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海岸に打ち上げられた黒い袋状の謎の物体。その正体は?(アメリカ)

カラパイア

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Cape Hatteras National Seashore

 黒くて四角い、四隅に細いツノが生えているような謎の物体が複数、アメリカ・ノースカロライナ州の海岸に打ち上げられていた。

 黒いプラスチックのようにも見えるが海を汚すプラスチックではない。ではこれはいったい何なのだろう?

 カラパイアの読者ならピーンときちゃったはずだ。

「人魚の財布」と呼ばれるガンキエイの卵嚢


 実はこれ、ガンギエイの卵嚢である。その奇妙な形状から”人魚の財布”、もしくは”悪魔の財布”としても知られる。

 「これはプラスチックではありません。ガンギエイの卵です!」ケープ・ハッテラス国立海浜公園はFacebookに書きこんだ。

ガンギエイはサメの仲間ですが、アカエイに似た平たい姿をしています。彼らは卵生で、革袋のようなこの物体はその卵嚢です。

海中の植物や、固定されて動かないものにくっつき、中で子どもが育ちます。これらは、子どもが孵化して出て行ってしまった後で海岸に流れ着いたゆりかごの残骸なのです

 これらは、腱、靭帯、皮膚など、生物の結合組織のおもな構造タンパク質であるコラーゲンでできている。革のような感触で、一見、プラスチックのように見えるのも不思議ではない。

 エイはたいてい胎生だが、ガンギエイの仲間は唯一、卵を産む卵生のエイだ。ノースカロライナ沖の大西洋には、数種類のガンギエイの仲間がいるが、みんなまるでエイリアンのような奇怪な形をした卵嚢を産む。それぞれ特有の形をしているため、簡単に種類が識別ができるという。

 また、トラザメやナヌカザメなど卵生のサメも同様の「人魚の巾着」と呼ばれる卵嚢を産むことで知られている。

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image by:Xtylee / WIKI commons

 基本的に、ひとつの卵嚢につきひとつの胚が入っているが、大きなものだと7個くらい入っていることもある。流れついた卵嚢の大きさからすると、おそらく1匹用だと思われる。

 左右に伸びている奇妙な触角のようなものには、驚くべき機能がある。触角に沿ってついている小さなスリットが、周囲の水から酸素を取り入れ、廃棄物を吐き出す役目を果たしているのだ。

 もし、水中で海藻にくっついた卵嚢を見つけ、その中に子どもがいたら、触らないでそのままにしておくのが一番だ。だが、空っぽになった卵嚢を集めるのは問題ないそうだ。


Little skate (Leucoraja erinacea) embryo hatching
References:sciencealert/ written by konohazuku / edited by parumo

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