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槙田紗子[インタビュー前編]新アイドルプロジェクト始動の真意「自信を持って“私、アイドルだったから”って言える子を増やしたい」

Pop'n'Roll

ぱすぽ☆のメンバーとして活躍し、グループ卒業後は振付師として精力的に活動している槙田紗子が、新アイドルプロジェクト『SACO PROJECT!』(サコプロジェクト)を発足。2021年1月1日よりオーディション参加者の募集を開始した。アイドル時代から夢見ていた自身プロデュースのアイドルグループを作るという構想の実現に向けて歩みを始めた槙田。彼女は、今、このプロジェクトにどのような想いを抱いているのか? また、今後どういうグループを生み出していこうと考えているのか? 全2回のインタビューで、『SACO PROJECT!』に向けた槙田紗子の志を明らかにする。

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撮影:越間有紀子
編集協力:竹内伸一

お母さんになっても自慢できるグループに

――今回は槙田さんが立ち上げ『SACO PROJECT!』について伺いたいのですが、以前のインタビューで、“アイドルをプロデュースする構想がある”という話をされていました。ただ、“30歳までに”と言っていたので、想定よりもかなり早く実現することになりましたね。

槙田紗子[インタビュー後編]エンタテインメントを作りし者が描く未来図「振り付けの仕事を回したり、演出もできる組織を作りたい」

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槙田:
そうなんですよ。30歳までにできたらいいなって思っていたんですけど、私の人生のスピードが、想像よりも速かったというか……。私は、物事を1年単位で区切って考えるんですけど、アイドルを卒業してから振り付けを始めて、2020年の終わりで丸3年が経つんです。人によっては短いと感じるのかもしれませんし、長いという人もいるでしょうけど、自分としては“もう3年やったんだ”という感覚なんです。それで、ここでとりあえずは一区切りという気持ちがあって。私は、アイドルをプロデュースすることを見据えて振付師をやっていたので、“今は勉強だ”と思って、自分のやりたい仕事だけをやるのではなくて、発注された仕事はすべて応えていこうというスタンスでやってきたんです。いろいろな仕事から学ぼうという精神で3年やったので、そろそろ自分のやりたいことを始めてもいいのかなと。振付師として勉強する期間は終わりで、次のステップに進むタイミングなのかなと思って、ちょっと早まりましたけど、プロデュースの構想を本格的にスタートさせることにしました。“もう今、やっちゃおうかな”っていう、半分ノリと勢いもありましたけど(笑)。

――実際、スタートさせようと決めたのはいつだったんですか?

槙田:
実は、コロナ禍でなければ、もっと早くスタートさせていたと思います。2020年に入ったくらいには“もうやっちゃおうかな”っていうモードでした。毎年11月に<サコフェス>をやっているんですけど、2020年11月の<サコフェスVOL.3>でデビューできるように動こうかっていう話もあったんですよ。でも、コロナでオーディションできる状況ではなくなってしまって。それで、2021年に本格的に動き出すことにしたんです。

――“アイドル自身がアイドルという職業を肯定できるグループ”というのがコンセプトだそうですね。

槙田:
これは私がアイドルをやっていた時から感じていたことなんですけど、芸能のお仕事っていろいろあるじゃないですか。女優さん、モデルさん、バラエティタレント……いろいろなジャンルがありますよね。でも、アイドルってなんでもやらなくちゃいけないんですよ。基本的には歌とダンスですけど、バラエティも必要な要素になってきますし、お芝居をやらなくちゃいけない場面もあります。アイドルって、そのグループの中でコンテンツを作らなくちゃいけないので、結局、いろいろなことを求められるんです。すごく大変な職業だと私は思っているんですけど、でも、親しみやすさがあるので、下に見られがちでもあるんです。アイドル自身もアーティストになりたいというか、脱アイドルの方向に進みがちで、グループとして脂が乗ってくるとだんだん自我が芽生えて、セルフプロデュースをするようになったり……それもすごくカッコいいことなんですけど、アイドルを否定している様子が伺えるとがっかりするんですよね。

――アイドルという職業への愛が深いからこその想いですね。

槙田:
私は、そういうグループやアイドルの子たちを近くで見ていて、“アイドルってもっと素晴らしいんだから自信を持ちなよ”って思うんです。すごくもったいないですよね。アイドル自身がアイドルを肯定しないと、周りも認めてくれないですよ。話はちょっと逸れますけど、私は鈴木愛理ちゃんが大好きなんですけど、彼女は今、ソロの歌手をやっていて、本人の願望としてはアイドルではない方向へ進んでいきたいんでしょうし、それは正しいことだと思うんです。そういう状況の中で、愛理ちゃんは“アイドルだった自分を否定したくない”ってちゃんと発言しているんです。それってすごいなって思うんですよね。“こうあるべきだよな”って思ってて、“なぜ、こう思えない子がいるんだろう”って思うんです。

