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激動の2020年、そして現在……どうしようもない葛藤にやさしく寄り添ってくれた5曲

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激動の2020年をなんとか乗り越えたと思ったら、年明けからいきなりの緊急事態宣言で、まだまだ厳しい局面が続きそう。政府は死にもの狂いで事態の収束に取り組んで、困っている市民に適切な補償をして助けてほしいですね。今回はそんな新型コロナウイルス絡みのやりきれない気持ちにやさしく寄り添ってくれた印象深いナンバーをセレクト。不要不急ではないこういう音楽に、今日もどうにか救われています。

「2020 DIARY」(’20)/斉藤和義

2020年に起こった出来事を綴った、8分30秒を超えるメッセージソング。ステイホーム期の描写から始まり、時折ブルースハープを切なく響かせながら、《夜の街やライヴハウスが 槍玉に挙げられる》《真面目な顔で誇らしげに マスクを二枚配る人》などと忖度なしで歌ってくれるのが斉藤和義らしいです。流行りの『半沢直樹』をリリックに取り入れるあたりがまた親しみやすく、《辛いことの後には いいことあるはずさ》と希望を抱かせるところも素敵なブルース。さまざまな感情が錯綜するせいか、意外にサラッと聴けてしまいます。3月リリース予定のニューアルバム『55 STONES』にも収録。

「ラビュラ」(’20)/THE KEBABS

UNISON SQUARE GARDENの田淵智也(Ba)やa flood of circleの佐々木亮介(Vo&Gu)が中心となって結成したバンド、THE KEBABSのまだ音源化されていない新曲。《今年の夏は海に行けなかったし 山にも行けなかったし お祭り そもそもなかったし》とポエトリー調で寂しげに歌う佐々木のパートから、サビでヴォーカルがスイッチし、《大好きだよ 大切だよ》《生きてるだけで幸せだよ》と田淵が熱くストレートに叫ぶ展開は、シンプルながらも胸にじんわりと残ります。それはきっと、私たちが2020年をいろんな想いで生きてきたから。いつかまたこの曲をライヴハウスで聴ける日が来ますように。

「mmm」(’20)/ヒグチアイ

昨年11月に渋谷伝承ホールで行なったワンマンライヴで披露されたヒグチアイの最新曲。ピアノ弾き語りで届けられる自然体の音、そして言葉がスッと身体に入ってくるのは、人知れずモヤモヤしていた自分の感情を彼女がやさしく代弁してくれているからかもしれません。口を閉じて歌うハミング=mmmのコール&レスポンスが生々しくて美しい。《生に変わるもんはない》《あなたに会いたい》という切実な歌詞も染みます。激動の2020年を経て、なお厳しさが続く中、この「mmm」は今年もやるせない気持ちを癒す、日々をどうにかこうにか乗り越えていくためのテーマソングになりそう。

「世明けのうた」(’20) /THEイナズマ戦隊

1月13日にリリースされる14thアルバム『世明けのうた』のリード曲。《風が冷たくなりだした 変わりは無く過ごしてるかい》《あんまり頑張りすぎるなよ 時には休んでしまえよ》という温かい歌い出しからすでにグッとくる、イナ戦の美学を感じるこの名曲が、コロナの影響でやりきれない葛藤を抱えながら生きているたくさんの人に届いてほしいです。バスの車内が舞台となったMVも、世の中に息づくさまざまな人生を想像させる味わい深い仕上がり。大変な時代だからこそ意識して力を抜くというか、やれることをやる気持ちを忘れずにいたいものですね。

「Do What You Can」(’20) /Bon Jovi, Jennifer Nettles

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ファンから歌詞を募集して完成させた、コロナで苦しむ全ての人に捧げる応援歌。ロックダウン下の街の様子や不安な心模様をストレートに綴り、《すべきことができない時は できることをやればいい》《ソーシャルディスタンスを保ちながら 世界は今ハグを必要としている》《他者を愛そう》と清々しく歌うさま、そして暗闇に光が差すのがイメージできる明るいギターサウンドは感動的で、困難な状況にあったとしても聴けば自然と力が湧いてくるような、そんなエネルギーに満ちた楽曲となっています。下記動画はボン・ジョヴィがジェニファー・ネトルズとコラボしたカントリーバージョン。

TEXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP’s』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。

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