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火星ミッションから流星群まで、2021年度に注目したい14の宇宙関連イベントカレンダー

カラパイア

2021年に期待される宇宙関連イベント
2021年に期待される宇宙関連イベント image by:NASA/MSFC/David Higginbotham

 深刻化する新型コロナにより、またも緊急事態宣言が発令されそうな雰囲気だ。しかし地上の混乱をよそに、宇宙では今年もさまざまなイベントが目白押しだ。

  探査機の火星到着から美しい流星群まで、2021年度の主要な宇宙関連イベントをチェックして、今から天体ショーの準備を進めておこう。

今年初頭:スターシップSN9の実験


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image by:SpaceX

 昨年12月、スペースXのSN8による印象的なフライトが公開された。そして早くもその次のナンバリング機が登場すると期待されている。

 3基のラプターエンジンが搭載され、発射台にも運ばれたので、SN9のフライトは今年初頭になる可能性が濃厚だ。


2月19日:NASAの探査機パーサヴィアランスが火星に到着


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image by:NASA JPL

 NASAの火星探査機「パーサヴィアランス」は、2月19日5時30分(日本時間)に火星着陸を予定している。しかしそのためには、時速1万9000キロという猛スピードからわずか420秒で完全に停止するという離れ技をやってのけねばならない。

 なお今年は特に火星の生命探査という点で重要な年になることだろう。パーサヴィアランスだけでなく中国の探査機も火星の土を調べる予定だ。


3月29日:ボーイング社スターライナーの2回目の飛行試験


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image by:NASA/Bill Ingalls

 円錐型の「OST-100スターライナー」は、NASAの商業乗員輸送開発の一環として、国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を輸送するべく設計された。

 しかし残念なことに、2019年12月の飛行試験では、タイマーの故障によって宇宙ステーションとドッキングすることができなかった。この失敗を克服するべく、ボーイング社は次なる無人軌道飛行試験「OFT-2」を予定している。諦めない限り、試合は続くのだ。


3月:大型ハドロン衝突型加速器の再稼働


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iStock

 「神の粒子」と呼ばれるヒッグス粒子の発見など、さまざまな粒子物理学的な発見を行ってきたCERNの「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」は、2018年12月以来稼働していなかった。

 しかしこの長い停止期間もようやく終わり、今年3月から磁石の調整を兼ねた試運転が始まる。三度目となる本格的な運用「Run3」は、2022~25年まで。今度もさまざまな重要な発見をしてくれることだろう。


4月~5月:中国の探査機、天問1号が火星に到着


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image by:Nature Astronomy

 昨年7月に地球から飛び立った「天問1号」は、今年2月に火星軌道への到着が予定されている。しかしすぐに着陸することはなく、しばらくは軌道を周回し、満を持しての着陸は4月下旬から5月初旬になると見られている。

 天問1号はオービターとランダーと探査車で構成されている。着陸するのはランダーと探査車だけだが、関係者にとっては手に汗握る瞬間となるだろう。

 火星は決して優しい星ではなく、これまで着陸を試みた宇宙船の半数が失敗に終わっているのだ。天問1号の運命やいかに?


5月26日:皆既月食


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image by:Richard Bell/Kalamazoo Astronomical Society

 太陽と月の間に入った地球の影が月にかかり、完全に月が隠れて見える現象が「皆既月食」だ。ちなみに英語で5月の月のことを「フラワームーン」という。

 なんだかとても華やかな夜空のショーになりそうな予感がする。なお日本では11月19日にも部分月食を観察できる。


6月10日:金環日食


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iStock

 この日、北極圏では「金環日食」が現れる。月食とは違い、太陽と地球の間に月が入り込むことで、太陽の光が遮られるのが日食だ。

 金環日食の場合、太陽がまるでリングのように見える。日本で観察することはできないが、北の最果ての地で空に向かって手を伸ばし、月と太陽のリングを指にはめる、そんなロマンチックな想像をしてみよう。


6月:ボーイング社の有人飛行実験


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image by:Boeing

 3月の試験がうまく行きさえすれば、6月にはスターライナー最初の有人飛行試験が待っている。これはボーイング社にとって、実際の運用を開始する前の最終チェックとなる。無事に宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに到着できることを祈ろう。


