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近畿地区の2021年は秋県準Vの東播磨に注目!

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 近畿大会を見て間違いなくこれから強くなると感じたのが東播磨だ。公立校の加古川北を2008年夏と2011年春の甲子園に導いた福村 順一監督が2014年に就任。それ以来、着実に力をつけ、今夏の独自大会ではブロック優勝を果たしている。この秋は市立尼崎や育英といった強豪校を倒して準優勝。創部初となる近畿大会出場を成し遂げた。

 清峰や佐世保実で結果を残した清水 央彦監督が大崎を率いて九州王者に導いたように過去に実績のある指導者が別の学校でも結果を出すことは珍しくない。東播磨も福村監督の手腕により、これから実績を積み重ねていくだろう。

好投手・小園健太擁する市立和歌山に善戦

鈴木 悠仁(東播磨)

 近畿大会では1回戦で和歌山1位の市立和歌山と対戦。大会屈指の好投手・小園 健太が立ちはだかる中で、エースの鈴木 悠仁(2年)も互角の投げ合いを見せる。「長打打たれるくらいなら単打、四球の方が良いと割り切って投げられたと思います」と5回まで5つの四球を出しながらも丁寧な投球を見せ、相手に得点を許さない。

 すると5回裏、連打と犠打で一死二、三塁のチャンスを作る。ここで8番・島津 知貴(2年)が初球に遊撃ゴロを放ち、三塁走者が生還して先制点を挙げた。

 この場面で三塁走者の熊谷 海斗(2年)が素晴らしいスタートを見せていたのだが、福村監督は投手がリリースした瞬間にスタートを切るサインを出していたという。相手にウエストされないタイミングでスタートを切り、打者にゴロを打たせるという作戦だった。見事に選手がそれを遂行し、1点をもぎ取った。小園がこの大会で与えた失点はこの1点のみ。その意味でも価値のある得点だった。

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 東播磨では三塁に走者を置いた際に普通のゴロゴーだけでなく、インパクトゴーなどスタートを切るタイミングを状況によって使い分けているそうだ。また、各走者は他校に比べてリードを大きくとっており、投手を揺さぶろうという姿勢が見えた。走塁への意識は高いものがあり、機動力は東播磨の大きな武器になっていきそうだ。

 良い形で5回を終えた東播磨だが、6回表に先頭の5番・田中 省吾(2年)に初球をレフトスタンドに運ばれる。「ストレートがシュート回転してしまった」(鈴木)とこの試合で唯一といっていい失投で同点に追いつかれてしまった。

 その後、1点を勝ち越され、1対2で敗戦。勝利を挙げることはできなかったが、十分に戦えることは証明できた。

21世紀枠推薦校として吉報を待つ

左から高山隼、笹田康太、砂川天斗

 近畿大会に出場するような強豪校は中学時代に硬式のクラブチームで活躍してきた選手が大半を占めるが、東播磨は地元の軟式出身者がほとんどだ。「普通の高校生でもキッチリと練習すれば、ここまでは来られるんだという自信にはなったのではないかなと思います」と福村監督は選手たちの成長ぶりに手応えを感じている。一つ上のステージを経験したことで、よりチームは強くなっていくはずだ。

 

 春以降の兵庫を勝ち抜くための課題は打撃の強化になるだろう。秋の勝ち上がりを見てもロースコアの試合をものにしてきたのがわかる。近畿大会を見ていても相手が好投手だったことを考慮しても同じ兵庫勢の神戸国際大附に比べると、打線がやや小粒な印象は否めなかった。

 2番・高山 隼、3番・笹田 康太、4番・砂川 天斗と1年生が上位に3人並んでおり、彼らが冬のトレーニングでパワーアップすることができれば、打線の力強さが増すだろう。初めての冬をどう過ごすかが今後のチームのカギを握りそうだ。

 一般枠でのセンバツ出場は厳しくなったが、21世紀枠の推薦校として甲子園の土を踏むチャンスが残されている。センバツに選出されても全国の強豪校と互角に戦うことができるだろう。まずは近畿地区の推薦校に選ばれるかどうかに注目したい。

 激戦区の兵庫に風穴を開ける存在となった東播磨。甲子園初出場が現実となる日はそう遠くない。

(記事:馬場 遼)

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