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【MLB】ダルビッシュ有の流儀「パドレスに10年くらいいるつもりで」

週刊ベースボールONLINE


若手の成長が著しく、スネルとダルビッシュの加入で先発がしっかりしたパドレス。ダルビッシュは旧知の仲であるAJ・プレラーGMともう一度、世界一を目指す(写真はカブス時代)

 ダルビッシュ有のプロ17年目のシーズンが楽しみだ。パドレスの新加入選手でありながら、同時にチーム最年長。12月31日のズーム会見で「本当に今最高のチームの一つだと思うし、今年実は、僕はパドレスに投げてみたいとずっと思っていた。自分の実力がどれくらい通用するのか試したいなと。それだけすごいチームに入れるのは幸せなこと」と言葉を弾ませた。

 22歳のフェルナンド・タティス・ジュニア、28歳のマニー・マチャドなどMVPレベルのスターがいる。「子どもたちにもYouTubeでパドレスのハイライトを見せている。すごいチームだと思うしバッティング練習を見るのが楽しみ」と付け加えた。

 MLBに来て4球団目。良いなと思うことは、過去の失敗から学んで変な気遣いや気負いがないことだ。3年前、カブスに入団したときは、6年1億2600万ドルの巨額の契約もあって周囲に気を使い過ぎた。だが球団がそれだけ巨額の投資をするのは、持てる力を十分に発揮してもらいたいからで、チームになじもうと個性を殺すことではない。「(周囲に)気を使わないこと。一番ダメなのは自分に鎖をつけてしまい、周りの目を見ることなので。それをしないようにとカブスで学んだ。パドレスでは1年目ですけど10年くらいいるつもりで、1年目のスプリング・トレーニングに行きたいなと思う」。 

 ドジャースを倒して世界一にとあおられても、「最終的に勝って終わるのがベスト。ワールド・シリーズに出れるもんだと思っているのではなく、謙虚に1試合1試合自分たちが成長できるようにと考えないといけない。そこは心がけたい」と落ち着いて返答した。

 先発ローテーションには18年のア・リーグ、サイ・ヤング賞投手のブレイク・スネル、20年のナ・リーグ、サイ・ヤング賞投票で4位だったディネルソン・ラメットらがいる。「みんなの球を見たい。何を投げているのか話を聞いて、そこから学ぶ。それが僕は一番好きなので。いっぱい話をして、すごいものをいっぱい持っていると思うから」と言う。

 この辺は彼の変わらぬ流儀だ。クレイトン・カーショー、カイル・ヘンドリックスらと良い関係を築き、刺激を受けることで成長の糧としてきた。好奇心旺盛。年下であっても学ぶものはたくさんあると知っている。パドレスのAJ・プレラーGMはダルビッシュが12年にレンジャーズに入団したとき、アシスタントGMだった。14年のシーズン途中にパドレスのGMに就任したが、19年まですべて負け越しと結果を出せない。

 20年に若い選手の成長で37勝23敗とようやく勝ち越し、21年に勝負を賭けることになった。「プレラーさんは僕がレンジャーズに入ったときに取って入れた人。トレードが決まった後も、電話でなくフェースタイムで顔を合わせて話しました。レンジャーズ時代からすごく仲が良かったので安心です」。

 9年前、メジャーに来た直後のダルビッシュは異国の文化、言葉、異なるリーグの中でアジャストにとても苦労した。かつて苦楽を共にした野球人同士で6年半ぶりに一緒に戦うというのも、とても良いストーリーではないだろうか。

文=奥田秀樹 写真=Getty Images

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