――いわゆる“アイドルだったことが黒歴史”みたいになっている場合もありますよね。

槙田:
そうなんです。それって、きっと過去に否定されたりとか、“アイドルだから”っていうレッテルを貼られた経験があって、それが悪い方向のトラウマみたいになっているのかなと。自信を持って“私、アイドルだったから”って言える子が増えたらいいなって思っていて、それを大事にしたいんです。まずは、将来SACO PROJECT!のメンバーになる子たちを、プロデュースする私が肯定してあげることから始まると思っています。その子たちがお母さんになっても“アイドルやってたんだ”って自慢できるグループにしたいなって思います。

――アイドルとしての自分を肯定できるって、とても大事なことですね。

槙田:
そうですよね。たまに、すごい逸材を見つけたというような記事とかで、“アイドルにしておくのはもったいない”って書かれていることがあるんですよ。それがもう、許せなくて(笑)。“もったいないってどういうこと?”って、私には理解できない。でも、そういう感覚がまだあるのも事実で。アイドルというコンテンツ、ジャンルが自ら敷居を低くしている部分もありますからね。ただ、本質を見てくれれば、“もったいない”という発言にはならないと思うんです。

――槙田さんが言うように、アイドルって実はいろいろなことができて、表現者としてはかなりレベルが高いですよね。

槙田:
自分の経験上でも、自分の畑ではない現場に行ったとしても、まったくの初心者にはならないんですよ。例えば、いきなり“舞台が決まったから”って言われて、ポンと現場に放り込まれても“演技なんてやったことない”って何もできないことはないと思うんです。本格的に演技をやったことはなくても、ダンスと歌で表現することはやっているから、表現のベクトルが違うだけなので、意外と器用にこなせちゃったりするんです。それは今、振付師をやっていてすごく感じますね。特に舞台の現場だと、アイドルの子はすごく器用なんです。

槙田紗子

槙田紗子

1番大事なのは努力できること

――SACO PROJECT!では、パフォーマンス力のある方を求めているんですよね?

槙田:
私はパフォーマンスを見るのが好きだから、ここまでやってきたところがあって。小さい頃にまず安室(奈美恵)ちゃんに憧れて、モーニング娘。さんが好きになって、BoAさんが好きになって。ステージで歌って踊る人が、私の中では1番カッコいいという思いがあるんです。今は、歌と踊りをしっかり作品として見せることをやれているグループって、本当にメジャーなグループとK-POPグループしかいないと思うんです。でも、“アイドルってそれが仕事じゃないの?”って思うんですよ。コロナの影響で加速したとは思うんですけど、今、オンライン特典会や配信をアイドルの子がすごく頑張ってやっているじゃないですか。もちろん、ファンの方とのコミュニケーションも大事なんですけど、そこが主軸になってしまっている子がめちゃくちゃ多いんですよね。家で配信している時間も大事ですけど、“家でダンスの練習はしたの?”って思ってしまう(苦笑)。ライブだけやっていればいいと言っているわけではなくて、ダンスと歌を極めるための時間がどれだけあるのかって思うんです。

――アイドルとしてある意味、本末転倒になっている。

槙田:
そうですね。これは、いろいろなグループに接していて感じることで、“SNSを頑張り過ぎじゃない? それも大事だけど、このままだとステージを観た時にがっかりされるよ”って思います。ファンの心をつかむようなツイートがすごくウマい子って、たくさんいるんです。写真の加工もウマくて、もう天使みたいな画像をアップしていて、“バーチャル彼女”みたいになっていて、ファンの方が勘違いしてしまいそうだったり(笑)。そういう魔法がかかった状態でパフォーマンスを観た時に、その人はどう思うのか……魔法がかかっているので、パフォーマンスもよく見えるのかもしれませんけど、その魔法って、すぐに解けちゃうんですよ。これは私の個人的な考えですけど、自分がアイドルをやっていた時に嬉しかったのは、ライブを観に来た人に“1番よかった”って言われることだったんです。“生モノ”に勝るものはないとも思うし、だから、時代に逆らっているかもしれないですけど、まずは歌とダンスで魅せるグループにしたいと思っています。それに、パフォーマンス力が高いグループって、ファンの方が離れていかないんですよ。

