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「歌う犬」は絶滅していなかった!50年ぶりに野生の個体を発見(ニューギニア)

カラパイア

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image by:Anang Dianto / Facebook

 ユニークな遠吠えで知られる「歌う犬」こと、「ニューギニア・シンギング・ドッグ」は、野生では絶滅したとされ、現存するのは人間の手で保護、繁殖されているものだけ、と思われていた。

 ところが、親戚筋のよく似たハイランド・ワイルド・ドッグが、その特徴的な鳴き声を受け継いでいるらしいことがわかった。

 遺伝子分析をしてみると、その塩基配列は非常によく似ていて、ワイルド・ドッグは、シンギング・ドッグの野生種である可能性が高まった。

ハイランド・ワイルド・ドッグは歌う犬の祖先だった可能性


 ニューギニア・シンギング・ドッグ(歌う犬)が、最後に野生で目撃されたのは1970年代のこと。それ以来、何十年も目撃例がないため、絶滅したと思われ、残っているのは人間に飼育されているものだけとされていた。

 それが近年、ニューギニア高地でハイランド・ワイルド・ドッグが発見されたことで、絶滅説が大きく覆ることになった。

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image by:Anang Dianto / Facebook

 ニューギニア・シンギング・ドッグの起源は、人間との関わりが深い。この品種は基本的に人間によって作られたものだ、と国立衛生研究所の遺伝学者エレイン・オストランダーは言う。

 1970年代にニューギニアの高地から8頭がアメリカに持ち込まれたのが始まりで、その子孫が現在、飼育されているわけだが、近親交配が進んでいるのが現状だ。

 研究者たちは、今回、ニューギニアで見つかった野生のハイランド・ワイルド・ドッグが、アメリカにいるシンギング・ドッグの祖先ではないかと推測していた。

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ハイランド・ワイルド・ドッグ image by:Anang Dianto / Facebook

 そして、今回の新たなゲノム解析によって、その仮説が動かぬ事実となった。この2犬種の塩基配
列は驚くほど酷似していて、ほかのどの犬種よりも近かったのだ。

 遺伝子の塩基配列の完全に一致しなかった理由は、物理的に何十年も違う大陸で離れて暮らしていたことと、近親交配の影響で、飼われているほうの遺伝子の多様性が失われてしまったせいではないかと考えられる。

 だが、基本的にこの2種は同じ品種と言ってよく、野生のニューギニア・シンギング・ドッグは、絶滅していたわけではないということになる。


わずか数十年で遺伝子の変化が明らかに


 この発見によって、両方の遺伝子を保存することが可能になる。

 この2種を交配させれば、ニューギニア・シンギング・ドッグの安定した種の保存ができ、オリジナル(ハイランド・ワイルド・ドッグ)の遺伝子も保存することもできる。

 歌う犬とワイルド・ドッグは同じ種なのに、わずか数十年の間に、その遺伝子の変化が明らかになった。

 この研究から、進化について重要な教訓を得られ、人間がそれにどのように影響を与えているかを知ることができる。

 さらに、この発見は、犬の発声の歴史について理解する助けになり、その知識を人間を含めた、発声する動物の理解を深めるために応用することができそうだ。

歌う犬の鳴き声

New Guinea Singing Dog

「こうした”原始的な”犬のことを知れば知るほど、現代の犬種や犬の家畜化の歴史について新たな事実がわかってくるでしょう。わたしたちが犬について学んだ多くは、まわり巡って結局は人間に反映されることになるのです」オストランダーはそう語る。

この研究は『Proceedings of the National Academy of Sciences』誌に発表された。
New Guinea highland wild dogs are the original New Guinea singing dogs | PNAS
https://www.pnas.org/content/early/2020/08/26/2007242117
References:phys / inverse/ written by konohazuku / edited by parumo

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