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前回の丑年、2009年は巨人にとってどのようなシーズンだったか?

週刊ベースボールONLINE

選手に説いた“準備”の大切さ



日本シリーズで日本ハムを下して10度、宙を舞った原監督

 今年は丑年になるが、果たしてひと回り前の2009年の丑年、巨人はどのようなシーズンを過ごしたのか。原辰徳監督2期目、4年目のシーズン。この年、巨人は2位・中日に12ゲーム差をつける圧勝でリーグ3連覇を達成し、日本シリーズでは4勝2敗で日本ハムを下して日本一に輝いたが、原監督が選手に説いていたのが“準備”の大切さだった。戦場に立つ前に、しっかりと手はずを整えておけば、どのような状況に置かれてもあわてることはない。選手たちも、それを認識していたからこそ、グラウンドで100パーセント近いパフォーマンスを出すことができた。

 もちろん、指揮官も準備を怠らなかった。先を見据え、阿部慎之助ら故障を抱える選手は定期的に休養を与えて長期離脱となる事態を遠ざけた。15勝をマークしてチームの勝ち頭となったゴンザレスも当初は二軍だったが、来るべきときを見据えて二軍の先発ローテーションで投げさせていたことが功を奏した形だ。

 亀井義行(現・善行)の一塁挑戦も同様。一塁・李承の調子が上がらない状況下、外野陣は層が厚く、選手があふれてしまっていた。人材を有効に活用するためにはどうすればいいのか――。そのため、守備センスが高い亀井に6月上旬から一塁守備を指示して準備をさせて、21日のロッテ戦で初めて一塁手として試合に出場させた。最終的に「五番・一塁」としてスタメンに名を連ねることが多くなり、打率.290、25本塁打をマークした亀井。原監督の未来を予見する力もあらためてクローズアップされた。

 前年、あと一歩のところで西武に敗れて日本一を逃し、新シーズンに掲げたスローガンは「維新」。そこにはゼロからチームをつくり直す覚悟が込められていたが、チャンスさえつかめば誰でも表舞台に立つ土壌は若手選手の成長を促した。

 前年、遊撃のレギュラーをつかんだ坂本勇人はさらなる成長を果たし、5月上旬からは一番に定着。積極的な打撃でチームをけん引し、見事、打率3割を達成してベストナインに輝いた。粘りのある打撃、快足を生かした広い守備範囲が首脳陣の注目を集めていた育成出身の松本哲也。その能力が大きく花開いて坂本と一、二番コンビを組んだ。松本と同じ育成出身のオビスポも飛躍を果たした。外国人枠に阻まれながら、少ない登板機会で結果を残して6勝をマーク。ポストシーズンでは、ケガで離脱したグライシンガーに代わって先発を務めた。

主力の姿勢が若手に好影響



3年目の坂本は主に一番を務めて打率.306、18本塁打、62打点をマーク

 ただ、首脳陣が若手を積極起用し、出場した選手が期待に応えられたのも、小笠原道大、ラミレス、阿部ら主力がどっしり構えていたからこそ。すべての選手が力を出しやすい雰囲気をつくり、試合では全力プレーを披露。原監督が唱える自己犠牲の精神も発揮し、状況に応じた打撃もいとわない。その姿勢を肌で感じた若手選手に好影響を及ぼした。投手陣では山口鉄也、越智大祐、クルーンら盤石のリリーフ陣のおかげで、先発陣が宅になった事実は見逃せない。

 若手、中堅、ベテランの力が見事に融合して2002年以来、7年ぶりの日本一の栄冠を獲得した2009年の巨人。原監督は「ここから5連覇を目指します」と高らかに宣言していた――。

写真=BBM

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