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新型ブニヤ、ハンタウイルス…中国で猛威を振るう人獣共通感染症の脅威

アサ芸Biz

 国境を越えた感染拡大により世界を一変させた新型コロナウイルス。その発生源とされる中国国内で、なんと、コロナ以外の感染症が相次いで報告されているという。

「そのひとつが昨年4月に雲南省で確認された、ハンタウイルスです。報道した中国の英字新聞『グローバル・タイムズ』(4月24日付)によれば、雲南省在住の男性がバスのなかで突然発熱や呼吸困難を訴え下車。病院の医師が検査した結果、ハンタウイルスに感染していることが判明。男性は発症からわずか3時間で死亡したそうです。しかも感染経路がわからないことで、男性の勤め先や自宅周辺は衝撃が走ったと言われています」(中国の感染症事情に詳しいジャーナリスト)

 ハンタウイルスは主としてネズミの尿や糞、唾液に触れることでヒトに感染するが、ヒトからヒトへ感染はないという。ただ、感染すると発熱や筋肉痛、嘔吐などがあり、酷い呼吸困難に見舞われる。しかし、現段階では治療法やワクチンがないため、酸素吸入などの対症療法しか対処法がないという。

「ハンタウイルスによる男性の死亡と同時期、江蘇省や山東省、浙江省の一部地域で確認され、その後各地で感染者数を急増させているのが、新型ブニヤウイルスによる感染症です。これは、マダニに噛まれることで発症し、介助者や家族が患者の体液や血液に接触することで二次感染する、というものですが、感染すると38度を超える発熱のほか、嘔吐や下痢、下血などの症状があり、肝機能が低下。重症化すると臓器不全に陥り、命にかかわる場合があるそうですが、こちらもハンタウイルス同様、治療薬もない、大変危険なウイルスと言われています」(前出・ジャーナリスト)

 新型コロナに加え、こんなに危ないウイルスがいまだウヨウヨしているとは、驚くばかりだが、そんな中、昨年9月には、中国の独立系メディア「財新」が、《中国内陸部の甘粛省蘭州市で2019年7〜8月にかけて、家畜向けのワクチン製造工場からブルセラ菌が漏えいし、周辺住民ら3000人以上がブルセラ症に感染した》との記事を掲載、国内に衝撃が走った。

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「ブルセラ症は牛や豚など家畜に多い感染症ではあるものの、人にも感染し、発熱や関節痛などの症状を伴い、放置すればその致死率は5%に達するとか。報道によれば、周辺住民への感染は、工場が使用期限切れの消毒剤を使用し、滅菌が不十分だった排気が工場周辺に漏れ出たことが原因とされていますが、工場のずさんな管理体制はむろんのこと、発覚するまでに1年もかかった地方行政の隠蔽体質には、開いた口が塞がりませんよ」(前出・ジャーナリスト)

 新型コロナの発生源を調査中の世界保健機関(WHO)の専門家は昨年12月、「新型コロナウイルスは、2013年に中国雲南省のコウモリが生息する洞窟で発見されたウイルスと最も近い種類」との分析結果を公表。だが、中国政府は、相変わらず新型コロナウイルスは国外から持ち込まれた可能性が高いとして、「米軍が持ち込んだ」とする主張や「イタリア起源説」「スペイン起源説」など、奇想天外とも思える迷説を盛んに流布し、パンデミックの責任回避に躍起となっている。

「中国の内陸部には未知の細菌やウイルスをもった野生動物がごく普通に生息していますからね。それらを家畜や家禽として都市部に持ち込む過程で変異して、人獣共通感染症として猛威を振るうのがお決まりのパターンです。かつて大流行したSARSはタヌキやハクビシンが発生源とされ、今回の新型コロナウイルスでは、コウモリ以外にもヘビや絶滅危惧種のセンザンコウが中間宿主の候補に挙げられています。そうした野生動物に接触したことで人間に新たな感染症が発覚しても中国の内陸部では『風土病』のようなもので片づけられてしまいますからね。世界的感染に結び付きかねない都市部への流入だけは避けたいところです」(前出・ジャーナリスト)

 憎っくき「中国発ウイルス」との見えない闘いは、まだまだ続きそうだ。

(灯倫太郎)

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