――長く人気を維持しているグループって、やっぱりパフォーマンス力が高いところが多いですよね。

槙田:
人の心をつかむのは、結局そこなんです。可愛くて歌って踊れて愛嬌のある子って、正直いっぱいいるんです。そんな中で大事になってくるのはパフォーマンスなんだと思います。よくヲタクが“沼”って言いますけど、沼が深いのは、絶対にパフォーマンス力のあるグループですから。パフォーマンス力が高くなると、今度はギャップが生まれるんです。ステージと普段の姿のギャップで、みんなが惹きつけられてしまう。ハロプロが“沼が深い”と言われるのは、そこなんですよね。普段は天然なのに、ステージに立ったらめちゃくちゃ歌がウマくて、色気も出せて。そういうギャップに魅せられて、沼から抜け出せなくなってしまうんだと思うんです。このプロジェクトも、ギャップの部分は大事にしたいですね。それでこそ、人の心をつかめると思うので。だから、パフォーマンスは重要なポイントですね。

――まずは歌と踊りありきのグループにしたいと?

槙田:
そうなんですけど、歌とダンスの経験のない子は応募できませんというわけではまったくありません。初心者の子にも応募してほしいと思ってます。歌とダンスができない子を、できるようにするのはこちらの力量ですから。ただ、1番大事なのは努力できること。オーディションでは、こちらの指導についてこられるか、ついてくる努力ができるかを見ることになると思いますね。

――“努力ができる”って教えられることではないですよね。

槙田:
そう思います。

――令和の時代に言うことではないかもしれませんけど、ある意味、“努力を続けられる根性”を持っていることって大事なのかもしれないですね。

槙田:
よく“古い”って言われるんですけど(苦笑)、でも、私は根性っていうか、一生懸命やることって絶対に大事だと思うんですよね。一生懸命やってほしい理由というのが、これはさっきの“アイドルを肯定してほしい”という話にもつながるんですけど、若い時に何かに打ち込んだ人って、絶対に強いと思うんです。それはアイドルに限ったことではなくて、部活でも習い事でも何でもいいんですけど。私は、別に一生アイドルを続けろとは思っていませんし、人生のよきタイミングで辞めるのも自由だと考えています。ただ、その後の人生に絶対に影響してくると思う。アイドルになったのに、そこで適当にやっちゃったら、その後も頑張れないと思います。私は、アイドルを一生懸命やった、濃い時間を過ごしたという経験があるから、今も何とか生きていけていると思っているので、アイドルとしてというよりも、人として一生懸命やらないと人生、無駄にするよって思うんですよ……何だか大きな話になっちゃいましたけど(笑)。

――一生懸命やる前に辞めてしまう人って、何をやっても同じ結末になりがちな気がします。少しでもウマくいかないとすぐに投げ出してしまうというか。

槙田:
大人になってからの“辞める、辞めない”っていうのは自己責任なので、他人がどうこう言うべきことじゃないと思うんですけど、アイドルはまだ学生だったり、若い子たちが多いわけで、まだ親が育ててくれている年齢だったりするんですよね。そんな子が、アイドル活動が忙しくなったら、学校へもなかなか行けなかったり、家族と過ごす時間も圧倒的に減ってしまったりする。そんな大切な時間をアイドルに捧げるわけだから、こちらは親になるくらいの気持ちで臨まないとダメだと思っています。15~16歳くらいだったら、その子の責任ではない部分がめちゃくちゃ大きいんですよね。どういう環境にいたかで、いくらでも変われる年齢なので、そこで一生懸命努力させてあげないといけないと思っています。そこは大人の責任ですよね。だから私は厳しくやりたいと思っているし、パフォーマンスという部分では妥協せずにやりたい。それについてきてくれる子に育てたいと思っています。だから最初からダンスと歌が上手な必要はないんです。伸びしろをどれだけ感じられるかが大事。それもあって、オーディションは長期にわたる予定なんです。

後編に続く(1月14日(木)正午12時公開)。

槙田紗子

SACO PROJECT!

