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金星で生命の痕跡を発見か? 大気から生命体によって生み出されるガスを検出(国際研究)

カラパイア

金星で生命体の痕跡を発見か?
金星で生命体の痕跡を発見か?/iStock

 地球と金星は、大きさや密度が似ており、山脈や火山まであるために「姉妹惑星」と呼ばれている。 だからと言って、地表の温度が465度に達し、雲が硫酸でできている金星は、生命にとってはかなり過酷な環境だ。

 だが、地上は無理でも雲の中なら生命が存在するかもしれない。

 英カーディフ大学をはじめとするグループによって、金星の大気中から、地球では生命体によって生み出されるガス、「ホスフィン(リン化水素)」の痕跡を検出したとする研究論文が発表された。

生命の痕跡となりうる物質を金星の雲で検出


 『Nature Astronomy』(9月14日付)に掲載された研究によると、、金星の表面から約6万メートル上空にある雲の上層部で発見されたのは「ホスフィン」という分子だ。
 
 ホスフィンは、リンと水素による無機化合物で可燃性ガスの一種である。地球上では湖沼や動物の腸内に存在し、微生物などが有機物を分解することにより発生する。それゆえに生命の存在を示す痕跡「バイオシグネチャー」となりうるという。

 「バイオシグネチャー(biosignature)」とは、生物の呼吸や代謝に由来する物質や、地球外知的生命が築いたであろう文明からの電波など、地球外生命が存在する痕跡となりうる物や現象のことだ。

金星から検出されたホスフィン
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image credit:ESO / M。Kornmesser / L。Calcada&NASA / JPL / Caltech

金星の雲の中なら生命が存在できるかも?


 なにせ金星の表面は灼熱で、有害な大気につつまれ、地球の92倍もの気圧を持つ惑星だ。

 だが地表から50キロの上空を漂う雲は、たしかにとんでもない酸性ではあるが、温度は20度程度と私たちにも馴染みのある暖かさで、気圧も1気圧と地球と同程度だ。それゆえに、生命が絶対に存在しないとは言い切れない。

 生命にとっては地獄のような環境とされてきた金星だが、その雲の中なら生存できるかもしれないと考えた研究者はこれまでにもいた。

 1967年、カール・セーガンがそうした説を提唱し、より最近の研究でも金星の紫外線の中に藻類やバクテリアの類に起因するかのような奇妙なパターンが発見されたのだ。



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iStock

微生物が金星上空を漂う水滴の中で生きる可能性


 またつい先月には、米MITの研究グループによって、金星上空で生物が恒久的に活動を営むライフサイクルに関して仮説が発表されている。

 それよれば、もっとも考えられるのは、微生物が金星上空を漂う水滴の中で生きる可能性だという。

 だがもちろん、大気中の水滴が大きく成長すれば、やがては雨となって落下することになる。せっかくの生命を宿した雨も、灼熱の地上に急接近するうちに干上がってしまうことだろう。

 しかし地表から33~48キロ上空に広がる大気下層ならば、水滴が蒸発してしまったとしても乾燥した”胞子”として生命は生き残れるのだという。胞子はやがて上空に舞い上がり、再び水滴の中で生命活動を開始する。

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iStock

史上初の地球外生命の発見に期待


 ホスフェンの存在を示す電波の波形は、チリのALMA電波干渉計とハワイのジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡によって検出された。

 現時点では、硫酸の雲に生命がどのように対処するのかきちんとは説明されていない。またホスフェンが生物由来ではなく、自然の化学反応によるものである可能性が絶対にないとは言えない。

 しかし仮にそれが本当に生命の痕跡であるとしたら、生命はこれまで生存不可能だと思われていた環境でも生きていられるという証拠になる。地球外生命の捜索範囲を一気に広める、まさに世紀の大発見になるはずだ。

 これはちょっとばかり、ワクワクしちゃっていい案件ではないだろうか?

rt / abcなど/ written by hiroching / edited by parumo

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