リコールとは、車の構造が保安基準に適合していない場合に発表される通知です。新車販売から数カ月で発表される場合もありますし、10年以上が経過していても新たにリコール対象となる部品が出てくることもあります。
リコール対象となった場合、車の所有者に通知が届き、ディーラーを経由してリコール作業を行ってもらわなければなりません。またメーカーでは車に不具合が発生した場合、リコールだけでなくサービスキャンペーンも行っています。この2つの不具合対策には違いがあります。
そこで今回は、リコール対象車となった場合の流れや不具合が発生した場合の対策の種類、意外と知らないリコール状況についてもご紹介していきます。
そもそもリコールってどういう意味なの?
©Андрей Яланский/stock.adobe.com「〇〇メーカーからリコールが発表されました」など、リコールが発表されると大きくニュースなどで取り上げられます。そして「リコール=悪い車」というイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
リコールとは現在や今後、保安基準に適合しないもしくは、しなくなる可能性のある部分が見つかった場合に発表される制度です。リコールが発生すると、メーカー直下のディーラーが対処し、不備のある部分を対策品と交換したり電子制御装置を更新したりします。
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そしてどんなメーカーでもリコールは存在します。リコールが発表されたからこのメーカーは信用できない、などということはなく、不具合箇所が見つかった場合、迅速に対象部品の交換をしてくれているからこそ今現在も安全な走行ができているのです。また日本車の性能が高いという部分も、このような迅速な対応がされているからこそだと考えることができます。
リコール以外にサービスキャンペーンという処置もある
リコールとは国がメーカーへ不具合箇所の改善対策を命じ、メーカーがその指示に従うという流れですが、メーカーではリコール以外にサービスキャンペーンという取り組みも行っています。サービスキャンペーンとは、保安基準対象外の部品から不具合が発見された場合に行われる取り組みです。
安全性能に影響はないものの、不具合が起こる可能性が高い場合などがサービスキャンペーンに該当します。例えばファンモーターのコネクター品質が悪く、接触不良が起こりやすくなっている場合などでは、サービスキャンペーンを行い対策品に交換します。
リコールやサービスキャンペーンは積極的に利用した方がお得です。なぜならば無料洗車はもちろんのこと、作業内容によっては、通常脱着しないような装置を外しての作業をするため、一緒に点検も行ってもらえるためです。
例えばオルタネーターのリコールがあったとしましょう。リコール内容によりますが、リコール作業を行う際は、基本的に対象部品を外しての作業となります。オルタネーターなどは故障でもしない限り外すことはめったにないので、その周辺の点検も同時に行えます。
もしオイル漏れがあれば知らせてくれるでしょうし、ベルト周辺に異常があれば交換をオススメされるはずです。