サコプロジェクト オーディション概要

2021年秋頃デビュー アイドルグループオーディション

エントリー資格:
・2021年4月2日時点で12歳~22歳の女性
・オーディション過程にてWEB・雑誌等各種メディアに出演が可能な方
・LIVE配信アプリなどの配信媒体でのオーディションに参加できる方
・遠方にお住いの方は合格後、上京・在住が可能な方(方法・時期等は応相談)
・2021年3月27日から1週間程度の最終審査のスケジュールが調整出来る方
・合格時にFIRSTORDER AGENT/COBO(amidus株式会社)と所属契約を結べる方(他事務所所属者は提携契約を結べる方)

エントリー方法:
・LINEエントリー

オーディションスケジュール:
・応募受付期間:2021年1月1日(金)~1月31日(日)まで
・一次審査(配信審査)書類通過者のみ:2021年2月6日(土)~2月25日(木)
・二次審査(実技審査):2021年3月13日(土)~4月2日(日)※3/27〜4/2は集中審査を予定
・最終選考 個別面談 ※東京都内 :2021年4月3日(土)、4月4日(日)
・最終候補者発表:2021年4月7日(水)
・最終レッスン期間:2021年4月8日(木)~5月9日(日)
・最終審査(ライブパフォーマンス)・結果発表:2021年5月9日(日)予定

※ スケジュールは予告無く変更する場合があります。予めご了承下さい。
※ 最終審査は公開となる場合があります

関連リンク

SACO PROJECT!オーディションページ

SACO PROJECT!オーディション LINEエントリー

SACO PROJECT!公式YouTubeチャンネル

槙田紗子 公式Twitter

槙田紗子 公式Instagram

オーディション審査員

槙田紗子

槙田紗子(Saco Makita)
プロデューサー/振付師 1993年11月10日生まれ。神奈川県出身。B型。
2009年ガールズロックユニット『ぱすぽ☆』のメンバーとしてデビュー。
2011年、メジャーデビューシングル「少女飛行」が、 女性グループのデビューシングルとしては史上初のオリコン週間ランキング初登場第1位を獲得。 2015年12月卒業。
現在は、多数のアイドルグループの振り付けや、主催フェス<サコフェス>開催など、マルチに活動中。
[振付実績]
超ときめき♡宣伝部/SUPER☆GiRLS/夢みるアドレセンス/Lily of the valley/【eN】/Fragrant drive/SW!CH/透色ドロップ/ドラマ『美食探偵明智五郎』(日本テレビ)劇中振付/舞台<蒲田行進曲><ストリッパー物語>(たやのりょう一座)劇中振付/他多数

林 愛夏

林愛夏(Manatsu Hayashi)
女優
1995年7月14日生まれ。神奈川県出身。幼少期より芸能活動を開始し、TVドラマやCMなどに出演。
2005年から07年まで、劇団四季<ライオンキング>にてヤングナラ役を演じる。
2012年5月からはベイビーレイズ(15年にベイビーレイズJAPANへ改名)のメインヴォーカリストとして活躍。2018年9月に同グループが解散して以降はその高い歌唱力を生かし、ミュージカル女優として活躍の場を広げている。近年のおもな出演作には<ハウ・トゥー・サクシード>スミティ役、<マンマ・ミーア!>リサ役など多数のミュージカルに出演。

枝優花

枝優花(Yuuka Eda)
映画監督・写真家
1994年生まれ、群馬県出身。2017年、初長編作品『少女邂逅』を監督。
MOOSICLAB 2017では観客賞を受賞。香港国際映画祭、上海国際映画祭にも正式招待。
バルセロナアジア映画祭にて最優秀監督賞を受賞。 2019年日本映画批評家大賞の新人監督賞も受賞。
また写真家として、さまざまなアーティスト写真や広告を担当している。

深町レミ

深町レミ(Remi Fukamachi)
写真家
1996年生まれ、中央大学法学部卒。中国と日本のルーツを持つ。
2016年よりフォトグラファーとして活動。その後、オーストラリア、ヨーロッパ、ケニアなど国内外で制作・展示を行なう。
2018年に株式会社Sai.を設立。“Live like water”を理念とするガラスアクセサリーブランドSuiを2021年3月にオープン予定。

遠藤 舞

遠藤 舞(Mai Endo)
ボイストレーナー
2006年よりフジテレビ系アイドル『アイドリング!!!』として活動。2013年よりavexからソロシンガーとしてデビュー。2017年に芸能界を引退。
現在はボイストレーナーとして、のべ40組以上のアイドルグループ、歌手に歌唱指導を行なう。

木村文香

木村文香(Ayaka Kimura)
スタイリスト
エスモードジャポン東京校卒業後、2010年より株式会社AKSにてAKB48プロジェクトのアシスタントスタイリスト、スタイリストとして従事。2013年に発足した同プロジェクトの衣装制作・スタイリスト新会社オサレカンパニーにて、ディレクターを務める。2014年に独立。テレビCMミュージックビデオなどを手掛ける。

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