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いつもより速く回っています。地球の自転が過去50年で最速になり、逆うるう秒導入の可能性が浮上

カラパイア

地球の自転が加速している
地球の自転が加速している /iStock

 人間社会がてんやわんやだった2020年だが、どうも足元にある地球もそうだったようで、1960年以降で地球の自転が最高に速い年だったのだそうだ。

 記録が取られるようになってからのこれまでの自転最速記録は、2005年7月5日のこと。この日、1日の平均的な長さである8万6400秒よりも1.0516ミリ秒早く次の日が訪れた。

 しかし2020年は、その記録よりも短かった日が28日もあり、最短記録だった7月10日においては8万6400秒より1.4602ミリ秒短かった。

地球の自転速度は一定ではない


 地球の自転速度は、大気圧・風・海流・核の動きといったものによって常に変動している。だから大事件が起きているかのように聞こえるが、べつに世界の終わりとかそういうわけではないようだ。

 ただ超正確な原子時計を使って、世の中の時間の基準となる「協定世界時(UTC)」を管理しなければならない人にとっては、少々困ったことであるようだ。

 UTCは国際度量衡局に保管されている原子時計が刻む「国際原子時」を基準にしている。一方、天文学における「天文時」は、地球の自転1周が基準だ。

 そのUTCと天文時が0.4秒以上ズレてしまったとき、UTCは調整されることになっている。

地球の自転
Pixabay

自転のずれを調整する逆うるう秒の検討


 今のところ、そうしたズレは6月か12月の終わりに「うるう秒」を入れることで調整されている。

 これが上手くいっているのは、1960年代末~70年代初頭頃から人工衛星による精密な計測が行われるようになって以来、地球の自転には少しずつゆっくりになる傾向があったからだ。

 1972年以来、平均すると1年と半年ごとにうるう秒が追加されてきた。最後にこの調整が行われたのは2016年の大晦日23時59分59秒のことだ。

 昨年の自転の加速のおかげで、2021年の天文時は0.05ミリ秒ほど短くなると予測されている。年間にすれば国際原子時と19ミリ秒のズレが生じる。

 そのためについに”逆うるう年”の導入を専門家らは検討しているという。時間を足すのではなく、引いて調整するのだ。

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iStock

前代未聞の逆うるう秒は導入されるか?


 とは言えまだ正式に決まったわけではなく、検討されているというだけの話だ。

 だがそもそも、うるう秒を使った調整方法には長所も短所もある。天文学的な観測を時計と一致させるには便利だが、その代わりにデータの記録や通信インフラなどを利用する際に面倒が生じることもある。

 そのため”うるう時間”が必要になるまでは天文時と原子時のズレを許容してもいいのではという意見もあるそうだ。この場合、通信システムなどの混乱は避けられるが、天文学者は自分で時計とのズレを調整しなければならない。結局は一長一短だ。

 さて、逆うるう秒を導入するかどうか決めるのはパリにある国際地球回転・基準系事業(IERS)だ。現時点でそのようなアナウンスはないそうだが、どうなるだろうか。

References:space / phys/ written by hiroching / edited by parumo

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