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【インタビュー】佐藤広大、1st Full Album「19BOX」に隠された仕掛けとは?

UtaTen


“ジュークボックス”に込められた意味



–よろしくお願いします!今回のタイトルの読み方は『19BOX(ジュークボックス)』で合っていますか?

佐藤:そうです。『19BOX』です!これ、「ナイティーンボックス」って読まれる方もいらっしゃるんですけど、「ジュークボックス」です。
元々バラエティーに富んだジュークボックスのようなアルバムにしたいっていうコンセプトはあったんですけど、じゃあタイトルどうする?ってなった時に、僕の生まれ年が1985なんで1985とかどうですかーみたいな話をして。それで、1985って数字を書いた時に19は、おっ、「ジューク」だ!85…あっ!よーく見たら1985の85の読み方を変えると箱だなって思って、箱=BOXじゃんってなってから『19BOX』になりました!


–なるほど!

佐藤:そもそも昨年6月010月のルーツミュージック企画でも、90年代80年代のリバイバルをすごくやってたじゃないですか。だから自分の生まれた年代のリスペクトの意味も込めていて、アートワークのデザインも「19BOX」をなるべく「1985」に見えるようにしてくださいってデザイナーさんに注文しちゃいました。


こだわりの曲順




–収録されている曲順についてのこだわりを伺いたいです。

佐藤:元々『MONEY IN THE BANK』は昔からライブでやっている曲で、どっちかといったらライブのトップバッターソングというか、オープニングにものすごくマッチした楽曲だったので、アルバムも『MONEY IN THE BANK』から始まるべきだなと。ポテンシャル的にもイントロダクションの要素も持ってると思うので。
そこから『Baby Baby Baby feat. SWAY』に移るんですけど、80年代ファンクから90年代Gファンク、ヒップホップの流れっていうのは、時代背景的にもあるので、2曲目に入れました。既にリリースしているシングルとの差別化もしたかったので、skit的なイントロを入れてみたり。


–あのskitも世界観が見えていいですよね。

佐藤:ちょっと車のローライダーチックな音入れたり。skitも、ここの音のボリューム、騒音とかはもうちょっと下げようかとか、結構細かくやり取りはしましたね。


–確かに。佐藤さんのイメージ通りになったんだろうなっていう感じがありました。

佐藤:そうですね!


–内容的な部分のつながりとしては?

佐藤:『MONEY IN THE BANK』って女性を落としにかかるような、ちょっとキザな男の曲なんですけど、そこから『Baby Baby Baby』パーティーしようぜっていう流れになるんですね。
で、『Remember』は、結ばれる寸前のカップルをイメージしてます。


–結ばれる寸前のイメージなんですね。

佐藤:はい。既に”結ばれてた”でもいいのですが、僕の中ではわりと結ばれる寸前、もしくは結ばれたてのカップルのイメージ。付き合う前の初々しさやときめきを、90年代R&Bというか、ちょっとニュージャックスイングっぽいテイストで。Jam & Lewisとか、そういった感じの楽曲で繋いでます。

次の曲『とにかく君が好き』は、ちょっと付き合って時間が経過したカップル。“やっぱり好きだわ、お前のこと”みたいな、改めて好きだよって、一人の時間に改めて思うような感じの曲です。

で、『MY ONLY ONE feat.宏実, YUTAKA (Full Of Harmony)』がウエディングソング、そして『Slow&Easy』っていう流れにいくんですけど、その曲が今度アダルトな、わりと夜の営みソングというか。(笑)


–(笑)。

佐藤:ベッドミュージックにわりと近いイメージ。ピローソングというか。ちょっと今までの傾向とは違って少し大人な楽曲に。
男女の出会いからパーティー、そして『とにかく君が好き』で結ばれ結婚して、『Slow&Easy』で、はい、ちょっと大人な曲!っていう一連の流れを作りたかったので、一応1曲目から6曲目は一つのカップルを時系列的にイメージして配置をしてます。そこはちょっとこだわったとこですかね!前半は歌詞もサウンドも、ストーリー仕立てになっていると思います。


–なるほど。ストーリーのつながりも。とくに『Remember』は、『とにかく君が好き』への流れのために作った曲と言っても過言ではないぐらい、自然な流れで、繋がりがあるように思います。


佐藤:そうなんですよ。ただ繋げるだけじゃなくて、『Remember』に関しては時代背景をものすごく意識していて、サウンド的にもリバイバルしてるんですけど、歌詞も思いっきりリバイバルしました。例えば「テレフォンカード」「ポケベル」っていうワード、あと「愛という名のもとに」っていうちょっとドラマのタイトルを少しパロったりとか。

–あっ!ほんとですね!(笑)。

佐藤:他にも実は色々入っているので見てみてください。(笑)


–トラックに関してはいかがですか?

