虐待されていた少年を救う
女性店員の機転が虐待されていた少年を救う /iStock

 子供は例え虐待を受けていてもその事実を隠そうとする。加害者が親であればなおさらだ。見捨てられることを極端に恐れており、我慢してしまうのだ。だが時にそれが致命的な被害を生むこともある。

 アメリカ・フロリダ州にあるレストランの女性店員(ホールスタッフ)は、ある違和感から家族で食事に来ていた子供の状況をいち早く察知した。

 その両親は自分たちの料理は注文しても、息子の分は注文しなかったのだ。店員は少年にこっそりメモを見せることで、両親から虐待を受けていた11歳の少年を窮地から救った。『WFTV9 abc』などが伝えている。

Florida waitress helped save abused boy’s life through note, police say | ABC7

1組の家族に違和感、息子の分だけ注文しない


 1月1日、フロリダ州オーランドにあるファミリーレストラン『Mrs. Potatohead』に、ある1組の家族がやって来た。

 女性ホールスタッフのフラヴィアン・カルヴァルホさんは、その家族の接客に付いたが、2人の子供を連れた両親が、「この子は家で食べるから注文は要らない」と少年(11歳)の食べ物を注文しないことに違和感を覚えた。

 一旦席から下がったカルヴァルホさんは、閉店間際で客がまばらなこともあり、遠目からその一家を観察していたが、眼鏡とフェイスマスクをし、パーカーを着ていたその少年がとても痩せていることに気付いた。

 また、少年の手首周辺や目の横に打ち身のような痣や、眉間に傷があることに気付いたカルヴァルホさんは、「もしかしたら」と思い、少年にだけ見えるように「大丈夫?」と書いたメモをブースの陰に隠れてこっそり見せた。

 メモに気付いたを少年は弱々しくうなずいたが、カルヴァルホさんは「少年は怯えている」と確信した。

 しばらくして、再び両親には見えないように両親の椅子の背後に回って「助けが必要?」と書いたメモを見せると、少年ははっきりとうなずいたという。



機転を利かし少年を救う


 その後、カルヴァルホさんはすぐに上司に電話をして事態を伝え、警察に通報した。

 駆け付けたオーランド警察により、少年は治療のために小児病院へと搬送。後に警察は、袖をめくる時に痛みで顔をしかめた少年のほぼ全身に、無数の痣や傷があったことを発表した。

 病院の診察で標準より10kgも体重が低かった少年は、日常的に継父に拳や木製の箒で殴られていること、ドア枠に足首から逆さ吊りにされること、継父や母親から食事を定期的に与えられていないことなどを警察に打ち明けたという。


警察「何かを見たら、誰かに伝えて」


 オーランド警察は、少年の継父ティモシー・ウィルソン(34歳)を児童虐待、母親クリスティン・スワン(31歳)を育児放棄の容疑で逮捕した。

 同警察のエリン・ローラー刑事は、署長共々記者会見でこのように語った。

正直、少年が受けていたのは虐待以上の拷問です。私自身も母親であり、この11歳の少年が両親によってどのような地獄を経験させられてきたかを想像すると、胸が引き裂かれる思いです。

少年は、両親による虐待が昨年のクリスマス頃から始まったと話していますが、怪我の傷跡から見てそれより以前に起こっていたと我々は判断しています。

カルヴァルホさんが通報してくれなければ、少年は長くはこの世にいることができない事態に発展していたかもしれません。彼女の勇気は称賛に値し、我々は彼女の行動を非常に誇りに思っています。

SEE SOMETHING SAY SOMETHING(何かを見たら、誰かに伝えて) 』という言葉通り、不審な物や人を目にしたら何らかの行動を起こすよう、人々に促していくことがいかに大切かを改めて感じています。

 記者会見では、「レストランに来て、息子の分だけ食事を注文しないということは、普通の母親が取る行動ではない」と語ったカルヴァルホさん。

 実は、その日はもともとシフトが入っておらず、同僚に急遽ヘルプで呼ばれてレストランにいただけだったそうだ。しかしその偶然と、何よりカルヴァルホさんの鋭い洞察力、そして機転が、少年を窮地から救う結果となった。

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image credit:WFTV Channel 9/Facebook

私たちは、間違った状況を見たときに、何をすべきかを知っています。すぐに誰かに話すことが正しいことであることも知っています。でもそれを認めるには大きな勇気が必要です。

 なお、レストランに一緒に来ていた4歳の妹は、虐待を受けている様子はなかったが、少年同様に現在は児童家庭サービスの下に保護されており、警察によって設置された支援アカウントでは、子供たちのための寄付が呼びかけられているということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

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