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【MLB】チームメートを通し英語もスペイン語も習得中の大谷。目指すはトリリンガル

週刊ベースボールONLINE


チームメートと食事に行きながら英語、スペイン語を習得している大谷。お互いのことを理解していく上でも大事なコミュニケーションの場だ


 日本語と同様に英語でも早口言葉がある。キャンプ中エンゼルスの若い選手が連れ立って大谷翔平選手とレストランに行ったとき、アメリカ出身のトロイ・スクリブナー投手は大谷に早口言葉(TONGUE TWISTER)に挑戦させたそうだ。

「HOW MUCH WOOD WOULD A WOODCHUCK CHUCK IF A WOODCHUCK COULD CHUCK WOODS」

ウッドチャックは北米産のリス科の動物。「ウッドチャックが木を放り投げられるなら、何本投げられるだろう」の意味だ。「W」と「CH」の繰り返しで、アメリカ人でさえ舌が回らなくなるのだから、日本人にとってハードルが高いが、英語ならではのリズム感をつかんだり、舌、唇、歯の使い方を覚えるのに良い。大谷は23歳でまだまだ若い。「ショウヘイは学ぶことを楽しんでいたよ」と振り返る。

 マイク・ソーシア監督は、キャンプ期間中若い選手にいろんなチームメートと、食事に出かけることを勧めている。そして行ったら、同行した選手の母国語を少なくとも3個ずつ暗記するよう義務付けている。その一環で、より難しい早口言葉に挑んだのだ。

「僕がショウヘイから教わったのは『美味しい』『天才』『火の玉』の3つの日本語。一方、彼はヒスパニック系の選手から、食べ物のことを『COMIDA』と呼ぶとかスペイン語を教わっていたよ。狙いは、言葉を教え合うことで、互いをより理解し、良いチームメートになることなんだ」とスクリブナー。ほかには、ベネズエラ出身のホセ・ブリセニオ捕手、パナマ出身のハイミ・バリア投手らが参加し、和気藹々(わきあいあい)の食事会だったそうだ。

 言葉はどの日本人メジャー・リーガーにとっても、対処していかねばならない課題だ。08年、ドジャース1年目の黒田博樹投手がベロビーチのキャンプ地で、テキストを開き、通訳と勉強していたのを思い出す。パドレスに入った牧田和久投手は英語が苦手であることを認めた上で積極的な姿勢を見せる。

「片言ですが単語を並べたり、ゼスチャーを使ったり、それでこいつが言いたいことはこうなんだと相手が理解してくれる。相手も『YES』って日本語でなんて言うんだとか聞いてくる。それで互いにコミュニケーションを取ってやっています」

 牧田はパドレスのクラブハウスにチョコボール、うまい棒など日本の駄菓子を置く工夫をしている。日本に行った経験のあるトム・ウイルヘルムセン投手らが興味を示し、そこでまた会話が生まれる。牧田は「MAKI」と呼ばれ、チームに着々と溶け込んでいる。

 メジャーのクラブハウスには英語圏の選手だけでなく、スペイン語圏の選手もとても多い。大谷は言葉が混沌と入り交じるクラブハウスで日々耳と舌を鍛えている。練習を終えてクラブハウスを立ち去るとき、バッテリーを組むマーチン・マルドナード捕手に「HASTA MAÑANA!(また明日)」と手を振る。バイリンガルを通り越し、トリリンガル(TRILINGUAL)で3カ国語習得に励んでいる。

文=奥田秀樹 写真=Getty Images

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