佐藤:トラックはそうですね。今井大介さんと制作させていただいたんですけど、ニュージャックスイング寄りっていうか90年代前半の。僕のすごく好きなJam & Lewisっていうコンビのプロデューサーがいるんですけど、ちょうど彼らが90年代前半にやっていたサウンドをやろうぜ!みたいな。


–爽やかでBGMにもいいですよね。

佐藤:すごく爽やかな曲で、このアルバムの中でもかなり重要なポジションになってる曲だなぁと。ライブとかでもすごく手を振りやすい曲なんで、自分もちょっとニュージャックっぽい振りを踊ったりとかもしますし、大事な曲ですね。

定番ラブソング『とにかく君が好き』



–なるほど。で、『とにかく君が好き』は個人的に、最初聴いた時びっくりしました!

佐藤:え?マジですか!なんてこと言うんですか(笑)!


–(笑)。ものすごく歌詞が王道だなと思って..。

佐藤:ああ!そう!めちゃめちゃ王道です。今までこういう曲をやってなかったんですよ、僕。


–確かにそうですね。

佐藤:そうですね。この曲を作った時は、みんなでスタジオでセッションしてて、コード進行を決めて適当にかき鳴らしてる時にメロディがパッと出てきて。そのメロディに合わせて適当に歌ったのが『とにかく君が好き』っていう言葉だったんですよね。だからそれをきっかけに、じゃあこれを王道ラブソングに構築していこうっていうことで。
実はコード進行的には夏っぽいんですよね。最初はちょっとレゲエっぽくアレンジしたりもして。でも音色を変えるだけで冬っぽくっていうか、きらびやかになったので。


–夏っぽさがあったりしたんですね。

佐藤:たぶん音色だけですぐ夏っぽくなるコード進行ですね。


–へえ、面白い!

佐藤:でもやっぱりこういう王道の曲はずっとやりたかったですし、高校生向けのラジオ番組もやらせてもらっているので、若年層というか、高校生くらいの世代にもわかりやすいような曲も歌いたくて。
宏実ちゃんと二人で高校時代の恋愛話をしながら、一緒に作詞しました。


–そうですよね。この感覚ってよく思い出せたなって思いました。

佐藤:もう遠いですか(笑)?でもこういう時ありましたよね。


–ありましたよね。

佐藤:そう。で、ミュージックビデオに出てくれたのがAbemaTVの人気恋愛番組で、本当にカップルになった「高橋龍之介」くんと「前田まはる」ちゃんなんですけど、彼らのおかげでよりこの世界観が統一されたんですよね。


–あれ、MV観ててちょっと恥ずかしくなっちゃいました(笑)。

佐藤:いや0、それがいいんですよ!僕なんか出なくていいです。(笑)


–あれ、影で映ってるのが佐藤さんですよね?

佐藤:僕です、はい。それもあってか、ミックスチャンネルとかSNSでこの曲を使って動画の展開をしてくれたりしている高校生も増えてきてるんで、よかったなと思ってます。


–佐藤さんご自身、ミクスチャ観たりもするんですね。

佐藤:タグ付けしてくれたりとか、Twitterで拝見させていただいたので、リツーイトしときました。


–おおー!それ嬉しいですね。この曲、Aメロではかなり言葉を詰めていて、サビとのギャップを感じるメロディーですよね。

佐藤:元々は、ちょっとラップっぽいこともしたかったんですけど、この曲バースっていうかAメロがこれでも短いんですよ。もっと伝えたいことはたくさんあったんですけど、それをこの尺の中でまとめるのがめちゃめちゃ難しかったですね。日常会話とか日常の風景を短い文章で表現するのってやっぱり難しくて。ほんとにこの曲の歌詞は苦戦しましたね。



–宏実さんとはどんな感じで制作をすすめられたんですか?

佐藤:基本Skypeでセッションして、お互いで世界観を話し合いながら、思い出話をして。そこから言葉を拾っていくっていう感じを、この曲に限らず、いつも宏実ちゃんとはやってますね。ほんとにSkypeで話し合いながら書いていきます。


–タイトルに関してはいかがでしょう?