7月22日:地球防衛の切り札、DARTの打ち上げ



The Double Asteroid Redirection Test (DART): Hitting an Asteroid Head On

 NASAの「DART」の任務はよくある探査機ミッションとは一味違う。地球の周りには衝突して大惨事を引き起こしかねない「地球近傍天体」がいくつも存在する。

 DARTの使命は、そうした危険な天体に宇宙船を衝突させて、軌道を変更できるかどうか確かめることだ。今年7月22日に打ち上げられるDARTは、22年10月に小惑星ディディモスに到達し、秒速6キロで激突。その衝撃による小惑星の軌道の変化は、地上の望遠鏡からも観測できるそうだ。

8月13日:ペルセウス座流星群のピーク


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iStock

 今年もたくさんの流星群がやってくるが、特に注目したいのは三大流星群の1つに数えられる「ペルセウス座流星群」だ。

 今年は観測条件がよく、月明かりに邪魔されることはないし、極大を迎える時刻も観察にぴったり。1番の見頃は、8月12日21時頃~13日夜明けにかけて。夏なので心地いい夜風に吹かれながら天空のショーを楽しめるだろう。


10月16日:NASA探査機ルーシーが小惑星へ向けて発進


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image by:NASA

 「ルーシー」もまた小惑星を目指すが、DARTよりはずっと平和的だ。今後12年で8つの小惑星をめぐり、その様子を調査する。

 最初に到達するのは「木星トロヤ群」小惑星だ。ここには太陽系の起源に関する手がかりが残されているものと考えられている。

 まるでタイムカプセルのように、太陽系誕生の秘密が保存されているかもしれないのだ。ちなみにルーシーという名は、1974年にエチオピアで発見された人類の祖先の化石にちなんだものだ。


10月31日:NASAジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げ


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image by:NASA / MSFC / David Higginbotham

 予定は未定というが、今度こそ打ち上げられることを祈ろう。ハッブル宇宙望遠鏡の後継機となる「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」は本来2011年に打ち上げが予定されていた。しかし開発の遅れなどの諸問題のために、いく度も打ち上げが延期されてきたという経緯がある。

 20年7月の打ち上げは新型コロナのせいで延期された。今この瞬間もパンデミックは深刻さを増しているが、はたして今回はどうなるだろうか。


11月:アルテミス1計画


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 NASAは2024年に人類の月への帰還を計画している。それが「アルテミス計画」だ。今年、その最初のミッションとなる「アルテミス1号」の実施が予定されている。

 このミッションでは、退役したスペースシャトルの後継となる新型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」によって無人の宇宙船「オリオン」を打ち上げ、月軌道に到達させる。現時点では11月が予定されているが、状況次第では来年に延期される可能性もある。


12月4日:南極に闇の帳が降りる(皆既日食)


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iStock

 南極に生きる生物や幸運な研究者ならこの日、「皆既日食」を目撃できるだろう。南の氷の大陸から空を見上げれば、太陽が月に侵食され、あたりが神秘的な闇に包まれる瞬間を体験することができる。

 しかし日本で次に皆既日食が見られるのは、2035年のことだ。せめて南の果てでひっそりと公演される月と太陽のショーを想像しながら、また巡り合える日を楽しみに待つとしよう。


21年某月:インド・チャンドラヤーン3号の打ち上げ


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image by:ISRO

 宇宙開発といえばNASAやESAが有名だが、インドだって負けていない。同国の宇宙機関ISROは2019年、月面への軟着陸を成功させた4番目の国家になろうと計画を進めていた。

 しかし「チャンドラーヤーン2号」は月面への降下中に交信を断ち、ミッションは事実上の失敗となった。だがモディ首相が「科学に失敗はない」と述べたように、不屈の心があれば何度でもやり直すことができる。

 こうして発表されたのが「チャンドラヤーン3号」の打ち上げだ。この発表は20年1月だったが、折悪く新型コロナの大流行によって延期。その後の報道で21年と発表された。

written by hiroching / edited by parumo

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