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どうにかなる。/富田美憂の「私が私を見つけるまで」⑧

ダ・ヴィンチNEWS

イラスト:富田美憂

学生の頃からお仕事をさせていただいていましたが、一番大変だったのが学業との両立です。

愛情/富田美憂の「私が私を見つけるまで」⑦

高校受験の時に「仕事もちゃんとできるように、両立できる高校で頑張ろう」と思い、その通り受験し、高校生になりました。

高校二年生に上がってからは、有難いことにレギュラーもたくさん頂けるようになり、生活が忙しくなっていきました。

アフレコは「毎週この曜日・時間にこの作品の収録」というように、日にちが決まっています。
かつ、出席日数がとても厳しい学校だったので、欠席・早退が多かったが故に毎学期ほぼ赤点。ふたを開けたら、とにかくシビアでした。テストでどんなに点を取っても赤点です。
マラソン大会に出られなくて、その為の補習で冬休みの早朝に学校に行き、雨の中凍えながらひたすら1ひとりで外周を走る、なんてこともあったなぁ……。

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体育祭や文化祭などの行事は基本的に土日にありましたが、アニメコンテンツに紐づいたイベントにも多く出させていただいていたので、毎年あまり出られていなかったです。
テスト勉強は基本的に時間がまったく取れなかったので、夜仕事から帰ってきたら、2時間くらい仮眠をし、夜中の2時や3時に起きて朝まで勉強をし、そのまままた学校へ通い…という生活が、ほぼ毎日です。正直、学生時代が一番寝てなかった。

中には学生なのに仕事をしていることをよく思っておらず、授業のたびに嫌味を言ってくる先生も、少なからずいました。「勉強やーめた」と投げてしまえば楽だったけど、私はその先生に「仕事しているから点が取れないんだ」と言われるのが悔しかったから、苦しくても勉強しました。

これだけ聞くと「過酷だなぁ」「大変だったね」と感じるかもしれません。

確かに大変でした。でも、この学生時代の経験があったからこそ、今の私がいます。

得たことはふたつあります。

まずひとつは「根性」。
これはもう言葉の通りです。
よく私は「気合いだよ!」と言いますが、実際そうだったから。どんなに時間が無くても、身を削れば時間は作れます。

もうひとつは「どうにかなる」と思えるようになったこと。
仕事をしていると、アフレコの素材が収録前日に上がったり、色々なコンテンツの振り入れ時期がかぶっていて体も頭も限界になったり、どうしよう、と思ってしまうことも多々あります。

でもそんな時、学生時代のことをふと思い出しました。
正直かなり大変な時期だったけど、乗り越えてこられたから、私は大丈夫、と。

それからは頭の片隅で「でも、どうにかなる」と思えるようになりました。

これって、とても大切なことなんだろうなって思います。

だから学生の時の経験は、自分を人間的に成長させてくれた大切な期間。
何より、充実していたから!
大変だった、以上に楽しかった高校生活だと、ハッキリ言えます。

だから私は、あの時支えてくれた友達や、担任の先生、仕事でお会いした皆様、マネージャーさん、そして両親に大きな声で「ありがとう」と言いたいです。

(次回へ続く)

とみた・みゆ

1999年11月15日、埼玉県生まれ。2015年に声優デビュー。代表作に、TVアニメ『アイカツスターズ!』『ガヴリールドロップアウト』『メイドインアビス』『となりの吸血鬼さん』『京都寺町三条のホームズ』『荒野のコトブキ飛行隊』『ぼくたちは勉強ができない』『かぐや様は告らせたい?』『いわかける-Sport Climbing Girls-』など。2019年11月、1stシングル『Present Moment』で富田美憂自身名義の音楽活動をスタート。2020年11月11日には、自身も出演するTVアニメ『無能なナナ』オープニング主題歌を含む3rdシングル、『Broken Sky』をリリース。

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