佐藤:最初、サビの歌詞は「とにかく君が好き、とにかく君が好き」と繰り返す「とにかく君が好き」推しだったんですよ。結果、サビ頭が「やっぱり君が好き」になって、「やっぱり」と「とにかく」でタイトルもすごく迷ったんですけど、フックになるのは「とにかく」かなと思って。なのでタイトルもそのまま『とにかく君が好き』っていう。


–この歌詞を書く時に思い出した高校生の時の恋愛について教えてください(笑)。

佐藤:もちろん!高校生の時に2、3年付き合ってた彼女が、2番の歌詞にすごくハマっていますね。隣にいて当然で、だけどそんな中支えてくれたりとか。例えば家帰って一人になった時にやっぱり好きだなーって思ったり。喧嘩して家で一人になった時に、“いや、ごめん”って素直になってた自分がいたな…とか、そういったことを思い出してましたね。…高校生の時は僕真面目でしたね!


–(笑)。

佐藤:真面目に、超真面目に恋愛してたと思う。一番真面目だったと思うなー。


–懐かしいですね。

佐藤:うん。ほんと真面目に恋してましたね。


–この歌に描かれている女性はちょっと大人びていますよね。

佐藤:そうですね。でも当時は照れくさくて、「ありがとう」とはなかなか言えなかったですね。あんまり素直じゃなかったんで。大人になるにつれて感情表現ができるようになったんですけど、当時の自分は、あんまり言葉にして伝えられてなかったかなっていう印象が残ってます。照れがありましたからね。


–いいですね。高校生に限らず、大人が昔を思い出すのにも。

佐藤:この曲聴いて昔の恋愛を思い出してもらいたいなっていう思いも込めてはいます。


–この曲聴いていろいろ思い出していると、大人になったなぁと思いますね…(笑)。

佐藤:僕はこの時の彼女と、大人になっても一生続いてると思ってましたからね。


–ああー!恥ずかしい(笑)!そういうことありましたね。

佐藤:ありました。ずっと一緒にいるもんだと思ってたんで。だからそういった熱い気持ちはこのブリッジの部分、「星が見えなかった夜でも」みたいなところに凝縮されてて。結果、別れてしまったけどそこの気持ちってすごく大事だったんで。


–歌う時はどんなお気持ちで歌われるんですか。

佐藤:実はまだあまりライブで歌ってなくて。これから歌ってく予定なんですけど、なるべく自分の世界に入り過ぎず、見渡して歌えるようにはしたいなと思っています。でも当時の恋愛は思い出したいですね。


–かなり王道にストレートにきて、“らしさ”ってこういうものを出すの難しかったと思ったんですけど、個人的には最後にフェイクの歌唱力でたたみ掛けてくるところに佐藤さんらしさを感じました。

佐藤:ありがとうございます。

大人な歌詞の『Slow&Easy』はどんな風に書いた?



–『Slow&Easy』は初音源化というような。

佐藤:そうです。これもアルバム収録曲で。これ『Remember』同様、今井大介さんと一緒に作った曲なんですけど、これは音楽的にいうと、また90年代前半のR&Bっていうか、細かくいうとクワイエット・ストームっていうジャンルなんです。
最近でいうとわかりやすいのは、ブルーノ・マーズの『Versace on The Floor』っていう曲もそういったジャンルに属してると思うんですが、そういうエレピとかがきらびやかになるスローな曲が欲しかったんで、テーマよりもサウンド重視で制作した楽曲です。


–サビのメロディーがとても気持ちがいいですよね。

佐藤:♪ゆれるキャンドル・ライト Lay Down♪そうですね。やっぱりそこは特に今井大介さんさすがだなと思いましたね。ボーカリストとしても活動されてる方で、メロディも作れる作家さんなんで、こういうはめ方うまいですよね。


–うんうん、すごい気持ちいい。そう思います!

佐藤:これは作詞以外全部今井大介さんにプロデュースしてもらったんで。もっと激しい曲にしたいのもあったんですけど、それよりもっとアダルトな曲にしたかったんで、ちょっとライトに収めましたね。


–それはどうして?

