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わずか50年で地球の野生生物は3分の2以下に激減していたことが判明(WWF環境報告書)

カラパイア

野生生物が50年で3分の2以下に減少
野生生物が50年で3分の2以下に減少 / Pixabay

 私たちが当たり前に思っている暮らしは、実は地球の環境に大きな打撃を与えていたようだ。過去50年で、陸上の4分の3、海の40%が大きく劣化し、地球上の野生生物は50年足らずで3分の2以下にまで激減してしまったそうだ。

 世界自然保護基金(WWF)や国際応用システム分析研究所(オーストリア)のグループは、4000種の脊椎動物を追跡調査し、1970年から2016年にかけて平均68%にまで減少してしまったと『Nature』(9月10日付)で報告している。

 ――その主な原因は、森林や草原の農地への転換だそうだ。

 自然生息域の減少は、人間と野生生物が接触する機会が増えることにもつながり、感染症のパンデミック発生リスクが高まる恐れもあるという。

経済成長に伴う天然資源の爆発的な消費


 近年の経済成長は前例がないほど目覚ましいものだったが、それによって天然資源の消費は爆発的に増えた。

 1970年代まで、人類の「エコロジカル・フットプリント」(人間1人の生活を維持するために必要な陸地・海の面積)は、地球が再生できる容量よりも小さかった。

 しかし、今やそれは地球が持続的に支えることができる容量を半分以上超過してしまっているという。

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Pixabay

農地開拓により生息域を奪われる野生生物


 侵入生物種や汚染といった要因もあるが、生物多様性の喪失を引き起こす最大の要因は、森林や草原を農地に転換してしまっていることだ。

 増え続ける人口を維持するためには、持続不能なレベルの資源が必要で、現時点では陸地の3分の1、淡水の4分の3が食糧生産のために利用されている。

 同じことが海にも言える。現在、漁獲資源の75%が水揚げされている。

 こうしたことは野生生物にとっては住処を奪われるに等しく、当然のことながら大打撃となって彼らを追い詰める。

 野生生物全体が急速に地上から姿を消しつつあるが、それが特に速い地域もある。たとえば中南米の熱帯地域では、1970年以降に種全体が94%も減少してしまった。

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Pixabay

今ならまだ間に合う


 しかし、これまでにないほど野心的で連携のとれた持続可能政策を広範囲で導入できれば、増加する世界人口を支えながらも、こうした傾向を逆転させることが可能だという。

 たとえば、保全管理される地域を増やし、劣化した土地の回復に努め、風景レベルの保全計画を一般化する。さらに食品の廃棄物を減らし、環境に優しい植物ベースの食事に切り替える。

 こうした抜本的な保全対策を行うことで、2050年までには生息域の縮小によって生物が減少する現在の傾向を逆転せさ、将来的な生物多様性の喪失を3分の2以上回避できる可能性がある。

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Pixabay

「今すぐ行動せねばなりません。生物多様性の回復速度は、最近見られる失われる速度よりもずっと遅いのが普通です」と、主執筆者のデビッド・ルクレール氏は話す。

「行動が遅れれば、さらなる多様性の喪失につながり、その回復には数十年を要することでしょう。」

 またマルコ・ランベルティーニ氏は、これまで失われる自然をただ悲しむだけだった人々が、現実的な心配をするようになってきていると指摘する。

 「私たちには地球上の生命と共存するという倫理的な義務を負っています。ですが、今や社会や経済への影響や、当然ながら私たち自身の健康への影響という新しい要素をはらみつつあります。」

 2020年以降の生物多様性保全戦略は、野心的な保全対策と食料供給システムの大転換に主眼がおかれるだろうとのことだ。

Bending the curve of terrestrial biodiversity needs an integrated strategy | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2705-y
References:sciencealert/ written by hiroching / edited by parumo

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