佐藤:いやー、今僕が急にエロ過ぎる曲いっても違うなーと。もうちょっと歳重ねてからかなという。でもこの曲は夜に聴いて欲しい楽曲になりましたね。


–90年代のJ-POPというか歌謡曲寄りな曲に使われていたような単語も出てきてるんじゃないかなって思います。

佐藤:そうなんですよね。なかなか現代で使わない、やっぱ90年代にはフォーカスしてる曲ですね。「祝福」っていう言葉に関しても僕の中では現代っぽくない。あと、「Nice’n SlowJam」っていうのは「Nice’n Slow」、僕の中でブラックミュージックのすごくエロい言葉で。例えばSkoop On Somebodyさんも『Nice’n Slow』っていうすごいいやらしい曲があるんですけど、そういうところのインスパイアもあるし、「night flight」とかは、例えばORIGINAL LOVEの『接吻』で♪night flightどこか♪みたいなところがあるんで、ちょっとエロい曲ってなんだろうってなった時にいろいろ連想して、。


–なるほど。わかる人にはわかるエロ要素。

佐藤:そうですね。たぶんR&B好きな30代40代の方がちょっと、おっ!ってなるようなものは散りばめてます。結構Skoop On Somebodyさん寄りな曲ですね。たぶん好きな人はほんとわかると思う


–改めてお話を伺っていくとこのアルバムはいろんな曲があり過ぎて、1枚にしちゃうのもったいない感じも(笑)。

佐藤:こういうことはやりたかったっすね!ほんと、こういうジュークボックス的な。『Slow&Easy』に関しては、すごくさらーっと聴ける聴きやすい曲かなと思ってます。夜のBGMにぜひっていう感じで。


–ちなみにこの歌詞を書くとき佐藤さんはどういう状況で?

佐藤:いや(笑)、僕ね、歌詞書く時はもっぱら家で一人で書く。僕、携帯で書くんですよ。パソコンを置きつつ、パソコンに箇条書きしたものをばーって入れて携帯でまとめるっていう。


–意外です。それこそ、この歌詞の世界観的な感じで書いてそうな気もしたんですけど(笑)。

佐藤:あ、電気ちょっと暗くして?


–そうそうそう。キャンドル焚いてブランデー片手に…みたいな(笑)。

佐藤:(笑)。僕、キャンドルもないしお酒も飲めないですからね。


–あ、そうなんですね!

佐藤:たぶん全然想像するより地味ですよ。


–でもこういう曲書けちゃうんですもんね(笑)。

佐藤:(笑)。いやー、まあそうっすね。頑張って、想像して書いてます。




前半から後半は”LOVE”から”LIKE”へ



–後半からのストーリーはどんな展開でしょうか?

佐藤:中盤から後半にかけては、メッセージ性を強く出していったという感じですね。
僕の強みというか、「佐藤広大」というアーティストをわかりやすく説明すると、ブラックミュージックをすごくリスペクトしているようなブラコン気質と、メッセージ性の二極性がポリシーというか、そこの二つで作られてるアーティストだと思うので、6曲目以降は “僕が伝えたかったことはこういうことです”っていうふうにシフトしていますね。

EXILE SHOKICHIが参加している友情ソング『Diamond Dust』や、僕のデビュー曲で思い入れの強い『スノーグローブ』。傷ついた女の子への応援ソング『DOWNTOWN』。最後にウルフルズの『笑えれば』カバーからの『イチゴイチエ』で締められたのは歌詞の世界観的によかったですね。


–おお、なるほど。最後は応援ソング的な感じで。

佐藤:そうですね、ほんとに。わりと前半は”LOVE”なんですけど、後半になるにつれて”LIFE”に変わるというか。


–確かに。前半と後半で曲の書き方も違う気がしますよね。

佐藤:そうですね。一応”LOVE”とかも歌ってきてるけど、やっぱり僕は最終的にはこういうことを伝え続けたいっていうので、『笑えれば』から『イチゴイチエ』の流れも美しいなと思ってます。

『My Girl』



–アルバム初収録の『My Girl』について伺いたいと思います。

佐藤:これぶっちゃけ、アルバムの中で一番気に入ってます。順番付けるのもあれですけど、この曲はメロディ、アレンジ、ミックス含めて今回のアルバムの中では一番しっくりきていて、理想に一番近かったかな。
レコーディングも歌い慣れてるコード進行で、すごく歌いやすかった。キー的にも自分に合ってたし。BPMとかテンポもすごく自分に合ってたので、これが一番レコーディングも楽でしたね。


–歌詞の世界観のイメージは?

佐藤:僕の歌詞の世界観のイメージとしては…細かいですけど、ハワイのビーチウエディングで結婚する前の新郎新婦がいて、まだウェディングドレスの姿を見てない新郎の直前の一瞬の気持ちを書いているんです。もう、超ワクワクドキドキみたいな!舞い上がっちゃってる男性の雰囲気です。


–この歌詞で歌われているようなこと、女性はいつまでも思われてたいですよね。

佐藤:でもちょっとそこ面白おかしくと言ったらあれですけど、ちょっとだけおちゃらけてるっていうか。
男性が歌う感じの歌詞じゃないかもしれないですね。中性的なこともできるのは僕のキャラクターでもあるんで、やっぱこういう曲は合ってるなと思ってます。


–「君は俺のもの」って、フレーズで「俺」って出てくるまで気づかなかったぐらいです。女性が自分のこと歌ってるような曲とも捉えられたかと。

佐藤:そうですね。だから化粧品のCMソングとかにもしたいなーっていうぐらいでしたね(笑)。


–確かに。「その目でMayday Mayday」のとこ、すごくいいと思いました(笑)。

佐藤:そう、でもね、やっぱこういうキャラ僕の中では・・まあみんなどう思ってるかわかんないですけど、すごくハマりがいいんですよね。「君のおかげだもん」っておねだりっぽいワードとか、すごく好きですね。サウンド的にもオールディーズで60年代のブラックミュージックっていうか、テンプテーションズとか少し感じますね。テンプテーションズにも『My Girl』っていう曲があるんですけど。
60年代70年代ぐらいのサウンドで、後半になるにつれてフラワーシャワー浴びてのところで、ちょっと楽曲の雰囲気ガラッと変えて最新に持っていきつつまた戻して、最後ギターかき鳴らしてサーフミュージックで終わるっていう。波の音欲しかったですけどね、最後。シャーって。


–入れなかったんですね。

佐藤:それやっちゃうと世界観を絞り過ぎちゃうから。ハワイでしかなくなっちゃうんで。個人的には入れたかったですけど、ダメでした。これはねリバーブ感もすごい、EQっていうか、プラグイン関係もすごくいいんですよね。うまくオールディーズ感も表現してくれているので、これミックス仕上がってきた時は、“わあ、やべえ”って思いましたね。ハマったなっていう。聴き方によったらすごくかっこいい表現なんですよ。歌詞は少しおちゃらけてる風だけど、サウンド的にいったらすげえかっこいい曲ですね。
コードもほぼループだから、すごく聴きやすいんじゃないかなと思います。


–『My Girl』から好きなフレーズも伺っていいですか?

佐藤:この曲は全体的に好きですね。「笑えば出るエクボで」っていうのは、この楽曲の中ではパンチラインっていうか、「えくぼ」っていうワードを今まで一回も使ってなかったんで。「笑えば出るエクボで 意識が飛ばされそう」かな。ここはフックになってるとは思ってます。


–佐藤さんの好みでもあったり?

佐藤:僕は八重歯好きですね。


–なるほど、でもあえて「エクボ」にしたんですね。

佐藤:はい。「エクボ」で。これは元々作家のRa-U君が仮で作ってくれてた時に「エクボ」って入ってたんで、これちょっとそのまま使わせてくださいって言って。
で、その「エクボ」とかサビあたりをモチーフに、他の歌詞をどうしていくのかっていうところで任せてもらったんで、さーっと書きました。


カバー曲『笑えれば』



–ウルフルズカバーの『笑えれば』についてですが、この曲を収録曲に選んだ理由は『イチゴイチエ』への流れも踏まえて?

佐藤:これは数年前からずっとライブでカバーさせていただいてた曲で、周りの評判も良かったのもありますし、僕も自分で歌っててすごい自分のキャラにハマってたんで入れました。
もう音楽の世界諦めようかなとか凹んだ時期に、とても励ましてもらえた曲なんで、いつかリリースできらいいなって思ってたんですけど、このタイミングで。初めてカバー曲をリリースするんですけど、ほんとこの曲で良かったっすね。


–夢が一つ叶った感じですね。

佐藤:そうですね。自分が励まされた曲なので、逆にこの曲で自分も誰かを支えたり力になれたらいいなっていう思い一つですね。


–カバーを音源にするにあたって、特に意識されたことってありますか?

佐藤:やっぱりこの曲に関しては原曲に忠実に再現しつつ、だけど自分の色を出すためにどうすればいいか、結構考えました。
ちょっとテンポ上げたりギターをエレキにしてみたりとか、そういったトライも何度かしたんですけど、やっぱ違うってなって。結果、アレンジも含め原曲にわりと近くしました。改めてレコーディングしてみて思いましたけど、この曲はめちゃめちゃ難しいですね。トータス松本さんのニュアンスは出せない。


–確かにそうですね。

佐藤:すーごい葛藤しました。原曲に忠実にしたところでトータスさんは絶対越えれないので。トータスさんとはまた違う路線でいくためには、曲の雰囲気をガラッと変えるしかないとか思ったんですけど、結局原曲に忠実にっていう。すごい難しかったですね。


苦しい時期に生まれた『イチゴイチエ』



–ありがとうございます。最後は映画『嘘八百』の主題歌になっている『イチゴイチエ』ですね。

佐藤:これは実際に映画を観させてもらってから書いた曲なので、歌詞について監督さんとのやり取りも結構ありました。最初は、映画のストーリーに忠実な歌詞を提示したんですけど、監督さんから「映画とは繋がらないような、だけどしっかり映画とリンクする歌詞がいい」っていうご提案をいただいたんで、そこがまず難しかったところですね。


–『嘘八百』はどういう映画なんですか?

佐藤:中井貴一さんが”いかさまの”古物商というか骨董を扱う方で、佐々木蔵之介さんが”いかさま”陶芸家なんですけど、二人が過去に共通の相手に騙されていて、その二人がやり取りして嘘つきあって、最終的にグルになって仕返しするみたいな。


–面白そう…。

佐藤:すごく面白いですよ。映画の中で人間模様がはっきり描写されているのでコントラストがはっきりしていて。ラブというよりもライクな映画です。過去の傷ついた出来事などが中盤からにじみ出てくる内容だったので、曲にもヒューマン性はしっかり入れたいなと思って。「つまずいたら手を叩こう」とか、もうほんと映画にばっちりというか。ほんとにつまずいてる二人なんですけど、でも手叩いて乗り越えてそれぞれのスタイルで生きていこうみたいな感じでしたね。佐々木蔵之介さんが映画の後半で陶器を作るんですけど、土をめちゃめちゃ一生懸命叩いてるんですよ。そういったところともリンクしてるとは思ってます。つまずいてるから今やらないと!みたいな。


–サビの「つまずいたら手を叩こう」というとこからテーマ性を決めたり曲作りというのは始まったんですか?

佐藤:そうです。これはもう完全にサビ先行で作りましたね。サビを固めてから他の歌詞。「作りかけのジオラマ」とかも、実はちょっと映画にも出てくるんですよ。


–そういったリンクのさせ方もしていらっしゃるんですね。

佐藤:はい。この曲の不思議なところが、すごくハッピーで温かい曲なんですけど、ライブでお客さんが泣くっていう、そういうポテンシャルを持ってるところですね。特に「それぞれの音で鳴らそう 一人一人の物語 カッコつかない事ばかり」ぐらいから結構泣かれる方が。去年ワンマンライブで初披露したんですけど、もうみんな号泣でしたね(笑)。


–すごい(笑)!

佐藤:あれはちょっとびっくりだったなー。僕自身もまさかの展開で、うわ、どうしようって思ったぐらい。まあ、たぶん映画の主題歌に決まった事も喜んでくれたんでしょうけど、でもびっくりしましたね。アップテンポな曲で泣けるっていうのはなかなか出会えないですよ。
だから盤を聴いてくれた方は特に、ライブにも来て欲しいです。


–ライブといえば、ツアーは3月に北海道で。

佐藤:はい、北海道のツアーですね。東京では予定はリリースイベントがあるんですけど、東京もワンマンやりたいなとは思ってます。


最後に…



–では、最後にインタビュー観てくれてた皆さんに一言、お願いします!

佐藤:UtaTenさんにはデビューシングル『スノーグローブ』のリリースから、毎回楽しくインタビューさせていただいて、ようやくアルバムの話まで届けられてとりあえずほっとしてるっていうのと、嬉しいですね。
アルバムの話をUtaTenさんから皆さんに届けられるっていうのがすごく嬉しい。佐藤広大の「人間性」みたい部分も合わせて、これからもUtaTenさんを通して届けていきたいなと思ってますので、引き続きよろしくお願いします!


–ぜひ、よろしくお願いします。ありがとうございました!

TEXT:愛香
Photo:片山拓

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